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【レコ記㊱】ミックス最終調整!

 先月レコーディングした音源たちの、完成版のミックスが届いたのでその最終調整に立ち会っておりました。今日はその流れを紹介したいと思います。

1.完成音源を聴き込んで、要望をまとめる

 最終調整の数日前にpre完成版の音源を送ってもらっていたので、それを聴き込み、最終調整時に依頼する事項をまとめていきました。チェックポイントは「全て」なのですが、代表的な項目としては以下が挙げられます。

①各楽器の音量バランス

例)ここのフレーズが聴き取れるよう、ベースを少し上げてください。

②各楽器の定位(左右どちらから聴こえるか)

例)リードギターは右よりでお願いします。

③空間系エフェクトの効かせ方(リバーブ、ディレイなど)

例)この部分だけドラムに強いリバーブ(エコー)をかけてください。

④音程・リズムの修正

例)ここのボーカルの音が外れているので、半音下げてください。

要望はできるだけ具体的な方が良いですが、気になっている「箇所」だけ伝えて、改善の「方法」はエンジニアの方にお任せした方が、結果的に上手くいくことが多い印象です。また、自分の担当楽器以外のミスは気付き難いので、メンバー全員でしっかり確認する必要がありますね。


2.ミックスの最終調整

 そして、実際の最終調整を行います。今回は諸事情あって私の自宅で行うことになりましたが、レコーディングスタジオのモニタールームで行われるのが一般的であると思われます。

エンジニアの方に"修正してもらってはメンバー全員で聴く"という作業を繰り返しながら、上でまとめた要望を1つ1つクリアしていきます。その場その場で判断を求められるため、なかなか集中力が要る作業です。

悩んだ所としては、

・ベース&バスドラムの音量調整

・ギターソロの音色、質感調整

・効果音っぽい音を、聴いてて気持ち良いものにする

などがありました。

「ベース&バスドラムの音量調整」に関しては、音量自体よりも、聴こえやすい周波数帯が鳴っているかの方が重要だった印象です。(自分が良くやる失敗に、他の楽器との兼ね合いで聞こえにくかっただけなのに安直に音量を上げてしまい崩壊へ...というパターンがあります...。)

ギターソロの音色や効果音については、想像以上に、後からどうにでもできたので、色んなものを試させてもらい、一番良いと感じたものを選択していきました。


3.マスタリング

 完成したミックスを並べて、音量・音圧が等しくなるよう調整していきます。ここでは、今回レコーディングした6曲だけでなく、他のアーティストのお手本となる音源(=リファレンス)と比較しながら音量・音圧を調整していきます。

今回は、以下の音源をリファレンスといて使用しました。(趣味が出る!)

・涙のスターダストトレイン/ザ50回転ズ

 ⇒基本となるリファレンス。全体の音圧などの参考。

・やさしくなりたい/斉藤和義

 ⇒しっとり目の曲の雰囲気や、アコギの鳴りの参考。

・In The City/The Jam

 ⇒Spend allのギター(リッケンバッカー)の鳴りの参考。

・Crowded Mind/Ashglow

 ⇒The Reality Is So Hardの特殊効果(ドラムの強リバーブ)の参考

これらのリファレンスは、最初の聴き込み時にも比較対象として使いました。言葉で伝えるよりも、「あの曲のここの音」という方が正確に伝わりますね。

音量・音圧の調整まで終わったら、最後に曲間の調整を行いました。1曲目が終わって、2曲目が始まるまでに何秒くらい空白を空けるかというやつですね。アルバム通して聴かれてナンボな作品ではけっこう重要な要素だと思います。


4.完成

そんなこんなで、ミックス~マスタリング完了! 今回は6曲で約9時間かかりました。作業中は集中しているのであまり疲れを感じませんでしたが、終わってみれば脳と耳と腰あたりがヘトヘトでした。

その後落ち着いて聴いてみた結果、もう少しだけ調整が発生しそうなのでまだ完全には終わっていませんが、出来上がってきたなぁという感じがします。


完成次第、最速で試聴できるように用意しますので、お楽しみにしていただければ幸いです。プリプロとの比較動画なんかも作りたいと思っています。


最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

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