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時が流れていくのが1番怖い

「最後に会ったの、2年前だったよね?」

そんな会話を交わしながら席に着く。

変わらぬ表情の友だちを前に、「前はこんな話をしていたよね」と手探りで糸を手繰り寄せてみる。しばらくして、ぎこちない会話がやっと軌道に乗ってくる。

人間関係が広くなってくるにつれ、当たり前だけどひとりに会う回数も減っていって、「久しぶりー」な会話が増えていく。

そんな、「久しぶりー」な友だちが、いよいよ遠くへいこうとしていた。

人間関係とは、不思議なものだな、と思う。


もしあの場面で私が拒絶をしていたなら、終わってしまった関係もあっただろう。

ちょっとでも大事な決断をするとき私が口を出していたら、決意が揺らいでいただろう。

あのときああしていたら、とか。こうしていたら、とか。そんな一瞬の行動が、人生を大きく変えてしまうことだってある。

そんなことを思うこともあるけれど、否応が無しに時はスルスルと指の隙間をすり抜けていく。

あんなことも、そんなことも、こんなことも、全部過去のこと。

あれだけ悩んで、泣いて、励ましあったことも全部、気づいたら解決していて。

どれだけちっぽけな悩みだったんだろう、なんて笑ってしまう。

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時は勝手に流れてゆき、気持ちは移ろいでいく。**

どうしても取りこぼしたくない。一歩一歩着実に踏みしめていきたい。

今を生きるってむずかしいね。

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