【ぺこぱ/錦鯉/オダウエダ】のオールナイトニッポン。夢と狂乱の夜。

1月6日のオールナイトニッポンは「ぺこぱ」「錦鯉」「オダウエダ」。ぶっ通しで朝方まで聞いた。翌日は夕方まで燃えカスになった。

狂乱の夢というか幻というか、数年に1夜しかない最高の飲み会というか。ラジコのタイムフリーでも内容は確認はできるけど、生放送、ライブで神回に当たったときは至福。生きてるって感じだ!

ぺこぱ

紅白歌合戦のこぼれ話のあとは、公式グッズのお知らせと、言ってることがひとつも聞き取れない地獄カツゼツ芸人「スルメ」がゲストで登場。公式サイトのアドレスをお知らせする、いちばんはっきり言うべき仕事をふられるが、全く聞き取れない。

「有田ジェネレーション」で漫談をしたときは、途中でバイきんぐ小峠がブチ切れて乱入して終わらせる形式だったけど、ぺこぱの2人は何度もスルメに振り続ける。
ラジオで「何言ってるかわからないけど超しゃべる人」を呼ぶと、嵐が来たみたいになる。ぺこぱは肯定のコンビなので止めないが、止めないということはラジオブースにスルメという竜巻が停滞することになる。

続いて錦鯉

前回はオールナイトニッポンゼロだったが、本編の時間帯に錦鯉が帰還。ぺこぱもまだ残っている。シュウペイは錦鯉が予選で披露したネタを観てから「これは優勝する」と確信したらしい。

ネットラジオの「gera」は数十組の芸人がラジオをやっているけど、錦鯉は圧倒的面白さ。思春期のころから中島みゆきのオールナイトニッポンを聞き、「今日はテレビと同時中継です」というので、弟を叩き起こしてテレビをつけて、中島みゆきの顔を見れると思ったらテレビは何もついてなくて、それはエイプリルフールだったという、ラジオ愛に関するエピソードの年期が違う。

話も、好きなことをしゃべっているのに危険なワードは使わない。ほかの人のラジオを聞いたら「ピー」と、メールの答えばかりでびっくりした。

漫才でバカを売りにしているけど、ラジオを聞くとふだんから二人の役割は同じ。日常会話から切り取って箱につめてリボンをまいたら漫才になる感じ。
リスナーから
「年齢のこともあるので、毎週は無理かもしれないけど、たまにでもラジオをやってほしい」
と気づかわれてたけど、TBSのジャンクの面々や、いつもこの枠にいるナイナイと同世代だ。

長谷川の年寄りいじりに世間が飽きたら、バーチャルユーチューバーやゲームに明るい渡辺隆が表に出るターンが来る。
新しいことを相方まさのりに説明しようとして更にカオスが発生する。年齢差が面白さを増幅させる。

最新のドラクエの11作目の感動を語れば、相方は元祖のファミコン版で子供たちが熱中して学校を休んだ話を昨日のことのように話す。こんなコンビがいただろうか。
まさのりのキラキラした目が浮かぶ。子供時代のあだ名の話とか、少年まさのりの話は何もなくても楽しそうだ。
僕はラジオの「叩かない錦鯉」が好き。

最後、身近にあるものを集めて「海の神ポセイドン」コントを全力でやる長谷川まさのり。

トリで「暑さと寒さのはざまにいるじいさん」をやるまさのり。全く売れる気配のない芸人が先輩の「なんか動画送れ」に全力でこたえる。

3組目はオダウエダ。

錦鯉の時間が終わって、夜が朝に向かい始めるころ、オダウエダにバトンタッチ。THEWで優勝して女芸人ナンバーワンになるも、Aマッソや天才ピアニストより粗削りで勝ち抜いたからSNSが荒れたコンビ。(審査したアンガールズ田中によると、映像を使ったネタは感動よりも感心してしまうし、審査員を悩ませるようだ)
正直、プロは素人の声を相手にしなくていいのにと思う。
僕もふくめて文字は打てるけど、舞台に立たせたら足が震える「素人ふぜい」の言うことは。

エゴサやマッチングアプリ使用を公言する有名人が増えた。
身近に、スマホより刺激的な人や素敵なイベントはないのかな。

いつもこの時間帯にいるマヂカルラブリーも、ヤフトピ及びそこにコメントしてるヤフコメ民をセンスのないやつの代名詞にしている。
実際そうです。
反応の大きさ最優先でまとめたネットニュースは無能。
本当に熱い思いでネット記事を書いている人が、彼らに覆い隠されてしまう。書くのが好きな人の夢を奪う悪の軍団です。松本人志やアルコ&ピースのラジオも、かつて文脈を無視して脚色した文字起こしの被害にあった。

最近では、まだ放送中なのに喋ったことの結論をまたずにネットニュースにまとめるバーサーカーみたいな奴もいるらしい。そこまでいくと相手にする方も終わっている。
ネットニュースを見られる環境なら、そのPCなりスマホなりで放送を聞けるのに。
「どうせ最近の若者や芸能人はろくなもんじゃないと、知りもせんのになんか文句を言いたい、心が老いた人」が読むのだ。

高嶋ちさ子とか坂上忍とか、嫌われ者を顔出しで引き受けている人よりも卑怯だ。

オダウエダは世代の違いなのかエゴサもうまく使っていて、賛否両論チャンプであることを自虐的に話したりコーナーにも使っていた。
ゲストは蟹(本物)コントに使った大好きな「蟹」を食ってるところに、お便りで蟹の悪口を言って、蟹のオールナイトニッポンにされることを阻もうとするリスナーたち。(夜明けの脳みそがやられそうな企画だ)
スルメ、鯉、蟹と、海産物がわーわーしゃべる冬の夜。

この時間まで付き合うラジオリスナーはみんなこの祭りを楽しんでいた。くだらないことで楽しめる人たちが全国の夜更けにラジオをつけている。
気が付いたら窓の外は白みがかって、正月終わりと雪と感染症の世界が姿を現していた。奇祭は終わりだ。

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読んでくれてありがとうございます。 これを書いている2020年6月13日の南光裕からお礼を言います。