井出みん

働くこと一年間休んでみることにしました。自分にどんな変化が起こるのか興味があって、記録…

井出みん

働くこと一年間休んでみることにしました。自分にどんな変化が起こるのか興味があって、記録してみることに。

記事一覧

多様性人材の質問

私の母は、ためらいなく正しいことを言います。例えば、「戦争は良くない。ロシアはとんでもない」。私の返答は「そうだね、良くないね。お母さん、じゃあ何をする?」母は…

井出みん
1年前

壮行会

先日、ある役職以上の人たちが集められた壮行会が開かれた。参加者十人中、女性は私一人。弊社の女性管理職比率は5%だから、まあそんなものだ。話の中心人物は本部長。50…

井出みん
1年前
1

少子化対策:女性の逸失所得防止が本筋

学習院大学経済学者の鈴木渉教授が2023年3月27日の日経新聞に寄稿した『少子化対策の視点、女性の逸失所得防止が本筋』は、その通りだと思う。共働きが一般的な若い…

井出みん
1年前
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多様性のリアル、暗黙知

営業担当だった20代の頃、出張先でよく上司と一緒に喫茶店に入った。当時、会社に女性の営業は皆無で、先輩や同僚の営業マンは私を腫れ物のように扱っていた。そんな中、ボ…

井出みん
1年前
2

多様性のリアル、管理職になる準備とは?

女性社員から管理職になるには、どんな準備をしたらいいですか?と聞かれることがあります。教科書読んでみても、そうは言っても現実は、、、って思うよね。そんなあなたに…

井出みん
1年前
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多様性のリアル、「管理職になりたくない」の裏側

管理職になりたくない人が増えている。ビズヒッツが男女500人に対しアンケート調査を実施したところ、管理職になりたくない女性の理由は、第一位「責任が重い」(119人)、…

井出みん
1年前
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多様性の見える化、「心理的安全性」のある職場を作る側に立つまでにできること

新入社員の頃、「自分が9割正しいと思わない限り会議で発言するな」と教わった。当時は息苦しく思ったが、今考えると職場が安全ではないので、会社生活で無駄な怪我をしな…

井出みん
1年前
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多様性の見える化、「女性向け研修」が不評な理由

女性社員を集めて行う社内研修は不評だ。なぜ女性だけ集められるのか?男性と互角に仕事をしているのに、女性だというだけで私に何が足りなくてトレーニングが必要と言いた…

井出みん
1年前
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女性のいない人事異動噂話

春は会社の人事異動の時期だ。私の会社も今年も大忙し。同僚たちは情報収集力を発揮して、他よりも早く次の組織体制のパズルを解いている。私も同僚と仲良くしていると、マ…

井出みん
1年前
2

多様性の見える化 

米国組織理論家カール E.ワイクは、「問題ではないと思わない限り、問題を解決できない」と言った。一見矛盾するようだけど、解決可能と強く信じることが、解決への第一歩…

井出みん
1年前
4

ハワイに来た

10年勤めた会社を卒業してハワイに来た。家を出てから飛行機に乗っている間中、マスクをずっとしていたので、外に出てマスクを外した時の開放感は格別だ。日本から来た母と…

井出みん
2年前

欲しいものは変わる

友達が素敵なコンドミニアムを購入したので遊びに行った。彼女の小さなお城は、日当たりが良い最上階にあって、サンフランシスコの街が見渡せる。デッキに出て、ケールサラ…

井出みん
2年前
2

主体的に生きることを手放さない

最近、会社で初の役員となった女性先輩と話をした。ガラスの天井を破ったと皆言われるけど、役員になることに興味があった訳ではないから、良いのかどうか、、、と謙遜され…

井出みん
2年前
2

契約交渉、冷静に淡々と。

今朝は寝不足だ。契約交渉中は、夜も緊張感が持続して睡眠が浅い。自分が当事者だとなおさらだ。一字一句を読み込み、騙されないように、自分が相手より不利にならないよう…

井出みん
2年前
1

ステレオタイプ脅威を乗り越える対話

友人とジェンダー課題について勉強会を始めた。彼女は最近ある日系企業の社外取締役を勤めるようになって、初めて「こういうことか!」と腹落ちしたそうだ。今まで女性が多…

井出みん
2年前
1

クリエーションに時間を使う

あと半月で後任者がサンフランシスコに到着する。先週、社外から弊社に期間限定で来て働いている人に、「御社は引継ぎ書がなくてびっくり。継続性がないですね。」と言われ…

