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【経済本100冊】Vol.20:『経済のキホンが2時間で全部頭に入る』(著:吉田泰史)のあらすじ

経済本100冊読破タイトル作成

こんにちは!メンタルブロック解除人こと心理カウンセラーの大和です。
こちらでは、「数字に疎い心理オタクが、経済関連の本を100冊読むとどうなるか?」と言う企画で、読破した経済関連の本を紹介して行きます。
既に経済に詳しい方もそうでない方も、今後の本選びの参考にして頂ければと思います。


今回ご紹介するのは、吉田泰史さんの『経済のキホンが2時間で全部頭に入る』です。

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基本情報

タイトル:経済のキホンが2時間で全部頭に入る
著者名:吉田泰史
初版発行年月:2019年10月
ページ数(大体):約210pg
難易度所感〈五段階〉:★★ ややカンタン


大和の適当あらすじ

河合塾公民科講師が、経済ニュースの土台・前提となっている知識を改めて解説してくれる本


全体の感想

経済ビギナー向けの入門書です。左側のページに図を設けて、右側のページに開設を付けているので、非常に見やすいです。中学・高校で学ぶような基本的な所から、最近の金融・財政政策や税制等のトレンドも踏まえているので、大人でも興味を持って読めます。基礎知識の補填に重点が置かれてますので、経済ニュースを見るときの土台として、どこに知識の抜けがあったかも、この一冊で把握できます。基礎知識とは言え、所々突っ込んだ知識も混ざっているのがいいです。文章量が少なくて見やすいので、忙しい人には助かる一冊です。


大和の学びポイント


< 学びポイントまとめ >

★2種類の国債
★国債を日銀が引き受けることはできない
★国債の3つのデメリット
★異次元緩和の内容と効果
★マイナス金利政策とは
★銀行の自己資本比率規制と貸し渋り
★直接金融と間接金融
★新興企業の支援者
★日本経済における中小企業の存在感
★為替相場を決める購買力平価説

< 各詳細 >


★2種類の国債
・・・国債には「建設国債」と「赤字国債」の2種類がある、建設国債は公共事業費等の財源に充てる国際であり、赤字国債は税収不足を補う為の国債である。実は財政法は赤字国債の発行を禁止しているのだが、財政法の特例法を設置して、例外的に赤字国債を発行すると言う形を取っている。その為「特例国債」とも言われるが、第一次石油ショックが起きた1975年以降ほぼ継続的に発行されてしまっている。


★国債を日銀が引き受けることはできない
・・・国債の発行にはルールがあり、民間の金融機関に引き受けてもらわなければいけないことになっている。これを「市中消化の原則」と言う。日本銀行はお金の保有量に制限されずに通貨(銀行券)を無制限に発行できるので、日本銀行が直接国債を引き受けると歯止めが利かなくなり、激しいインフレになる恐れがある。実際、1930年代に軍事費調達の為に日銀が国債を大量に引き受けて、激しいインフレになった教訓がある為、これを禁止して、保有資金に限りのある民間金融機関に引き受けさせるように定められている。


★国債の3つのデメリット
・・・国債残高が増えれば、毎年の返済額も増えて行くので、政府は機動的な支出がしにくくなる。これを「財政の硬直化」と言う。また、国が借金を増やした分、民間企業が資金を借りにくくなるので、民間の設備投資が抑制され、経済成長が阻害されてしまう。これを「クラウディングアウト効果(押しのけ効果)」と呼ぶ。更に、建設国債であれば社会資本が残るので問題は少ないが、赤字国債は将来世代に借金のツケを回すだけになり、世代間の公平が損なわれると言うデメリットがある。


★異次元緩和の内容と効果
・・・日銀は2013年4月より2%のインフレ目標を掲げて、大規模な金融緩和を進めた。これはそれまでとは次元が異なる為、「異次元緩和」と呼ばれる。異次元緩和政策には「量的」・「質的」の2種類がある。量的とは国債の買い入れ額を大幅に拡大すること。質的とは、国債以外のETF(株価指数に連動する投資信託)やRIET(不動産を投資対象とする投資信託)も買い入れの対象に加えること。しかし2019年までほぼ物価上昇率は2%以下で低迷しており、要因としては、新たな市場を創造する「規制緩和」がセットになっていないからではないかとも考えられている


★マイナス金利政策とは
・・・日銀が2016年2月より行っている「マイナス金利政策」とは、市中銀行が日銀に預けている「日本銀行当座預金」の一部から手数料を徴収すると言う試みである。日銀に預ければお金を取られるので、その分銀行のお金は企業や家計に回るだろうと言う目論みだったが、マイナス金利で長期金利がマイナスになり、銀行の貸出金利(=銀行の収益)の低下から、貸し渋りが一層進んでしまった。そこで更に日銀は同年9月に、「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」を導入した。これは、長期金利と短期金利を操作して両者に適度な差を実現することで、銀行の利益を確保しようと言う政策である。


これより先は有料コンテンツとなります。価格は200円と、週刊少年誌よりも安く変える値段ですので、更にサクッと学びを深めたい方は是非ご購入下さい。


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