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心とカラダに記憶されるお宿のごはん

思い出すだけで心が満たされる宿。
その空間、口にしたご飯、ご一緒したお客さん、そして宿のご主人。

そのどれもが思い出すだけで幸せな気分にしてくれる宿がある。

コンビニでパラパラとめくったdancyu 2020年2月号の誌面にその宿の名を見つけ、レジへと歩いた。

ホームページを見るとわかるように、謳い文句?はなんもないいたらないつくせない。サービス業である宿としては、通常ではありえない言葉がならぶ。

お部屋にはテレビもお手洗いもない。
廊下にある洗面所はこんな感じ。

虫は…入ってくるかもしれない。(常にオープンなのか閉まるのか…定かではないのですが、、)けれど、それ以上に朝起きて顔を洗うのに外の空気を感じられることが気持ち良い。

立派な佇まいの外観に

中は、心地よい囲炉裏と共にするご飯。
そう、一番私がこのお宿に心とらわれたのはご飯。シンプルなのだけど、すっと身体と心に沁みるようなやさしさとおいしさの一皿が続々と。

サヨリの冷燻に

いしるの焼きおにぎり

そして手作りの飛龍頭。

体がそのおいしい時間を未だに記憶しているようなごはん。

お宿のみなさんの気配も、あまり感じる機会はないのですが、お会いしたご主人の坂本新一朗さんも、なんというか強さとあたたかさをその話しぶり、振る舞いに感じさせてくださる方で、ごはんから感じるものに妙にストンと落ちるお人柄。

dancyuの記事の中でも、こんなことを。

(「さか本」の”ぶり大根”が取り上げられており…)
食べると”地味”にいいなと思います。舌先が喜ぶおいしさではなく、体にじんわりとくる、”滋味”深い味です。ありがたいことに、一度食べたお客様はまた食べたいと言ってくれます。”滋味”は記憶に残る味のようです。

そんなご飯に出会える幸せを思い出した水曜の夜のことでした。

二拠点生活にトライアル中。 各地域のこと、暮らし方のこと拙い文章ですが発信したいなと思います。サポートは移動費のカンパとして活用させていただきます。