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【経済本100冊】Vol.86:『フリーペーパーの衝撃』(著:稲垣太郎)のあらすじ

経済本100冊読破タイトル作成

こんにちは!メンタルブロック解除人こと心理カウンセラーの大和です。
こちらでは、「数字に疎い心理オタクが、経済関連の本を100冊読むとどうなるか?」と言う企画で、読破した経済関連の本を紹介して行きます。
既に経済に詳しい方もそうでない方も、今後の本選びの参考にして頂ければと思います。


今回ご紹介するのは、稲垣太郎さんの『フリーペーパーの衝撃』です。

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基本情報

タイトル:フリーペーパーの衝撃
著者名:稲垣太郎
初版発行年月:2008年1月
ページ数(大体):約180pg
難易度所感〈五段階〉:★★★ ほどよい


大和の適当あらすじ

フリーペーパー業界の勢いと強みを解説してくれる本。

全体の感想

最近、自宅にも良質なフリーペーパーが届くようになって、「あれ?取ってないのにな」と思ったことがありましたが、そう言った身近な時代の変化を改めて分析できる良書です。今日はフリーペーパー隆盛の時代だそうで、出版不況、町の本屋さんの相次ぐ閉店、若者の新聞離れ等が起きる昨今では、必ずしも紙媒体が終わりでは無いと言うことを示してくれる現象だと思います。とは言え、僕自身はこの本を読むまで、フリーペーパーは無造作にポストに放り込まれるチラシと同様のものと思っていたので、それ程来ても嬉しくも何とも思ってなかったんですけどね(笑) 丁度、小売における百貨店の不況とコンビニの隆盛のように、フリーペーパーが紙媒体の業界の在り方をどんどん変えて行くかも知れないですね★

大和の学びポイント


< 学びポイントまとめ >


★21世紀はフリーペーパーラッシュの時代
★コミュニティペーパーは主婦向けの宅配が主流
★的を絞ったターゲットマガジンが元気
★日本版『メトロ』の挫折
★フリーペーパー立ち上げ時のポイントは広告と搬送
★新聞側から見たフリーペーパーの脅威
★雑誌側から見たフリーペーパーの脅威
★携帯やネットの弱点を補うフリーペーパー
★フリーペーパーは読者の関心を引くフッカーの役割を持つ
★誰に届けるかに徹したフリーペーパーの強み
★コンテンツ企画開発力を益々問われる広告会社

< 各詳細 >


★21世紀はフリーペーパーラッシュの時代
・・・21世紀に入って、日本のフリーペーパーは爆発的な創刊ラッシュを迎えている。1970年代の154紙誌から、80年代340紙誌、90年代441紙誌、2000年代は05年までだけで637紙誌に上っている。特に05年は154紙誌と最大のピークを記録した。中でも雑誌対応は115誌創刊されており、日本におけるフリーマガジンブームを物語っている


★コミュニティペーパーは主婦向けの宅配が主流
・・・フリーペーパーには大きく三つのタイプがある。それは、①コミュニティペーパー、②ターゲットマガジン、③ニュースペーパー・・・の3つである。「コミュニティペーパー」は一定のエリア、特に住宅地で、地域情報を読者に提供する。主なターゲットを家庭の主婦層に置いて、生活に根ざした紙面作りをしている。配布方法は新聞折り込みや、独自の組織による全戸宅配。紙面サイズは、普通の新聞のサイズの半分であるタブロイド。発行回数は週1回が主流である。1971年創刊の、産経新聞系の『サンケイリビング』と東京新聞・中日新聞系の『ショッパー』が代表例である。


★的を絞ったターゲットマガジンが元気
・・・「ターゲットマガジン」は、読者の年齢・階層・職域を絞って広告主にアピールする流行に敏感で消費性向の高いOL層を対象にしているものが多い。持ち運びやすいA4判、月刊のマガジンタイプが多くを占めている。1984年創刊の『シティリビング』はオフィスに直接配達するOL紙で、現在は全国主要都市で計66万部を配布。これに東京ニュース通信社の『東京パノラマ』、ぱどの『L’ala Pado(ラーラぱど)』が追随。2004年7月には、25歳~34歳までの団塊ジュニア男性をターゲットにしたリクルートの『R25』が登場。政治経済等の硬い話題を噛み砕いて解説し、地下街の人通りを多い場所にラックを設置して読書に拾わせる配布方法を取った。

★日本版『メトロ』の挫折
・・・「ニュースペーパー」に分類されるフリーペーパーは、日本では数が少ない。2002年7月には、東京首都圏で初の日刊のニュース紙『HEADLINE TODAY(ヘッドライン・トゥデイ)』が登場した。スウェーデンを発祥地として欧米各国を席捲している国際的なフリーペーパー『metro(メトロ)』の日本版が遂に登場したと騒がれたが、同紙は間もなく経営が行き詰まり、4ヵ月後の11月に『TOKYO HEADLINE(トウキョウ・ヘッドライン)』と紙名を変え、週刊に転じた。

★フリーペーパー立ち上げ時のポイントは広告と搬送
・・・フリーペーパー事業を立ち上げる際に肝要なのは、地域広告やターゲット広告の確保と、読者の手に届ける搬送・配布手段である。記事編集にかける費用は、これら二つが成り立った所から捻出される。勿論、読者が歓迎する記事が無ければ広告は集まりにくいと言う側面もある。紙面における記事と広告のバランスが拮抗し、両方が高い質と量を競い合う緊張関係が理想的な紙面と言えるだろう。しかし、先ずは広告確保と搬送手段の確立が経営の鍵を握る。


これより先は有料コンテンツとなります。価格は200円と、週刊少年誌よりも安く変える値段ですので、更にサクッと学びを深めたい方は是非ご購入下さい。

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