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空気階段とビスケットブラザーズのコラボが落ちる厳しい賞レース【あらびき団】

ちょっとみなさん!M1でお笑いへの興味を使い果たさないでください!

キングオブコント王者のコラボがあり、若手注目株のハイツ友の会のコントがあるのに、それを初めてテレビに出れた人やスルメさんが段ボール芸でなぎ倒していく。
賞品は一万円と、二階堂ふみさんが朝食のバナナにサインしたやつ。あらびき団で2022年は無事に終わりました。

毎年、少数の番組ファンにちゃんと新ネタで答えてくれるハリウッドザコシショウと風船太郎を見れただけでもこの大会の価値がある。
風船太郎の体はもはやサスケ出場者より出来上がってるし、風船をかぶって何かに挑戦するのはずっと変わらないのに、毎年「このパターン初めて見た!」ってちゃんと驚ける。

品川庄司が毎年、国民に代わって嫌われ者を「アブローラーマン」にふんしてやっつけるネタで、今年相手にするのは20年前の自分。
いわゆるワーキャー女子人気が高くて調子にのってたころの自分の映像を引っ張り出して、センスも女子高生受けもゼロの腹筋ローラーで塗りつぶす。
年に1度の、みんながお祭り騒ぎで心がわっしょいわっしょいしているときにしか流せないネタだ。
一応人気芸人のレアなコントが見れたりするし、ハードルを地中まで下げて見ると全組おもしろい。

番組とおしていちばん印象的だったのが、サイコロを転がして優勝賞金を決めるとき(1~6万円)の東野幸治の「恥ずかしい」。過去には番組自体のことを、みっともないとかションベン横丁とか言っていたが、今回がいちばん心から出た言葉に見えた。

みんなが段ボールで作った小道具を持ってきて、自由研究の発表会みたいになったのを強引な編集で味付けして、なんでもソース味にすれば食えるだろ的に処理するあらびき団からは、信じられないことに未来のスターが本当によく輩出される。

読んでくれてありがとうございます。 これを書いている2020年6月13日の南光裕からお礼を言います。