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トゲのある話し方しかできない男の子

今職場では、年末の繁忙期に向け、スキルが足りないメンバーを底上げしようとトレーニング強化月間である。新人アラフィフの私も先輩方のようになれるように指導がなされたのである。

この齢になると注意されることは稀なので、こんな機会は刺激的である。私の教育担当は、33位の男の子で、普段からトゲのあるもの言いしかできなくて、ちょっと心配になる位。本人は相手にわかってほしくて懸命に指導しているのだけど、口から出る言葉は、全てひねくれていて毒づいている。例えば、私が「これはどうして○○なんですか?」と聞くと、「そんな事を考えても意味がありません。それはどうして魚は泳ぐの?という質問と同じで、そんな考えている時間があるなら次の作業に進んでいって欲しいです。」とか、か細い声できゅるきゅる早口で言ってしまう男なのです。

彼は指導者たるもの、新人に曖昧さを見せるのはタブーと決めているようで、「○○は、××です。」といささか乱暴に言い切ってしまうところも…うん??そうかな…となります。これはダメ。の理由説明をするときも、比喩がとても長くくどいので話を途中で聞いていられなくなるのです。

因みに彼は一番ベテランで、オタク気質で豊富な知識と毒舌で孤高の存在のように見えますが、尊敬し慕っている者も数人います。

我が子たちが社会に出る前に、私が社会との繋がっておくためこの職場を選びましたが、とても良い題材かなと思います。

発言内容は正論なのに、言い方が良くないとき、それを聞いた人は、話の核よりトゲのある比喩などの言い方に気持ちを持っていかれてしまい、結局大事なことがすっと心に落ちていかない。

かつて、コミュニケーションについて本や講座などで学んだけど、やはり現場で修練を積むのが大事、自分の感情が刺激されたとき、どういう行動に出ようかなと思案している自分がいます。もし、若い頃なら、絶句して自分を責めているかもしれないし、辞めようと決意したかもしれません。

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