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【経済本100冊】Vol.100:『超・格差社会アメリカの真実』(著:小林由美)のあらすじ

経済本100冊読破タイトル作成

こんにちは!メンタルブロック解除人こと心理カウンセラーの大和です。
こちらでは、「数字に疎い心理オタクが、経済関連の本を100冊読むとどうなるか?」と言う企画で、読破した経済関連の本を紹介して行きます。
既に経済に詳しい方もそうでない方も、今後の本選びの参考にして頂ければと思います。


今回ご紹介するのは、小林由美さんの『超・格差社会アメリカの真実』です。

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基本情報

タイトル:超・格差社会アメリカの真実
著者名:小林由美
初版発行年月:2006年9月
ページ数(大体):約290pg
難易度所感〈五段階〉:★★★★★ 結構ムズい


大和の適当あらすじ

アメリカは超格差社会何だよと言うことを教えてくれる本。

全体の感想

最近、格差がよく話題になりますが、格差大国アメリカの実情を色々なデータを交えて解説してくれています。とは言え、初版が2006年とやや古いのが残念な所。あと文字が小さくてボリューミーで、且つ専門的な内容も多いので、難易度は高めです。

で、これでアメリカの歪みの構造と、今後どうすべきかが分かったかと言うと、僕は微妙でしたので、ざっくり格差のあらましだけ掴みたいと言う人は、池上彰さんの著書を当たった方がいいかなと思われます。

大和の学びポイント


< 学びポイントまとめ >


★アメリカ社会の特権階級
★アメリカ社会のプロフェッショナル階級
★元中産階級だったアメリカの貧困層
★アメリカ社会の落ちこぼれ層
★アメリカの優秀な頭脳の多くはアメリカ生まれでは無い
★地域毎に格差の大きいアメリカ社会
★IT革命でアメリカの金融市場が発達
★情報革命で国債金利の重みが増した
★数学とコンピュータを学んだ若者が世界の金融市場を動かす
★情報革命による、資産の証券化とアメリカ産業界の金融商品化


< 各詳細 >


★アメリカ社会の特権階級
・・・アメリカは4つの階層に分かれた社会なのではないかと思われる。その4階層とは、「特権階級」「プロフェッショナル階級」「貧困層」「落ちこぼれ」である。一番上の「特権階級」とは、アメリカに400世帯前後いるとされる、純資産10億ドル以上のビリオネアと、5000世帯強と推測される純資産1億ドル以上の金持ちとで構成される、特権的富裕層のことである。経済的にも政治的にも、アメリカ社会の頂点に立つ彼らの影響力は計り知れない。アメリカでは、ニューヨークやサンフランシスコのような大都市に行くと、オペラ、シンフォニー、美術館等々、世界の超一流芸術を安価に楽しめるが、それは、特権階級の人々がパトロンとして支えてくれているからである


★アメリカ社会のプロフェッショナル階級
・・・アメリカ社会の階層では、特権階級の下に、35万世帯前後と推測される純資産1000万ドル(12億円)以上の富裕層と、純資産200万ドル(2億4000万円)以上で且つ年間所得20万ドル以上のアッパーミドル層から成る「プロフェッショナル階級」がある。彼らは高給を稼ぎ出す為の、高度な専門的スキルやノウハウ、メンタリティを持っている。特権階級とプロフェッショナル階級の上位2階層を合わせた500万世帯前後、総世帯の上位5%未満の層に、全米の60%の富が集中している。アメリカ国内の総世帯数は1億1000万だが、経済的に安心して暮らしていけるのは、この5%の金持ちだけだろう。

★元中産階級だったアメリカの貧困層
・・・アメリカ社会では富の60%を「特権階級」と「プロフェッショナル階級」の上位2階層が占めているが、そうなるとアメリカ国民の60~70%を占めると言われる中産階級はどこに行ったのか。実はアメリカの中産階級は70年代以降、アメリカの国力が低下する過程で、徐々に二分化して来たその一部は専門スキルやノウハウを磨いて「プロフェッショナル階級」へステップアップしたが、メーカー等で働く中産階級の大半は「貧困層」への道を辿っている。工場労働者等、元中産階級だった者はバブルが弾けた後はクビになり、両親やパートナー等、一家総出で働いて支え合いながら生きているのである。

★アメリカ社会の落ちこぼれ層
・・・アメリカ社会の最下層に位置するのが「落ちこぼれ」で、アメリカの人口の25~30%前後を占めている。具体的には、貧困ライン(4人家族で年間所得2万3100ドル=約280万円)に満たない世帯や、都市のスラムや南部諸州に集中している黒人やヒスパニック(メキシコを中心にしたラテン・アメリカ系人種)、インディアン保留区から抜け出せずにいるアメリカン・インディアンやアラスカ州のイヌイットと言ったネイティブ・アメリカン、そして海外からの難民や密入国した違法移民の大半が、この「落ちこぼれ」に相当する。


★アメリカの優秀な頭脳の多くはアメリカ生まれでは無い
・・・一部の金持ち層を除いて、アメリカの中産階級層は貧困化の道を辿り、残る製造業やハイテク産業の高度なエンジニアリングは、海外からの頭脳流入組や留学生に取って代わられようとしている。世界の一流大学院はアメリカに数多く集中しているが、こうした一流大学院の校内を覗くと、基礎科学分野の大学院生は過半数が外国人だし、先端技術を開発している技術者にもインド人や中国人、欧州出身等、アメリカ移民一世が極めて多い。アメリカが科学技術の最先端をリードしていることは疑問の余地が無いし、そうした科学技術は圧倒的な軍事力に結実している。そして皮肉なことに、それを生み出す優秀な頭脳の多くはアメリカ生まれでは無いのである


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