無題

恥の巨人たちの夕べ at 鳩乃湯

シンクロニシティ。12月某日。

恥の巨人たちが東京に集結した。

この6人だ。

【最恐のスタンド使い】1番・センター よぎべら

【孤独な核弾頭】9番・ピッチャー ざわお

【地獄の酒番長】4番・ファースト 大丈夫くん

【フルオート爆撃機】3番・キャッチャー 区分密漁くん

【全能なるノーノー神】監督 野球くん

特別ゲスト【惨劇の一発屋ツイッタラー】令和マン


さあ、地獄の釜の蓋が開く時だ。

月刊ノーノー「今日はみなさまお集まりいただきありがとうございます。ざわおさんは少し遅れるようです。あと密漁さんは『なあぁ!』してるようで、完全に息の根を止めてからこっちに向かうと連絡が入ってます。
じゃあ、とりあえず監督!乾杯の挨拶お願いします!」

野球くん「はい。えー、みなさん。この度はKBOYよく頑張りました。スベリスターズは永遠に不滅です!なんちゃって!w 乾杯!」

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誰もピクリとも動かない。

さすがノーノー神。いきなりのゴリすべりだ。

ノーノー「では、みなさん今日はいろいろ聞かせてくださいね。よぎべらさん。1RT、1いいね、見事でしたね」

よぎべら「ありがとうございます。ロシアのネタね。誰も読んでないでしょ?本気だったんですよ。何が書いてあったか覚えてます?どうせ読んでないんだろ?!なああ!」

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突然吠えるよぎべら。

店にいる全員が何事かとこちらを振り向いた。

緊張からなのか、感情が昂っているようだ。

じめんしの

胸にはGIMENCHYのTシャツの文字が見え隠れしている。それなりの覚悟を持ってこの宴席に参加したらしい。

しかし事実、編集部ですらあのロシアのネタは読み切っていない。たかが140文字でも読むに堪えないシロモノであった。

監督が口を開いた。

野球くん「よぎべら。たしかにお前はすごかったよ。でもな、それでもウチでは新入りなんだよ。ほら、あれ見てみろ。見えるか?あのアナゴ」

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決して大きくはないが、低く、太く、監督の声にはすごみがあった。

よぎべら「アナゴ?」

野球くん「ああ、アナゴだ。振り向いて見てみろ。あそこにアナゴあるだろ?何本ある?何本あるって聞いてんだよ!」

大丈夫くんが止めに入る。

大丈夫くん「監督。かわいがりはその辺で。他のお客様に迷惑かけちゃいけねぇ。お前もだぞ、よぎべら」

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落ち着いた大丈夫くんの声が静寂の中響く。


よぎべら「アナゴ、4本です…」

野球くん「わかったらそれでいい」

監督とよぎべらのこのやり取りが何だったのか、後になっても考えても誰もその意味も理由もわからなかった。

ノーノー編集部「と、とりあえず楽しく飲みましょうか」

スタートから波乱含みだ。

まともに取材ができるとは思えない。

だが、このメンバーを集めた事を後悔したとしてももう遅い。
始まった以上、やり切るしかない。

料理が運ばれてきた。

手羽

煮卵

どれも美味しそうだ。美味い料理と酒はそれだけで場を和ませる。

ここで区分密漁くんが登場する。

区分密漁くん「遅れてすいません。なかなか手こずる相手でしたがなんとかシメてきました。ふぅ~」

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区分密漁くん「これみなさんでどうぞ」

我々の前にヘパリーゼが大量に入ったレジ袋を突き出したその手には、まだ血の跡が残っていた。

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区分密漁くん、ガタイの大きさ(191cm166kg)に似合わず細かい気が利くようだ。

ここにいる全員。毎日がつらい。

何も言わずに受取り、ゴクリと一口で飲み切る。

ざわお「お疲れっす」

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ざわおだ。自己紹介はいらない。その出で立ちから彼ということが一目でわかる。

