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コトノネ vol.34

5月20日(水)

本日発売の季刊誌「コトノネ  vol.34」で撮影を担当した。
素敵な雑誌なので、今回お仕事として関われて本当にうれしい。

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社会をたのしくする障害者メディア
「コトノネ vol.34」 株式会社コトノネ 生活 発行

特集「福祉を、しゃべろう」の撮影を担当した。
そこから派生しての巻頭グラビア「ある日の秀斗さん」、
表紙も撮影した写真を使用してもらっている。

この雑誌とは、2年ほど前に巻頭グラビア撮影とコラムを書いたご縁で出会ったのだが、その時にサンプルとして頂いた号があまりにもおもしろく、
それからバックナンバーを少しずつ集めている。

「コトノネ 」は障害者の「働く姿」を通して「生きるよろこび」を伝えたくて生まれたそうだ。様々な障害者の方々が出てくるが、どのお話も誰にとっても大きな学びになる。


今号の特集「福祉を、しゃべろう」では、
神奈川県平塚市にある障害福祉施設「スタジオクーカ」代表の関根幹司さんと、
神奈川県藤沢市にある福祉施設「さんわーくかぐや」副理事長の藤田靖正さんにお話を聞いている。記事は、コトノネ 編集部のライターさん。

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関根さんは、独自の「人類進化論」を唱えている。NHKスペシャルの「人類誕生」に180万年前の化石などから、介護をされていた人類がいることがわかったという紹介を見たとのこと。
180万年前に、ケアがはじまった。「助けなきゃ」と思った人たちがいる。というお話だ。なぜ助けたのか?そこに人類が進化した秘密があるのかもしれない。

「スタジオクーカ」は、様々なハンディキャップを持った人が、それぞれの好きな事・得意な事で活躍し、仕事を得ることを目的に、様々なアート活動をしている。建物の外観から、アートのエネルギーがあふれていた。室内はさらに、あちこちに作品がある。
クーカでは、各自が机を持ち、それぞれが好きな作業をしている。
絵を描く人、それも、絵の具、色鉛筆、ペン、ボールペンなど様々だ。恐竜ばかり描く人、細かい絵を描く人、大きな作品を描く人、食べ物ばかり描く人、
立体の作品を作る人、マスコットのような人形を作る人、アクセサリー制作をする人、バッジを作る人、文字を書く人。
親切に色々案内してくれる人もいる。
取材に伺ったのは3月。新型コロナの影響でマスクや消毒に気を配っていた。

入り口に入ってすぐ、出迎えてくれた方が、
「コロナウィルスの問題があるので、マスクと消毒をしてください」
とお知らせしてくれ、その後、案内をしてくれた。
職員さんかと思っていたら、利用者さんだった。
また、ずっと黙々と何かを作って作業をしていた方が、後から職員さんだと分かったり、職員さんと利用者さんで全く分断がない。一緒に作ったり、一緒に独自の作業をしたりしている。

案内をしてくれた彼は、
「僕は絵とかあんまりなので、今日は外で草むしりをしてきました」
と笑顔をみせていた。
お昼は「ギャラリークーカ&カフェ」に行くといいとか、おすすめのメニューや、今は誰が展示しているなど教えてくれた。

彼が教えてくれた「ギャラリークーカ&カフェ」はスタジオクーカさん所属のアーティストが作品展をしている。カフェメニューもその展示に合わせたものが期間限定であった。ランチもデザートも頂いたが、とってもおしかった。

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今号の巻頭グラビアで撮影させて頂いたのは、クーカのアーティストのお1人、秀斗さんだ。彼は、朝、クーカに訪れ、ほんの数分、ボールペンでささっと2枚ほど絵を描く。その後は食堂のお気に入りのソファで寝ている。12時のお昼に起き、冷やし中華を食べると、帰る時間の15時半まで寝ているという。
しかし、彼の描く絵は書籍の表紙に使用されたり、非常に人気で売り上げもすごいらしい。
巻頭グラビアでは、秀斗さんの1日を追った。
彼の寝ている姿は、見た人を幸せな気分にさせる力があった。
ぜひ雑誌を見て欲しい。

取材で伺った日、クーカのアーティストさんの中になんだか見覚えがあるなという方がいた。お話を聞いているうちにはっとした。
私の自宅のお隣さんだったのだ。
普段、お会いした時に軽く挨拶をする程度なので、相手の方は私のことに気づいていないと思う。
いつか、作品についてお話できたら。
こうしたちょっとしたミラクルがあるから、このお仕事はたのしい。

もし、ご興味がありましたら、こちらで購入できます。
http://kotonone.jp/latest/

〜つづく〜

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