年末から同棲を始めた。 付き合い始めてからあまり経ってなかったが、暇つぶしがてら物件を見たり内見に行ったりしているうちに一緒に住むイメージが現実的になり、お互いのボーナスだったり相手のマンションの更新の時期だったりタイミングが見事に合致してしまい、気づいたら今荻窪の2DKのマンションで筆を取っている。 こんな行き当たりばったりの娘と違い、うちの両親は儒教みたいな人間で私の一挙手一投足に難癖を付けてくるので、今回も色々反対してくるだろうなと思ったが、付き合って2ヶ月の7歳下
2ヶ月前に32歳になり、言葉が出てこないことが増えた。 正確には2年くらい前からそれを感じていて、当時はきっとコロナの後遺症だと言い訳していたが、一向に改善される気配がないのでおとなしく自分の経年劣化を受け入れることにした。 このような話をすると、今まで脳が担ってきたストレージ機能はスマホに置き換えられるから、人間は情報を処理することに集中すれば問題ないとひろゆきみたいな極論を言ってくる人がいるが、普通にそんなわけないし、人との会話でも商談でも喧嘩でもなんでも、すぐに言葉が
黙れ
三連休前夜の金曜の深夜、友達に下北沢に呼び出され、退勤後に開放感に満ち溢れた気分でいそいそと指定された居酒屋に向かうと、いつもつるむ友人に加えてAマッソの癇に障るほうに似た女が鎮座し、そこは自分語りの独壇場と化していた。 おしぼりで手を拭きながらその女の話に耳を傾けていると、自分は制作会社のADのような風貌だが実は巨乳で性欲旺盛、ラブグッズを愛用していると豪語し、いわゆる清楚系ビッチなんです、と自称していた。 自分の意外性をコンテンツ化させて注意を引くようなコミュニケーシ
男を知ろうとすればするほど、女と全く別の生き物だということを実感する。 例えば、男は自分の触覚が女の乳首や股間についているわけでもないのに、あんなに念入りに前戯を出来てしまうのは、女性の性的欲求を満たすことでカタルシスを得られる生き物だからだ。 逆に考えると与えるものがないと自分の存在意義を示すことができないので哀れな生き物だとも思えてくる。 友人が子供を授かった話を聞いた時にも同じようなことを思った。 女は子を産むまでの十月十日、自分の腹の中に命が宿っている感覚が確かに
サウナの効能をやたら提唱してくる男に辟易している。 今更過ぎてそんな話マッチングアプリで似たような男から10000000回聞いているし、サウナの大聖地しきじの写真をしたり顔でインスタグラムに投稿している男を見る度に、サウナおじさん完成までのスタンプラリーをセコセコ集めた先に一体何が待っているのだろうと純粋に疑問が湧く。 あと首にタオルを巻いて男湯から出てきた瞬間に大体口を揃えて「トトノッタ」っていうけど、一昔前のタピオカタピオカ言ってた女子大生と精神性変わんないから新大久
VIO脱毛に通い始めた。 学生時代に当時付き合っていた人に下の毛のことを言われ、自分が人より若干毛が濃いことを自覚した。 美容クリニックの待合室の殺伐とした空気が苦手で自分で処理をするようにしていたが、時間とお金に余裕ができ意を決して8回コースを申し込んだ。 綺麗な声のお姉さんに向けてケツを開き、構造もよくわからない機械を大事なところに当てられ、ピリッとした痛みに思わずびくりとする。 誰のためにこの痛みを感じなくてはならないのかと沸々と怒りがこみ上げてくる。 頑張ってく
