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【高齢出産】まさかの再検査!心配だらけの1か月検診→再検査

昨日は、娘の1か月検診再検査があった。

1ヶ月検診で、医師より「首の振りが多いね。問題ないとは思うけど、念のため再検査しましょう」と言われた。

首を横に振るのが多いだけで、まさか検査に引っかかるなんて。私も母も、途端に顔が真っ青になる。

「首振りが多いと、赤ちゃんに問題あるんですか」と私が聞くと、医師は
「正直、脳神経内科の専門医に聞かないとわからないです。ここは小児科なので。
それから、もしかすると病気と一生の付き合いになるかもしれません。MRIによる検査もするかも」と答えた。

「脳神経内科……。MRIって、まさか睡眠薬飲ませるんですか?」

隣に一緒にいた母の表情が、みるみる曇る。

「うーん。脳神経内科の専門医しかわからないので……。検査内容も、その時にならないとわからないです。
とりあえず、血液検査もしますね。もしかしたら、赤ちゃんの栄養が関係しているのかもしれないので」

すると、医師が娘の足裏に針を刺し、採血をはじめた。足にプスっと針を刺され、ウギャーーと金切り声のような声を上げる娘。私も母も怖くて怖くて、とてもじゃないがその瞬間を見る事ができなかった。

それから、母は少し重い口調でこう答えた。
「実は娘(私)も、癲癇持ちなものでして。もしかしたらこの子の癲癇が赤ちゃんに遺伝したのでしょうか?」

おいおい。人を病原菌みたいに言うなよ、とイラッとする私。そんな私を他所に、医師はさらに話を続ける。

「いや、違います。癲癇は、遺伝性のある病気ではありません」
薬の副作用に関して、私の場合は薬の量が超微量のため、ほぼ一般的な人と変わらないらしい。就職はおろか、激しい運動、夜遊び、お酒も問題なし。

ただ、妊娠出産については遺伝性はないとはいえ、人によって(薬の量で違いがある為)薬の副作用が出る可能性もあるそうだ。
例えば、二重脊椎、手足の長さの相違、または手足が短くなることもあるらしい。ダウン症に関しては、僅かに確率が上がるとか。(これも薬の量による。)

なお、私は血液検査で「軽度で、薬も微量なので、他の人と変わらないからそのまま妊活続けて大丈夫です」と言われたので、そのまま不妊治療に踏み切ることができた。人によっては、妊活用に薬も変えてもらえる。

「私は、通院先の病院で血液による薬の副作用検査をしました。全て問題ないと言われています。
もちろん、ひとつの病院だけではありません。セカンドオピニオンもいくつか受けています」
医師は「ああ、じゃあ大丈夫だね。では再検査予約とっておきますね」と言いながら、予約票を黙々と印刷した。

私が入院した大学病院では、癲癇の妊婦も実に多い。
そのかわり、癲癇の妊婦は念のため持ち運び用の心電図を体につけられ管理される。突然倒れたりしないためだ。

癲癇の方で、妊娠出産をしたいものの「大丈夫だろうか?」と不安を抱えている方は多い。けど、私の周りにも何人か無事に妊娠出産された方がいる。

だから、癲癇でもし子供欲しいなら「どうせ私なんて」と諦めるのではなく、病院で医師に相談して欲しい。
子供を産み育てることが女の幸せ全てではないとはいえ、少しでも希望があるならやる前に諦めるのは悲しすぎると思う。少なくとも、私はずっと諦められなかったから。

さてさて。1ヶ月検診から、再検査の日まで。母と私の、実に重い2週間がはじまった。

気が立っていた母は、娘に「こら!首振るんじゃないわよ。首振るから検査に引っかかったんじゃないの」と、悔しそうに叫ぶ時もあった。私は私で、母に何も言い返せなかった。

娘を産んだあの日。

全力でこの子を守ろうと誓ったのに、いざとなると何の言葉も出なかった。

こんな時、母親なら「お母さん、やめてよ!」って言うんじゃないのだろうか。なぜだろう。何も言い返せなかった。むしろ、母に余計な心配をさせてしまって申し訳ないと思った。
母親失格だろうか。いや、そんなこと考えてはいられない。この子がこの世に産まれてきた以上、責任を持って育てる。子は親を選べないのだから、親になった以上は覚悟しないと。

娘が生まれ、母が初めてこの子を抱いた時。母はとても嬉しそうな顔をした。やっと親孝行ができたと、私も凄く嬉しかったというのに……。

そして、2週間後の再検査。
今度の医師は大ベテラン風の人で、ささっと手際のいい診察を終え「問題ありませんね。MRIも必要ありません」と言った。

母は「ああ良かった…。実は、娘は41歳で子供を産んだんです。ただでさえ癲癇持ちで薬も飲んでるし、副作用や今後子供に疾患が色々出てくるんじゃないかと思うと心配で心配で……」と、涙目。
母は、この2週間ずっと私につきっきりで話を聞いてくれた。産後の不安な時期だから、少しでも私が思い詰めないように心配したのだろう。

ここぞという時は空気を読み、サポートができる母。だからこそ、私は母にいつまで経っても頭が上がらないままでいる。

とにかく、娘に問題がなくて本当に良かった。ここ数週間、ずっと娘のことで頭がいっぱいだった。
そもそも、私たち夫婦は不妊治療で娘を授かった。我々のエゴで生まれてきたからこそ、幸せになるためのサポートをしてあげなければ。

そして、もしこの子が誰かから、可哀想だとか、同情されるようなことがあれば、我々がそうならないように守らないといけない。まぁ、こういう発想も親のエゴだと思うけど。
これから先も、この子に何らかの病気が出る可能性はあるだろう。

「何が起きても、受け入れるしかないわよ。それが母の務めだから」と、母は私に言った。
私も、子育てをしていく上で、いつか母のような強くて器の大きな女性になれたらいいな。

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