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ドラえもんがいなくなったのび太君はどうするのかなぁ#01

官吏と政治家が触れたがらない事実があります。それは終戦後、1960年代から発行している国債を、過去ただ一度もそれを現金として日本政府は支払ったことはないということです。すべて・すべてです。すべて転換債として、国民から借りた金は"先送り"にして、借金を積み上げているのです。
このことはキチンと頭に入れておきましょう。でないとなぜこれほどの政府の借金(国債)が、ドカモリになっているかが、正しく理解できません。日本政府の借金(国債)が他国より数倍な理由はこれです。日本国政府は、なんと!!ただ一度も国民に"ありがとうございます"と返したことがないのです。
前回は、そうやってドカモリした借金をどうやってチャラにしたか?敗戦の時、日本の国債は現在と同じくらい政府の財政を逼迫していました。大蔵省は戦争終結するとすぐさまこの借金の処理の研究チームを組成しています。・・どうするか?国民の貯金通帳からナンヤラの理由を付けて吸い出す。・・これでした。
年明けて、GHQによる財閥(華族利権)解体が始まる。大蔵省はこれに乗じて銀行を閉鎖し、新札を発行し、資産税ともいうべきものを発令したのです。つまり金持ちが持っていた金を蚕食し、これを政府の借金(国債)の償却に利用したのです。その悲劇のヒーローが日銀総裁自身・渋沢敬三でした。彼は彼自身が破産し、家族を解体させ、自らが人身御供になることで、それを実行したのです。
さて。現在です。いまの日銀にそれほどの気骨がある人物がいるか?今は急速に精彩を失い、ほとんどバイデン並みの会見に堕ちた男・・そしてその後ろでアトガマを狙っている男たちに、その技量と覚悟があるか??笑うばかりだと思うのは僕だけでしょうか?
再三、書いています。日本国政府はデフォルトしません。支払いするためのお金は自分で刷っているからです。いくらでも刷れる。だからデフォルトはしません。
しかしジャブジャブと刷られたお金は、世界の中では信用を失います。つまり円安になる。
円で買える海外からのモノは極端に高くなる。
高くなっても、それを支えるほど国内経済力があればいい。個人所得が連動して上がればいい。ところが内需は目が充てられないほど失速しています。駅前にはシャッター商店街がならび、ファストフード/ファストファッションが消費の核になっている。
昨年末の国内企業物価は8.6%上昇しました。しかし、それに対して消費者物価は0.5%しか上がっていない。
なぜか?世帯の所得増がないので、値上げすれば売れなくなるからです。それほど日本人消費者のコア部分は失速しているのです。
しかし、いつまでも企業は「高い仕入れをしても価格は上げない/利益をあげない」を続けることはできません。倒産しないためには価格を上げるしかないからです。
それに対して黒田のび太くんは「CPIの物価上昇は短期的である」と言い放っている。何をもって"短期的"であると決めつけているのでしょうか?驚くばかりです。そして「したがって、金融緩和の継続はする(22年3月18日)」とのことです。のび太くんの発言にはQTの欠片もない。なぜでしょう?
なぜFRBには出来て(利上げは1回が0.25%×7回)BOJにはできないのか?
ゼロ金利国債の平均金利が1%に反転すると、国債価格が下がる。つまり、すでに530兆円の国債を買い取っているBOJ持ち分が482兆円に下がり48兆円の含み損が出るからです。11兆円の自己資本しかないBOJは先進国内で唯一債務超過した中央銀行に堕するのです。https://www.mof.go.jp/policy/budget/fiscal_condition/related_data/202110.html?fbclid=IwAR2oxSIzGp514m4VJWcLrs61BaD6aNk16Dc65ao-VMRII1FeO_qGZfDQNjk
もちろん、債務超過になってもデフォルトしませんよ。お金の発行権をもってますからね。
しかし巷の銀行はどうでしょうか?
長期金利が1%になると、現在670兆円の国債を引き受けている・・つまり国に金貸してる民間銀行、官製金融機関GPIF/生損保、そして総額120兆円を引き受け(させられ)ている外銀には、ほぼ61兆円の含み損が出るのです。
他国の誰がそんなボロボロの金融機関を信用するか?あっというまに"円"は失墜してしまいます。
きっと近日中に黒田のび太君は「悲願のインフレ率2%」を達成するでしょう。しかしその実相はインフレではなく、スタフグレーションです。

無くてもいいような話ばかりなんですが・・知ってると少しはタメになるようなことを綴ってみました