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ご府外東京散歩欄外/新しき檸檬を持って

今日は檸檬を持って本屋に行った。丸善である。残念ながら京都のそれではない。
「日本橋、いくよ」と言ったら嫁さんが「あら、私も行こうかしら」というから、二人で行くことになった。これを僕はヒソカに"金魚のウンコ現象"と呼んでいる。
檸檬と金魚。なんとなく江戸前かな・・
ところで・・最近行きたい本屋が極端に少なくなってる。日販・東販のマワシモンみたいな本屋ばかりで、思想を感じる書店が激減してるからだ。本を買うならamazonで充分だ。検索かけて買うならそれでいい。それでも本屋に行くのは、書の"圧"を肌で感じたいからなんだよ。図書館にはない"圧"が書店にはあるからなんだ。
書の杜。
その杜をどう紡ぐかに、書店としての「格」が出るんだ。ただ本が並んでいるだけの書店は、5分で馬脚が出る。逆に無理にスノッブを気取ってるGIZASIXに入ってるような〇ソ本屋は虫唾が走るほど気持ち悪い。素直にまっとうに、書店をやってる理由・・本を愛する気持ちがにじみ出ている書店が好きだ。

で、今日は檸檬を手にしながら丸善に行った。
丸善は「相談センター」がない。三省堂にはあるのにね。若いのに百科事典みたいな方がいるのにね、残念ながら丸善にはいない。
「江戸周辺郡部についての研究書を探しているんですけど」と聞いたら、若い店員さんがパソで検索してくれて、地図コーナーへ連れて行ってくれた。んんんん。まあいいや。仕方ないから当初の目的とは違うメタバース関係の本をそぞろ見てた。そしたら買い物を終えた嫁さんが来たので、そのまま店を出た。
梶井は「不意に第二のアイディアが起こった。その奇妙なたくらみはむしろ私をぎょっとさせた」と書く。僕は、第三のアイデアを持っていた。そのまま持って帰る・・ということ。
横断歩道を高島屋のほうへ渡りながら、ニヤニヤわらってる僕を嫁さんが咎めた。
「なに、いたずらっこみたいな顔してるの?」
「ん。なんとなくな。かえり、このまま"ぶよお堂"寄るぞ」
で、ようやく"ぶよお堂"で一冊本を買った

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無くてもいいような話ばかりなんですが・・知ってると少しはタメになるようなことを綴ってみました