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私のWILL & Purposeの原体験(母との思い出から)

一部の知人・友人には伝えたが、2022年1月31日11:40、71歳の母が急逝した。
同居する妹からの情報では、母は数日前から「背中が痛い」と言っていたそうだが、1月31日朝もいつも通り仕事に行き(母は今も仕事をしており、同居する孫たちの時間にあわせて自分の仕事時間を6:00-15:00にしている)、11:00頃早退して、近所のかかりつけ医に背中の痛みを相談し会計を済ませた直後、その病院の入口で倒れた。その場で応急処置がされたが既に自発呼吸をしておらず、近くの救急病院に運ばれてすぐに死亡診断がされた。診断結果は「胸部大動脈解離」だった。
本当に、突然、帰らぬ人になってしまった。

2022年1月31日11:40、私は、病院から大泣きする妹から電話をもらってすぐに、東京から母の住む愛知県犬山市に向かった。コロナ禍なので家族葬にしたが、喪主として、2月2日通夜、2月3日葬儀と初七日、を終えた。母と対面した時には、目を開けない、動かない母を見て大号泣したが、その後は喪主として色々やることがあり、悲しみを感じる時間もなかった。私の中では、1月31日から今でも、現実と夢を行ったり来たりしているような感覚になる。

母は「気丈、勤勉、公正、道理、利他」という言葉がぴったりの人だった。
私が高校生の時に父と別居、その後離婚し、私たち4人の子供たちが成人するまで育て、今は自分が建てた家で、妹と妹の子供達(孫4人)と同居し、常に「自分のことより家族のこと」を最優先して行動する人だった。

そして、母は、私のWILL &Purposeの原体験となった人でもある。
私の原体験を書いておくことが、母への弔いに繋がりそうな気がするので、noteに書いてみる。

My Will & Purpose
「一人ひとりが仕事を通じて自分の人生の意味と意義を見つけ、生き生きと輝く個人と社会を創ること」

なぜ私が「仕事」に強い想いを持つようになったのか?

私は4人兄弟姉妹の長女である。下に4歳下の弟・8歳下の妹・10歳下の弟、がいる。父の方針は「女性は家庭」という考え方の人だったのと、母は子育て中心にするため、私が中学生ぐらいまでは働いていなかったが、一番下の弟が生まれ家計が苦しくなると、母はパート社員として地元の50人ぐらいの鉄加工・機械メーカーで働き始めた。母が40歳ぐらいの頃だったと思う。最初は事務職からスタートしたが、朝4時起きで6時から仕事をして人の数倍働く母は、設計図面を覚え、CADを使えるようになり、そのうち営業を任され、10年後にはその会社でトップ営業になっていた。さらに数年後にはパート社員で工場長という役割になっていた。(人事的には、パート社員で管理職で工場長、というのは大いに疑問を感じるが、ここではその点は追及しないことにする)
母は最初は家族のためにお金が必要で仕事を始めた。経験もなく逆境からのスタートだったはずだ。しかしそこから信念と努力で仕事を続けるうちに、任され自信を持っていった。仕事を通して自信だけではなく経済的な自立も手に入れ、母は最終的に父と離婚して自分で生きる、という選択をした。

人はなぜ働くのか?

余談だが、昔、母が「働くとは、”はたをらくにする”という意味なのよ」と言っていた。私はこの言葉を聞いた最初は「畑を楽にする(生計を立てる)」という意味だと思っていたが、実は「傍(はた)を楽にする(周りの人を楽にする(※)」という意味だと知った時に「仕事=働く=周りの人を楽にする=自分の生きがいに繋がる」と、自分で納得したのを覚えている。(※語源由来辞典によると「傍を楽にする、というのは言葉遊び」と記載あり)

そんな母を見ながら「人はなぜ働くのか?1日の半分近くの時間を費やす仕事は、毎日の生活にも人生にも大きな影響を与える。仕事によって人は幸せにも不幸にもなる。仕事選びは人生の生きがいにもつながる重要な選択だ」と考えるようになった。
大学時代に「海外では、仕事(Job)よりも広い概念で、キャリアとして考える」ということを知った時に「私は『人が仕事を通して自分の人生を幸せにするキャリアを歩むための支援』をしたい」と思うようになり、その想いは私の就職活動の軸となり、大学卒業後、転職エージェントのリクルートエージェント(現リクルートキャリア)入社に繋がったのだった。その想いは、リクルートエージェントを卒業し、企業の人事として働く今でも変わらない。公私どんな時も、私とかかわる全ての人が「仕事を通じて自分の人生の意味と意義を見つけ、生き生きと輝いてほしい」と願い、そのために私ができることであればライフワークとしてやり続けていく。それが私の「志事」である。

母の急逝は私に改めて「使命」を自覚させてくれた。自分の命(エネルギー)が続く限り、自分の命を使ってしかできない「志事」を増やしていきたい。






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