井出みん
2年前
多様性人材の質問

多様性人材の質問

私の母は、ためらいなく正しいことを言います。例えば、「戦争は良くない。ロシアはとんでもない」。私の返答は「そうだね、良くないね。お母さん、じゃあ何をする?」母は、「自分が何かできないと、発言しちゃいけないってことなの?」私は、そうだよね、そんなことはないと思いなおして黙ります。原因を探しに行ったり、解決策を求めたりできる範囲の問題しか、話してはいけないってことは全くないのです。

私の母は、ためら

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壮行会

壮行会

先日、ある役職以上の人たちが集められた壮行会が開かれた。参加者十人中、女性は私一人。弊社の女性管理職比率は5%だから、まあそんなものだ。話の中心人物は本部長。50代後半の彼が場を盛り上げようと話をしてくれるのは、男性社会で生き抜いてきた間に体験または見聞きした面白い昔話、それを皆でちびちびやりながら聞く。30年前と変わらないこと、変わったことを書いてみたい。

変わったこと。
1.食事に手をつける

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少子化対策:女性の逸失所得防止が本筋

学習院大学経済学者の鈴木渉教授が2023年3月27日の日経新聞に寄稿した『少子化対策の視点、女性の逸失所得防止が本筋』は、その通りだと思う。共働きが一般的な若い世代が、結婚・出産をしたいと思うためには、1人子供を育てるための費用1300万円から3000万円程度の一部を政府が支援するよりも、数千万円から1億円以上と試算される子育てでキャリアを中断する女性の逸失所得発生を防ぐ社会変革施策に移行できるか

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多様性のリアル、暗黙知

多様性のリアル、暗黙知

営業担当だった20代の頃、出張先でよく上司と一緒に喫茶店に入った。当時、会社に女性の営業は皆無で、先輩や同僚の営業マンは私を腫れ物のように扱っていた。そんな中、ボクトツで直球タイプの上司は、私を男性社員と同じように厳しく育てようと決めて接してくれたので有り難かった。オフィスでは営業・マーケティングスキルをOJTで学び、出張中には、上司が話してくれる経験や仕事のコツや知識を自然に吸収することができた

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多様性のリアル、管理職になる準備とは?

多様性のリアル、管理職になる準備とは?

女性社員から管理職になるには、どんな準備をしたらいいですか?と聞かれることがあります。教科書読んでみても、そうは言っても現実は、、、って思うよね。そんなあなたに、リアルにまとめてみようと思います!

仕事の知識やスキルを身につける:必要なことは3つ。ポイントはそれを順番一つずつやるのではなく、同時行うことです。

本や参考書を読む。単独で勉強できるけど、あまり気が乗らない場合には、研修や勉強会など

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多様性のリアル、「管理職になりたくない」の裏側

多様性のリアル、「管理職になりたくない」の裏側

管理職になりたくない人が増えている。ビズヒッツが男女500人に対しアンケート調査を実施したところ、管理職になりたくない女性の理由は、第一位「責任が重い」(119人)、第二位「仕事・残業が増える」(86人)、第三位「管理職に向いていない」(52人)だった。男性も女性同様、第一位は「責任が重い」(57人)。第二位「割に合わないと感じる」(53人)、第三位「仕事・残業が増える」(52人)と続く。

なん

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多様性の見える化、「心理的安全性」のある職場を作る側に立つまでにできること

多様性の見える化、「心理的安全性」のある職場を作る側に立つまでにできること

新入社員の頃、「自分が9割正しいと思わない限り会議で発言するな」と教わった。当時は息苦しく思ったが、今考えると職場が安全ではないので、会社生活で無駄な怪我をしないための処世術、成功するために必要なアドバイスだったのだと思う。その証拠に上司は私に仕事を教え、機会を与え、ポジションを引き上げてくれ、海外駐在のチャンスを掴むまでに成長することができた。とても感謝している。さて、30年経った今、私なら新入

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多様性の見える化、「女性向け研修」が不評な理由

多様性の見える化、「女性向け研修」が不評な理由

女性社員を集めて行う社内研修は不評だ。なぜ女性だけ集められるのか?男性と互角に仕事をしているのに、女性だというだけで私に何が足りなくてトレーニングが必要と言いたいのか?女性だけと言われると、怒りの感情が湧き上がるのだ。その背後には、特別扱いせずに普通の男性と対等に扱って欲しいというニーズがある。しかし、女性にとって「普通の男性と対等に扱って欲しい」は、「普通の男性と同じように働きたい」ではない。そ

