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私の宝物〜光琳かるた〜


突然ですが、皆さんの「これはなかなか大きなお買い物だったぜ!!」という購入品は何ですか?

家とか車とかですかね。

あとは宝飾品などかな。


私の「これは大きなもの買っちゃったよ!!」というお買い物は高校生の時。

同じくらいの年だとギターを買ったとか、お洋服やバッグを買ったとか、そういうことと同じだと思うのですが、

私はこれを買いました。


光琳かるた(小倉百人一首)

光琳かるたとは…江戸中期の代表的な画家の一人、琳派の巨匠、尾形光琳が描いた百人一首を再現。
読み札には歌仙絵と歌の上の句が、取り札には草花や歌意に即した絵が金地に朱や群青で鮮やかに描かれています。
読み札、取り札ともに帙に収め、「法橋光琳」の署名を箔押しした桐箱に入れてお届け。金箔紙で一枚一枚手貼りで仕上げ。


忘れもしない。

あれは近所のデパートに「大京都展」の催事がやってきたときのこと。

デパートの「北海道展」や「駅弁展」が大好きな私たち母娘は、その日もいそいそと大京都展に向かいました。

目当てのものがあるわけでなく、京都らしい、ちょっとおいしいものや素敵なものがあったら買いたいなぁ〜ぐらいの気持ちで母について行ったのですが、

そこで私は運命の出合いをはたします!!

ああいう催事は人もすごく多いですし、

人の波におされて、

たまたま行き着いた先のお店にあれが展示してあったのです。

綺麗な「百人一首」が。

多分私は口を開けて見てたと思います。

百人一首の読札にも取り札にも金がほどこされていて、

絵もとても美しくて、

「すごい」としか形容できない百人一首。


じーっと見ているとお店の人がいろいろ説明してくれて、

高校生の私はすっかりその百人一首の虜になりました。

しかし当時の私にはちょっとお高かった。

それでも「貯めていたお年玉を今ここで使おう!!ここで使わねばどこで使うんだ!!」と興奮し、

銀行に私用の通帳を作ってくれていた母に「あのお金を今すぐおろしたい!」と懇願しました。

とは言っても、多分3万円か5万円か、

それぐらいだったと思うのですが、

娘に初めて熱く「貯金を下ろさせてくれ!!」と頼まれて母もすんなり言うことを聞いてくれました。

高校生の私の大きなお買い物。

もう25年以上前になりますかね。


最近、息子が百人一首を覚え始めたので自慢げにこれを見せたんです。

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↑「法橋光琳(ほっきょうこうりん)」と書いてあります。

法橋上人の略。画家、芸術家に与えられる仏教界の最高の称号であり、光琳は好んで使っていました。

上の箱を開けると、

木の箱が。それを更にぱかっと開けると、

紫の風呂敷に包まれた百人一首と、解説書と朗詠テープが。(テープは未開封ですが今ではもう聞けませんね。1回くらい聞いておけばよかった…)

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いよいよ百人一首の札です。

読札には歌仙絵が描かれており、取り札にも下の句と花鳥風月が描かれています。

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綺麗。

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今見ても楽しめるんだもの。

高校生はイチコロですよね。


自分ではただただ大事にして、25年間眺めるだけだった百人一首。

でもそれではもったいないような気がしてきました。

息子が百人一首を覚えたら、

ここで光琳かるた解禁!!しましょうかね。

きっと使って楽しむことによって、

高校生の大きなお買い物は

更に「買ってよかったもの」に変身してくれるような気がします。


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