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建築,都市,まちづくりの専門家の私的な集い「未満建築デザイン・ファーム」since 2…

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建築,都市,まちづくりの専門家の私的な集い「未満建築デザイン・ファーム」since 2021 仙台のオープンスペース利活用における空間デザインの課題に対して,建築・都市・まちづくりの視点からアプローチする Think & Do Tank.

最近の記事

rights,lights,by ride 2023

2023年12月19日(火)、定禅寺通の最西端にあるUR桜ヶ丘住宅前(避難広場)で、「rights,lights,by ride 2023」を開催しました。 主催者は、足軽隊YUTAKAという有志の学生メンバー 未満建築デザインファームは、この企画・設計として関わりました。 そして、このプロジェクトに関わってくれた方々が本当に良かった。 5年前の思い付きが、今、動き出す。このプロジェクトの初期アイディアは、仙台駅東口駅前にかつてあったEKITUZIで、実現したかったこと

    • 札幌市。業務ではなく、都心という「場所」を所管する行政組織

      2018年に書かれた星 卓志さんの論文を熟読した。※インターネットにて、閲覧可能 札幌市役所にある都心まちづくり推進室の存在が改めて大きいことに驚いた。 横浜市でいう、都市デザイン室に近い。 そして、どちらの部署も「学習する組織」であり続けているから、まちが生きられている。 そこにその部署を据えていることを、行政が誇らしいことが感じられる。 単に仕組みや組織を作ったからできているというより、職員の探究心の強さを感じる。 何より緑マーカーでラインした部分の言葉がとても

      • 図書館を創るとはどういうことか。

        『Library Resource Guide』第42号/責任編集 岡本真を読了。 特集:図書館を創るとはどういうことか[前編] 図書館の設計やプロポに携わった10名の建築家等が取り組む中で感じたこと。良い言葉に溢れていた。 驚いたのは、新潟県小千谷市立図書館の二次審査は、提案者のヒアリングではなく、「90分の対話」だったことを知った。 空間を作れることと、言葉にできることがあわさると方向性が見えてくる。 ものづくりに携わる人は、作りながら考える行為そのものは、日常

        • まちづくりにおける理系と文系

          今朝の新聞コラムより、理系大学への進学後押しやリカレント教育の支援が進むのは良いのだけど、日本の文系博士課程の少なさについて指摘されてて共感した。 まちづくりに携わってきて感じるのは、まちづくりの初動期は、工学系(建築や都市系)の専門家だけでなく、人分社会学系の人が楽しめているまちづくりは継続してること。 また、建築家の役割がカギとなっているのは、携わってきた建築教育や仕事の中に文系と理系どちらの要素も鍛えられているからだと思う。 昨年 ①社会実験を多分野で活躍する人と

        rights,lights,by ride 2023

          与えられた選択肢に慣れてしまうことの危機感

          私が、新しい働き方を考える上で、言語化できてなかったモヤモヤを明快に一言にまとめてくれたページ。 少し前に読んだ『ファスト風土化する日本 再考』で、三浦展さんが、郊外のロードサイドが発展してから、地方都市の大学の卒業設計の作品がおかしくなった。と語っていた。 三浦展さんも、本書の中で明確な因果関係がある訳ではないといいつつも、 私なり、たぶんその正体は、この「与えられた選択肢の中から選ぶこと」に慣れてしまい、自分で獲得した選択肢という実感がなくなったことなのではないかと

          与えられた選択肢に慣れてしまうことの危機感

          空気を読むチカラ、場を読むチカラ

          日本人は空気を読むチカラに長けているらしい 建築や都市を学んだ人は得意不得意はあるかもしれないが、場を読むチカラに長けているんじゃないかと思っている。 長けているというより、少なからず、設計課題を通じて、場を見て言語化することを訓練されてきているからだ。 今年は、そんな場を読むチカラを試す、小さな社会実験の実施を予定している。 乞うご期待

          空気を読むチカラ、場を読むチカラ

          遊ぶ体験の大切さ

          文科省のホームページより 令和2年度青少年の体験活動に関する調査研究結果報告 ~21世紀出生児縦断調査を活用した体験活動の効果等分析結果について~ 体験活動の効果分析が公開された。 自然の中での遊びは、心を育てる教育だと思う。無駄なんて一つもない。 研究結果の概要がこちら 地域・学校・家庭が協働し、「多様な体験を土台とした子どもの成長を支える環境づくり」を進めていくことが、よりよい社会創りにつながる そして、これを契機に、人の心を育てる暮らしを実現していきたい。

          遊ぶ体験の大切さ

          作ろうと思って作れたんじゃなく、残そうと思って作らなかった。

          こんな風景を35年後にも残せるか。 土手に自転車が停まっていた。 覗き込むと、大きな流木が横たわり 子どもたちが河原で遊んでた。 作ろうと思って作れたんじゃなく、残そうと思って作らなかった。 そんな先人の知恵を感じる。 Will we still have this kind of scenery 35 years from now? A bicycle was parked on the bank. When I peeked in, I saw a larg