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女性のいない人事異動噂話

女性のいない人事異動噂話

春は会社の人事異動の時期だ。私の会社も今年も大忙し。同僚たちは情報収集力を発揮して、他よりも早く次の組織体制のパズルを解いている。私も同僚と仲良くしていると、マル秘な話を聞くことができ、なんとも楽しい。この人は上がっていく、あの人は嫌われて外れた、誰と誰は同期だから関係性には配慮があったのかも……といった話を聞いて、会社の硬い組織が人間的な一面も見えてくる。

でも、この人事異動の話に女性の名前は

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多様性の見える化 

多様性の見える化 

米国組織理論家カール E.ワイクは、「問題ではないと思わない限り、問題を解決できない」と言った。一見矛盾するようだけど、解決可能と強く信じることが、解決への第一歩なのだ。日本のジェンダーギャップ解消が進まないのは、問題の輪郭が捉えづらく解決できる気がしないと思われているからなのではないか?そこで、「多様性の見える化」をテーマに、個人の経験をもとにブログを書くことにした。

企業における人事部DEI

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ハワイに来た

ハワイに来た

10年勤めた会社を卒業してハワイに来た。家を出てから飛行機に乗っている間中、マスクをずっとしていたので、外に出てマスクを外した時の開放感は格別だ。日本から来た母とリフエ空港で合流。母にとってはペインティングホリデー、私にとっては心と体の余分なものを断捨離する旅行だ。

朝ジョギング中、Beachへのトレイルで裸足のとても素敵な女性に出会った。言葉を交わした訳ではないけれど、フェミニンとマスキュリン

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欲しいものは変わる

欲しいものは変わる

友達が素敵なコンドミニアムを購入したので遊びに行った。彼女の小さなお城は、日当たりが良い最上階にあって、サンフランシスコの街が見渡せる。デッキに出て、ケールサラダを一緒に食べ、お酒はやめたので、と言いながら少しだけ白ワインを飲んだ。気持ちが良い日曜日の午後。風がなく、日差しが強すぎるくらいだ。

こういう素敵な生活に憧れていた。平日は一生懸命働いて、週末はパートナーとゆっくりするのが、幸せの方程式

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主体的に生きることを手放さない

主体的に生きることを手放さない

最近、会社で初の役員となった女性先輩と話をした。ガラスの天井を破ったと皆言われるけど、役員になることに興味があった訳ではないから、良いのかどうか、、、と謙遜されていた。何万人も社員がいる大企業で初の女性役員は並大抵の努力じゃなれないと思うので、本当に尊敬。35年与えられた目の前のことを頑張ってやっていると、また次のチャレンジが与えられるという具合に、数年ごとに色々な経験をしながら、階段を上がってき

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契約交渉、冷静に淡々と。

契約交渉、冷静に淡々と。

今朝は寝不足だ。契約交渉中は、夜も緊張感が持続して睡眠が浅い。自分が当事者だとなおさらだ。一字一句を読み込み、騙されないように、自分が相手より不利にならないように、不測の事態が万が一起こった時困らないように、頭をフル回転させる。このストレスを軽減するために、高額支払い弁護士に検討依頼するのだと思う。

じゃあ、過去に騙されたことがあるか?実際に騙されて被害にあったことはないが、騙されているんじゃな

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ステレオタイプ脅威を乗り越える対話

ステレオタイプ脅威を乗り越える対話

友人とジェンダー課題について勉強会を始めた。彼女は最近ある日系企業の社外取締役を勤めるようになって、初めて「こういうことか!」と腹落ちしたそうだ。今まで女性が多いファッション業界や、外資系企業に勤めてきたので、女性オンリーワンの経験がなかった。帰国子女で英語に不自由がないことで、心理的にも海外からの情報集まり具合にも常にアドバンテージがあったのも心理的安全が確保されていた理由かもしれない。それが、

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クリエーションに時間を使う

クリエーションに時間を使う

あと半月で後任者がサンフランシスコに到着する。先週、社外から弊社に期間限定で来て働いている人に、「御社は引継ぎ書がなくてびっくり。継続性がないですね。」と言われ、もっともだと思ったので、引継ぎ書を書き始めた。

書き始めて感じたことは、所長仕事は、社内定例会議が多いということだ。隔週会議が三つ、月例会四つ、四半期に一回の会議一つ、オーディットやリスクアセスメントなどアニュアルのイベント、部下の目標

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