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はじめてMakuakeに出して気づいた、デザイナーとして一番大切なこと

生まれて初めて商品となる”もの”をデザインさせていただいた、枡のおひつ「COBITSU(こびつ)」を、これまた人生初となるクラウドファンディング・Makuakeに出して今日で3日目。

まだまだこれからではありますが、新鮮なうちに思ったことを書き留めておこうと思います。

Makuakeでの初動

目標金額に設定していた20万円は開始30分で達成、1時間で200%、約1日で739%となり、土曜日のページの閲覧回数は全Makuake内で10位、日曜日は売るものがほとんどない…そんな、嬉しい悲鳴の状況となりました。

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身の回りの経験者にノウハウを聞いて実践してきたので、それなりのスタートダッシュは予測していましたが、想像を遥かに上回るペースに驚かされています。

また、応援購入を考えてくださっていたのに気づいたら売り切れてしまっていた、という方には残念な思いをさせてしまい申し訳ございませんでした。
大橋量器さんと急ピッチでリターンの追加を検討し、できるだけ多くの方の手に行き渡るよう努力しておりますので、今しばらくお待ちください。

人はつい、目に見える数字に舞い上がってしまうものですが、それ以上に嬉しいことがありました。

自分を応援してくれている人たちの存在の再認識

Makuakeでのスタートダッシュで大切なのは、友人・知人がたくさん買ってくれることで注目度が上がり、初めて見かける人を呼び込むことがセオリーだと言われています。

それだけ聞くと、ネズミ講やらネットワークビジネスみたいでやだなー、って思ったので(笑)、掲載前日・当日にこちらから連絡したのは、facebookでの投稿に熱烈な反応を示してくれた方々と、恩師の方々や育て上げてくれた上司・先輩でした。

そりゃ買ってくれると嬉しいですけど、それ以上にまず、「あなたのおかげで、今面白いことに挑戦できていますよ!」とお伝えすることで、感謝の気持を示したかったから。
お返事にその方らしい温かい応援の言葉をいただき、その方々の元を離れてもなお、勇気づけられました。

また、facebookで一方的に告知していただけにも関わらず、たくさんの友人たちが購入してくれたことも本当に嬉しかったです。

買ってくれた友人の中には高校卒業以来というような人もいて、お互いの今について久々にやり取りすることができ、思わぬ旧友の活躍ぶりを聞くきっかけとなったのも、本当に得難い機会でした。

こうした出来事も、人生初のクラウドファンディングだからかもしれません。この感覚は、ずっとずっと大切にしたいと思いました。

ダイレクトに届くユーザーの喜び

これまでの仕事でも、お客様から喜びの声を聞くことは多々ありましたが、Makuakeでのそれは比ではありませんでした。

刻々と購入してくださる方が増えていくことがわかり、そのたびに温かい応援のメッセージや喜びの声がリアルタイムで届く。
それも小規模なプロジェクトであるため、高い純度で自分がデザインしたものに対して。

人を幸せな気持ちにしたいと思いを込めはしたものの、まだ仮説でしかなかったことが、実際に幸せを感じてくださる方々がこんなにもたくさんいると証明されていく。

これはもう、ものを作る人間としては麻薬でしかありません。

横目で誰かのクラウドファンディングのプロジェクトを見るのと、自分が当事者となるのとでは全く見える世界が違うということがよくわかりました。

デザイナーとしての原点

さらに、その応援メッセージや、知人・友人とやり取りする中で、ご飯を冷凍するのに便利なものはたくさんあるにもかかわらず、そこに侘しさを感じていた人がこんなにもたくさんいたのか、ということに気付かされました。そして、それがCOBITSUによって素敵なものに変えられそうであることにも。

元々自分がデザイナーを目指したきっかけは、日常にあるものの全てを、素敵だと感じられる世界を作りたかったから。

センスがいいやつは自分の上にごまんといる。
でも、心を満たすものがない領域に目を向け、そうなってしまう仕組みを変えることで、そういうものの一つ一つを、素敵なものに変えて行くことなら自分にもできるかもしれない。

走っていて気づきませんでしたが、COBITSUではそうしたデザイナーとして成し遂げたかったことが一つ、達成されつつあることを感じました。

誰かを幸せにしようとしたことが、自分を幸せにしてくれた

結婚式やお正月、節分など、人が集まるハレの日を彩ってきた枡が、人の幸せな集まりに注力してきたからこそコロナ禍で大きなダメージを受けた大橋量器さん。
その話を聞いた時、内心、そのような人たちが苦境に立たされるのが悔しかった。

だからこそ、大橋量器さんと何を作ろうか、まだアイデアを出す初期の頃、ポッと出のアイデアではなく、絶対に売れるもの・長く事業の一柱になるくらいのものを作ろう、そう考えていました。
そのために従来の枡の常識からあえて外れ、本質的に人を幸せにできる領域を新たに設定し、その人数が最大化できるよう考え抜いてきました。

そしてその結果として生まれたCOBITSUをMakuakeに出してみてわかったことは、人を幸せにしたいという気持ちが伝わり、たくさんの方々からの声援や、COBITSUを大切な方へのプレゼントにしたいという声、家族や大切な人と幸せを分かち合いたいという想いがあるということ。

その想いに気づいた時、反対に自分が幸せな気持ちにさせてもらっていることに気づきました。

足のサイズは小さくても、力強く深い一歩目の足跡を

今週中には品薄となっていたリターン品が追加されます。
そして、この第二のスタートでどれだけ多くの人に応援してもらえることができるのか、真価が試されています。

Makuakeは、これから続くCOBITSUの始まり。目指すべきところからはまだ小さな一歩なのかもしれませんが、足のサイズは小さくても、力強く深い足跡を残せる一歩にしたいと願っています。

今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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