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スポーツのやりすぎは身体にも心にも毒

オリンピックで若い日本人選手も大活躍で、
盛り上がっておりましたが、
半面、審判や競技場の設定でフェアでない部分も
いろいろ指摘されていましたね。

オリンピックの華々しい感動の名場面はたくさんあるでしょうが、
今回はその裏話みたいなことです。

スポーツもやりすぎるとかえって身体も心も蝕んでしまうということです。

バレーボールの大山加奈選手ってご存じでしょうか?

小中高とバレーの世界で大活躍し、
187cmの体格を生かした力強いスパイクで
全日本やワールドカップを席巻し、
20歳でアテネオリンピックに出場していました。

じつはその裏では、腰痛に悩まされ、24歳頃に、
椎間板ヘルニアと脊柱管狭窄症で手術を受けています。

大山加奈さん椎間板ヘルニアと闘い『死んだほうが楽だ』と
バレーボール大山加奈が苦しむ"後遺症"の過酷

えっ、若干20代で脊柱管狭窄症?? それに椎間板ヘルニアも!

私はリハビリ現場で長く仕事してましたが、
脊柱管狭窄症ってずっと高齢の病気だと思ってました。

大山加奈さんは、小学校2年のときから、バレーを始め、
スパイクを過剰に繰り返し、
背骨をつかい過ぎてしまったことに原因があるようです。

そこまで追い込んだ背景には何があるのでしょう?

一つは全国大会に向けた過酷な練習と指導にあったようです。

朝から晩まで練習漬け、指導者による体罰の横行です。

子どもをそこまで追い込む大人の問題です。

また、オリンピックではメダルを取ることが一番の目的であり、
毎回、国ごとにメダル獲得数を発表されます。

それも選手を追い込んでいく原因です。

大山さんは明言しています。

「メダル主義と全国大会はいらない」

あれだけの成績を残して、とうとう身体を壊してしまった大山さんは、
当時思っていたそうです。

五輪に出られない自分には、価値がないって

若干20代ですよ。

競技そのものが身体も心も蝕んでますね。

いまでは大山さんは、子どもたちが自分のようにならないように、
親や指導者への啓発活動をされています。

念のためつけくわえておくと、
同じチームメイトだった荒木絵里香選手は、
大きな故障をすることなく、
オリンピックも3度出場し、バレー選手として長い選手生命で
活躍していました。

この違いは何でしょうか?

どうやら、荒木選手が、バレーを本格的に始めたのは高校生からで、
それまでは、水泳、陸上などいろいろなスポーツを経験していたようです。

おそらく、荒木選手は、身体の使い方もさまざまなスポーツに合わせて、
柔軟に使うことを覚えたのではないでしょうか。

卑近な例になりますが、
自分の父親も若いときは、走るのが大好きで、
仕事から帰った後や休日も走りに出かけ、
ちょっとしたランナーズ大会にも出ていたようです。
箱根駅伝や世界選手権のマラソンなどよく観ていましたから、
そういう影響もあったでしょう。

しかし膝と背骨を傷めてしまい、
70代から変形性膝関節症と脊柱管狭窄症に悩み、
歩くのや特に階段の昇り降りがなかなか辛そうです。

若い時は、走ればいいと思っていたって言っていました。

膝をよくないフォームで過剰につかい過ぎてましたね。

親に関して言えば、戦中派の世代であることも背景要因にある
と思いますが、今回はそこまで深入りはしません。

ともかく、大山さんの言葉から考えると、
オリンピックってやっぱり必要なんですかねえ。
今回も審判や競技場の問題を考えると、
誰のためのオリンピックって、思ってきますね。

適正なスポーツの普及が望まれます。

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