見出し画像

早稲田、荒ぶる ~ 全国大学選手権 決勝

新しくなった国立競技場。最初のラグビーの試合は、全国大会ラグビーフットボール選手権決勝、明治大学 vs. 早稲田大学です。

展望

ともに関東大学ラグビー対抗戦に所属。秋の対戦では明治大学が圧勝しています。その結果、明治大学は対抗戦一位、一方の早稲田大学は、明治大学以外には負けなしで二位でした。

明治大学は伝統の強いフォワードは健在。主将の武井選手を中心に力のあるゲームを展開することが予想されます。それに対して早稲田大学は、SH斎藤選手・SO岸岡選手を中心に全員ラグビー、特に怪我から帰って来たCTB中野選手に注目です。

両校とも準決勝から変わらないベストメンバーでの先発。好ゲームが予想されます。

開始前から大行列

ラグビーワールドカップ2019から続くラグビー人気、国立競技場での初ラグビー試合、さらには伝統の早明戦とあって、チケットは、発売初日に売り切れの大人気です。

当日も一次ゲート開場前から1,000を越える大行列です。行列の多くは、JRFUメンバーズ(日本ラグビーフットボール協会の会員)の自由席チケットの交換でした。

一次ゲート入場後も混雑。千駄ヶ谷駅に近いゲートでは、自由席の入場待ちで、長蛇の列ができました。

いよいよ開始

入場して試合開始前。新しい会場に期待が高まります。

57,345人が入った会場は試合前から熱狂、試合前には両校の校歌斉唱。伝統ある二校なだけに観客席からも歌声が多く聞こえました。

試合展開

キックオフ後、先制したのは早稲田大学。相手陣内22m中央付近での相手のハイタックルによる反則からペナルティーキック、キッカーのSH齋藤選手がしっかり決めて、3点を取ります。
さらに前半14分、明治陣内22m付近での早稲田ラインアウトからラックで前進、タイミングを見てSH齋藤選手が右に展開、SO岸岡選手、CTB中野選手が繋ぎ、最後は外側のNo.8丸尾選手が右角に走り込みトライ。ゴールも決まり10点リードとしました。
その後も早稲田ペースで試合が進みます。早稲田が点を重ねる中、ディフェンスを崩せず攻撃が動かない明治。ミスから相手にチャンスを与える場面も見られました。
結果、前半は 0 - 31 と早稲田の4トライの大量リードで折り返します。

後半は、前半の早稲田ペースが一転、明治が猛追を仕掛けます。後半3分、明治は早稲田陣内でのラインアウトからSH飯沼千住から左に展開。最後はWTB山村選手がタックルを受けながらゴールラインに入りトライ。勢いに乗る明治は、早稲田にトライをとられつつも、さらに続き3連続トライを決めます。
明治は、後半開始時点では31点だった差を、10点差まで追い上げてきました。
後半もあと5分、のところで10点差。1トライ1ゴールでは追いつかない点差が早稲田にとっては余裕になったのか、最後まで手を緩めない早稲田が逃げ切りました。

明治大学 35 - 45 早稲田大学

前半の早稲田の完璧な試合運び、後半の明治の意地の猛攻。
どちらも素晴らしい試合でした。

写真

試合を終えて

令和最初の勝者となった早稲田大学。大学選手権で優勝したときだけに歌うことが許される第2部歌「荒ぶる」を大熱唱しました。

https://www.j-cast.com/2020/01/11376959.html?p=all

破れた明治大学は、喜ぶ早稲田大学とは反転、敗者として観客席に深く挨拶をして会場を後にしました。最後まで礼を尽くす明治大学に伝統の強さを感じました。

後記

対抗戦で破れた早稲田大学は、雪辱を果たすべく「REBORN」を合言葉に40日間を費やしてチームを作り、その力を大いに発揮しました。一方の明治大学は、前半のパニックのような状態を、後半は一気に建て直してきました。後半があと5分あれば、結果は変わっていたかもしれません。

勝敗を分けたのは、最初のペナルティーゴール。たった3点ですが、最後の最後でトライがとれていたとしても、明治大学が追い付くことができない差となりました。

素晴らしい接戦でした。
両校とも素晴らしい試合をありがとうございました。
早稲田大学、おめでとうございました。

サポートは「#スポーツ止めるな2020」活動資金、その他ラグビー関係のクラウドファウンディングや寄付に充てます。「いいな」と思ったら、サポートをお願いいたします。