          作ろうと思って作れたんじゃなく、残そうと思って作らなかった。

          子ども食堂の"支援されてる感"をなくす

          仙台市青葉区にあるキッズプラス×立町小学校×地域の皆様の取り組みが素晴らしく良い 夏休みに入った小学校の家庭科室を借りて、友だちと一緒にお昼ご飯を食べられる この支援されてる感をなくすというのが、施設ではなく居場所にとても大事な考えだと思う 誰にだって、尊厳があること。 この支援されてる感をなくす事について、以前、宮城野区田子にある「ノキシタ」を見学した際に館長が話していたことを思い出した。 ①高齢者施設などのように、この場所を"施設"と呼ばないこと。 →地域住民と

          子ども食堂の"支援されてる感"をなくす

          広場を、広場として設計しない。

          川向正人先生の『都市のコア』を読んでいる。 丹下健三氏が設計した今治市庁舎広場について、各者が論じるとともに、もしこれを再提案するならどう計画するかという内容。 社会的尺度や軸線など断片的に知っていた丹下氏の思想が、今治市庁舎広場のプロセスを介して解説されてる。 広場を広場として設計するのではなく、軸線と、公会堂等でズラしながら高さを変えて囲むことで、広場を作り出している。 また、今後100年、将来、周辺に高層建築ができたとしてもこの場所の存在が薄まらないように見据え

          広場を、広場として設計しない。

          学ぶ人が、尊重される社会へ

          いくつになっても学びたい人はいる。 民間企業だけでなく、自治体職員も学び直しが不可欠だと感じている。 民間企業ならキャリアアップとして、資格を取得したり、内部昇進試験、業績などが明確である 一方、自治体職員は、採用試験の勉強は一様に行われるが、採用後は係長昇任試験以外は、キャリアアップに関する試験や評価制度がないため、怠惰に陥りやすい。 つまり、リカレント教育は、自己満ではなく、社会や職場の評価とセットで考えないと進まない。 学ぶことが自己満であるうちは、家庭や経済

          学ぶ人が、尊重される社会へ

          薬がない、薬局

          こんな記事を読んだ 病院で処方される薬のおよそ5分の1の品目が、何らかの事情で入手できない、しづらい状況になっているようだ。 また、処方薬は1件の薬局でしか、薬を受け取れないために、処方薬が全て揃う薬局を探して、患者が薬局を巡回する。 私も以前、医療機関の診察を受けて処方箋を出してもらったが、近くの薬局で薬が揃わず、数軒回ったことがある。 市販薬も含めて、対応する。 そんなこと考えたことなかったけれど、備蓄しておくことも大事だと思った。

          薬がない、薬局

          夏の夜の匂い

          帰りの電車 駅に降りて、改札へ向かった歩いていると、前の二人組の会話が聞こえた そう語っていた。 あれ、この懐かしい匂いなんだっけ 日常を過ごしていて、時々、忘れられない匂いにふと出会うときがある。 私の場合、岩手県内の夏の匂いが忘れられないでいる。 夏山の匂いというのか、何の匂いなのか具体的にはわからない けれど、確実にそこにある。 子どもの頃、夏休みは母の実家の岩手県に遊びにきていたから、たぶん、そのときの匂いがいまだに残っているんだと思う 大人なって、

          夏の夜の匂い

          原稿を書く

          また1つ原稿を書いている 中間考査のような進捗打合せが、 毎回、今日こそは、「これじゃ話にならない」とダメ出しされるんじゃないかとドキドキしながら臨む そんな中間考査をなんとか通過した。 次は1ヶ月後くらいか。 その間、温めて書き足す部分もある。 ゴールまで走り続けられるか。 長い、長い長距離フルマラソンのようだ。

          原稿を書く

          小さなミス

          仕込んでいた企画を、応募し忘れていた。 なんたることや。 結構、本腰で準備していたのに、なかなか連絡が来ないから問い合わせたら、受付されてなかった。 現在、原因を調べています。 そんな小さなミスもありながら、挑戦は続く

          小さなミス

          まちのどこを見て歩いているの?

          ある学生と話していて、駅前は人通りが多いので、下を向いて歩いていることが多いと話していた。 でも、場所が変わればケヤキ並木に目が行く時もあるという。 それを噛み砕いて考えてみた。 人通りが多いと、目線を逸らすために下を向いて機能的に歩く。 人通りが少なくなるにつれて目線は高くなり、ケヤキ並木に目が行くようになる。 光のページェントなどのように、夜に行われるイベントは、人通りが多少多くても、暗闇が目線をオブラートに包み気にならなくなる。 また、ケヤキ並木に付けられた

          まちのどこを見て歩いているの?