うつは突然に

ある朝、いつもの時間に目覚めていつも通り出勤しようとした。

身体が動かない。

手が震えているし、息苦しさもある。

その日から仕事に行けなくなった。

わけもなく涙がこぼれる。

生きてる価値が感じられない。ただただつらくて、消えちゃいたくなる。

食事とトイレ以外はベッドの上で過ごす虚無な時間が過ぎていった。

次の日。病院に行った。近所の内科だ。血液検査、尿検査、問診をひととおりしてもらい、後日…

「血液、甲状腺など身体に異常はないですね。」

「軽いうつ傾向があります。」

薄々そうかなとは思っていた。むしろこれで病気でもなんでもないなら、より生き地獄だ。ちょっとだけ安心した反面、

いざはっきりそう言われるとショックな気持ちにもなった。いくら軽いといっても、自分がうつという病気なんだっていう事実をすぐには認められずにいた。

「休養してください。仕事も休めるなら休みましょう。診断書、書きますから。」

「お薬も飲み始めたほうがいいです。少しずつ量を増やしていきたいので少量から…薬が合わなければ心療内科も紹介しますからね。」

「で、次は2週間後に来てください。」

仕事を長期間休む?毎日薬の服用?え…

たたでさえ気分の落ち込みがひどいうえにそんな急展開な話。頭が混乱して、ただ黙って頷くことが精一杯だった。

帰宅してからも現実を受け入れられなくて、ただベッドに横たわることしかできない自分。

職場のことが思い浮かんだけど、考えるだけで苦しくてそっと遠ざける。でも考えてしまって、つらい。

仕事を休めと言われても、私は今の仕事が好きだと思っている。それに、職場になにか決定的な病む理由があるとも思えない(人間関係とか、責任の重すぎる業務とか…?ないな)。

ここがミソなんですね。原因が分かれば対策がたてられる。なのに直接的な原因がないのだから困った。

仕事に原因が思い当たらないというのに、仕事から離れるということにめちゃくちゃ罪悪感があった。急に穴あけて職場に迷惑がかかる、とか、職場の人たちに私はどう思われるだろう、とか…。

ただ、私のこの不安に対して担当の女医さんに言われた言葉には少し救われた。

「これは内因性の病気です。仕事だけが原因というわけでもないかもしれない。原因をひとつに突き詰めようとしなくていいですよ。職場や周りの人はとやかく言うかもしれませんが、『とにかく今は医者が病気だから休めと言っている、だからわたしには原因はわかりません。』とだけ言って、流しておけばいいですよ。」

そんなものなのか…たしかに、もうなんかいろいろと限界だったのかもしれない。単純に今までの小さな我慢やストレスが積み重なって、耐えきれなくなったんだな。それなら残念ながら思い当たる節は山ほどある。こんなになるまで、自分を労ってやれなくてごめんね自分。そんな気持ちにもなった。

こうしてわたしはしばらく仕事を休むことになった…。

うつは突然に。(伏線は今までの人生でめちゃくちゃあった気がするけれど…。)がっつり生活に支障をきたしてるので、流石に元気になりたいよう。

というわけで、これから、うつと共に生きる足跡を日記として残していきたいと思います。


それではまた!



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