例のセーター。

イカレ具合を我々に見せつける彼の表情は誇らしげだ。

そして今ここに、GIMENCHY、令和マン、例のセーター、伝説の三種の神器が集結した。

何かが起きる。

区分密漁くん「お、久しぶりだな。元気にしてたか?」

花山

ざわおはピッチャーで、その球を受けるキャッチャーが区分密漁くん。以前からバッテリーとしてチームを支えてきた二人の息はぴったりだ。

だが区分密漁くんの本当の狙いはざわおの与信だ。3つ、いや4つは買うだろう、とボソッと言ったのを編集部は聞き逃さなかった。

ざわお「はい。おかげさまで。えっと、この人は?」

ざわおが少し離れたところにポツンと座る華奢な男を指さして言った。

令和マン「あ、僕、令和マンです」

ぷん太

令和マンが汗を拭きながら言う。

令和マンを「お前斎藤佑樹みたいだな」と評したのは、他でもない監督だ。

そう言われれば、なんとなく似ている。

ざわお「お前が令和マンか。思ったより若いんだな。よろしくな」

令和マン「はい。よろしくお願いします。ところで区分密漁さん、なんであなたがここにいるんですか?」

区分密漁くん「ん?いちゃいけねぇのか?」

令和マン「密漁さん、あなた、予選通過しましたよね?僕知ってるんですよ」

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区分密漁くん「ああ、そうだよ。だがそれがどうした。俺のツイートに付く”いいね”は全部が組織票なんだよ。クソつまらなさでは負けてねぇぞ。付き合い”いいね”を除けば、ほぼノーノーだ!」

野球くん「お前らやめろ!俺も予選通過したが推薦でだ!毎年だ!推薦でしか予選通過したことなんてねぇ!
いいじゃねぇかそれで。今日ここにいる連中は全員つまらねぇ。それでいいじゃねぇか」

野球くん、区分密漁くんを除けばここにいるメンバーは全員が予選落ちだ。

なぜ監督と区分密漁くんだけが予選を通過したのか、令和マンはそこに疑念があったようだ。

しかし、監督の一言で納得したようだ。

”今日ここにいる連中は全員つまらねぇ。それでいいじゃねぇか”

それでいい。もうそれでいいんだ。

戦いは終わったんだ。


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ギョウザ

お酒が入り、お腹が満たされていくと場は自然に和んでいった。

大丈夫くん「監督、そろそろアレ、いきましょうか。みなさん、数値は大丈夫ですか?」

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”アレ”とは痛風鍋のことだ。

野球くん「俺はなんとか大丈夫だ。ざわお、お前最近どうなんだ?」

ざわお「なんとか安定してるかな。ちょっと辛い時も…」

野球くん「おい、痛風は俺の方が先輩だから。敬語使ってくれるか?」

監督は礼儀に厳しい。
酒の席だから無礼講など、このチームではありえない。

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痛風鍋。何が入ってたか忘れたが、美味い。
文句なしの、場外満塁逆転サヨナラホームランだ。

野球くん「よぎべら、お前はどうなんだ」

よぎべら「あ、僕はまだ。痛風童貞でして… たくさん食ってはいるんですが」

じゃっく

食べ続けるよぎべら。監督へのアピールでもある。

野球くん「なんだ、まだ坊やなんだな。それで1番バッターとは。先が思いやられ…」

ざわお「監督、よぎべらはやる男ですよ。近いうち、必ず痛風になります」

れつかいおう

ざわおはよぎべらを信頼している。

それがハッキリと伝わる言葉であり態度だった。

ざわおがよぎべらに視線を送る。

そしておもむろに立ち上がった。

ざわお「あの、みなさん、ちょっといいですか。僕よぎべらに渡したいものがあるんです」

よぎべら「え?何をですか?」

ざわお「このセーターを」

ざわおが手を胸にあてた。

あまりにも突然すぎる。

そこにいる全員が固唾を呑んだ。

ざわお「少し前から考えてたんだ。このセーターを着て、丸一年。世界中を旅してきた。楽しかった。コイツにパワーをもらえたよ。
でもね、途中からわかってきたんだ。コイツを独り占めしてちゃいけないって。このセーターは世界をしあわせにできる。その力を解放してあげなくちゃ、誰かに引き継ぐべきだと」

