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お金は「稼ぐ」より「使う」ほうが難しい

みなさんこんにちは、公認会計士の姫野です。
お金を稼ぐって大変ですよね。でも事業を行う人にとっては、稼ぐ以上にお金の使い方が難しいです。今回はその難しさについて書いてみたいと思います。

お金の使い道は大きく分けて二つあると思います。

①事業を継続するための経常的な支出
 ・家賃、人件費、仕入、その他諸経費
②事業を発展させるため(売上を獲得するため)に必要な支出
 ・広告宣伝費、設備投資、①の追加的要素

①の経常的な支出は、事業を継続していく上で必然的に発生するものなので、最初から予定されたものとして認識していることが多いでしょう。

お金の使い方難しいという所以は、②にあります。

事業を行う以上、その事業を成長発展させていくことが大きな目的となります。売上を伸ばしていくためには、様々なことに対して適切なタイミングでお金を使わなければなりません

当たり前ですが、お金がないとお金は使えないです。
そのお金は主に次のようなところから捻出されます。

・開業当初用意した自己資金
・銀行から借りたお金
・第三者から出資を受けたお金
・事業で得た収益

自分のお金ならまだしも、銀行から借りたお金や出資を受けたお金は他人のお金です。出資については原則的に返す義務はありませんが、出資者に対して出資されたお金を使って得た収益から相応のリターンを与えるのが通常です。

これらのお金を上手に使って収益を獲得しつつ、さらに事業を発展させていかなければならないというところに、お金の使い方の難しさがあります。

お金の使い所を間違えると、ただお金が出て行く中で、使ったお金に見合った収益を獲得できず、すぐに手元資金が枯渇してしまいます。

家賃や人件費の支払いといった経常的な支出がある中、資金が完全に枯渇しないようにうまく調整しながらお金を使わなければなりません。

さらに外部から資金調達しているのであれば、返済が滞らないように気をつけなければならないほか、お金を適切に使っているかどうか定期的に報告等していくことも必要になってくるでしょう。

比較的金額が大きくなる広告宣伝費や設備投資は、行うタイミングを誤ると経営に対するインパクトも大きいです。
先々の資金繰りの予定を考えて適切なタイミングでお金を使う必要があるとともに、その投資の金額も、効果に見合ったものになるかどうかを十分に検討する必要があります。

また、家賃や人件費といった経常的な支出についても、事業拡大にあたっては、先行的に人員を増やしたりといったリソースを増やす必要があり、どのタイミングで増やした方がいいのか、しっかりと事業計画を練った上で判断する必要があります。

特にこういった家賃や人件費といった支出は、一度契約してしまうと簡単に止めることはできません。ある意味、一度限りの設備投資なんかよりももっと判断が難しいお金の使い方になります。

このようにお金は「使い方」が難しいわけですが、上手にお金を使うためにはどうしたら良いのでしょうか。

お金を上手に使うためには、

・資金について先の予定を常に見ておく
・既存の事業の計画の精度を高くする
・追加投資に関する事業計画を把握する

といったことが必要です。

自分が使えるお金が今いくらあって、そのお金は今後どの程度増減するのかをしっかり把握していくことが重要です。

ここで大事なことは、「損益」ではなく「資金」を把握することです。

先程の説明では、特に「お金がなくなるリスク」について書いていましたが、それ以外にも「お金を使うべきタイミングを逃すリスク」も存在しています。

どういうことかと言うと、たとえ今期業績があまり良くなかったとしても先々のことを考えると、使えるお金さえあるのであれば今投資すべきだというタイミングがあるはずです。

この時に「損益」だけを見て「赤字なので追加の広告費は抑えておこう」といった判断をしてしまうと、適切な広告のタイミングを逃す可能性があります。

そのようなことにならないためにも、日頃から「損益」だけではなく「資金」を見ていく習慣をつけていく必要があり、「資金」の先の予定を常に把握し続けることがお金を上手に使う秘訣であると思います。

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株式会社HIFAS代表、公認会計士の姫野省吾です。 資金繰り管理システム「milestone」を提供しています。 幼少期からバドミントンしかしてこなかったところから一転、会計士になり経営者となりました。 会計や経営・アスリートのビジネスキャリアについて独自視点でブログを書きます!