よぎべら「それが僕で… いいんですか?」

ざわお「ああ」

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ざわおがセーターを脱ぐ。

よぎべらに差し出す。

ざわお「これを。君に」

受け渡し

受け取るよぎべらは、泣いていた。


一つの歴史が終わり、新しい歴史が始まる瞬間だ。

自然と拍手が起きた。

すると令和マンが。

令和マン「あの、僕も。令和マンとして活動してきましたが、令和マンは令和元年限定ヒーローです。一度ここで幕を下ろしたいと思います」

令和マン

令和マンが令和マンスーツを脱ぐ。

令和マン「これを、ざわおさんに」

ざわお「俺に?」

令和マン「ええ、ざわおさんに。今度はコイツと世界へ」

もう一度、拍手が起きる。

世界が変わる瞬間だった。

全員が泣いていた。


監督だけは食い続けていた。

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結局何が何だか、訳のわからない会合だった。

何がノーノーなのか、なぜノーノーなのか。

この人達が何を目指して、どこへ行こうとしているのか。

ただ一つ、わかったことがあるとすれば、この人達は本気だということ。

本気でツイートして、本気でスベッた。

その勇気に、あっぱれ。


別れ際。

野球くん「お前らもう二度とこんな所に来るんじゃねぇぞ」
大丈夫くん「次に会う時は地獄の門でな」
区分密漁くん「誰がお前らなんかと。俺は独りで戦うぜ」
よぎべら「見てろよ、これからが勝負だ」
ざわお「もう一回、伝説作ってやるよ」
令和マン「あいにく俺の想いは言葉にできるほど安くねぇ。あばよ!」


ノーノー戦士達の戦いは続く。

春はまだ遠い。


~ エピローグ ~ 電車内にて

区分密漁くん「1時間だけ行きましょうよ、ね。この前のチャイパブ」
野球くん「んー、どうしようかなー。お前どうする?」
ざわお「え、俺次があるので」
区分密漁くん「ですよね。だったら行きませんか?」

ざわおは区分密漁くんに腕をつかまれて電車から引きずり降ろされていった。それが編集部が見たざわおの最後の姿だった。

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この会合ではメンバーより多くの企画が提案された。この中のいくつかは2020年内に実現することであろう。これからもノーノー戦士たちから目が離せない。

【企画一覧】

ざわお『しきじの駐車場を買う』
ホントに元取れるんですか?誰か使ってくれます?買いますよ、大丈夫ですか?

区分密漁くん『販促(反則)ビデオ作成』
タイトル『”ですよね”から切り返す応酬話法のすべて~イエスバット法の神髄』でビデオ作ってYouTubeで流します。

野球くん『国税ガサ入れ生中継』
あくのさんの事務所に俺、椅子あるから。当日は中から鍵を開けるからノーノーはカメラ担いで飛び込んでこい。

よぎべら『俺が総理になります』
えらくなっても俺、みなさんの事絶対に忘れませんから。全員引き上げてみせます。

野球くん『革命』
「日本を満塁ホームラン」をスローガンにまずは一議席を取る。6票はかたい。インベストメントも選挙協力頼む。俺が令和の坂本龍馬だ。日本の夜明けぜよ。

大丈夫くん『めざせ宗教化』
宗教法人にしたら強いっすよ~。ホーリーネームください。

令和マン『僕の話を聞いて。そしていいねして』
カウンセリングしてください。最近一番”いいね”もらえるのがゆで太郎のそばの写真って、おかしくないですか?ちょっと!僕の話聞いてくださいよ!

野球くん&令和マン『かもめ家襲撃』
引っ越したみたいですね。2階もありそうじゃないですか。行きましょう。行って帰らずに二ヶ月くらい居座りましょう。

ざわお&よぎべら『UUさん拉致監禁』
UUさんのいいねに何度救われたか。社会福祉ですよね。飲み会するって呼び出して、拉致して監禁して、ずっといいねさせましょうよ。

ノーノー編集部『長島三奈を雇いたい』
KBOYのまとめはメチャクチャ忙しかったんで、アシスタント欲しい。

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次回は春のセンバツを予定しています。飲み代にお金全部使っちゃったのでサポートください!
10万円以上のサポートがもらえたら、よぎべらが水着で鳩乃湯で飲みに行きます!人のお金で、飲みタイ先生! (ウソです)

※この記事はすべてノンフィクションです。転載不可。買取応相談。

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