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徳島の郷土食【しょいのみ】

私の生まれ育った徳島には
【しょいのみ】と呼ばれる郷土食があります。

「しょいのみ」
とは
醤油の実。
こどもの頃から当たり前にあって
「しょいのみ」は「しょいのみ」なので
そもそも何なん?とちょっと調べてみましたら
醤油造りの時に、大豆の麹や麦を濾して残ったのが「しょいのみ」なんだそうです。


我が家にも、私が物心ついた時から
母の作ったしょいのみが台所の流しの上に置いてありました。
あの、黒い模様のついた昔ながらの茶色い陶器の甕。
その小さな甕にしょいのみが作られてあって
『なんか知らんけどいつもそこにある』
という感じで存在してたので
母がどうやってしょいのみを作っていたのかも知りませんでした。


こどもの頃はそんなふうに
いつも当たり前にそこにあって食べていたしょいのみですが
田舎を出て関西で暮らすようになってからは
スーパーでも「もろみ味噌」は売られてるけど
「しょいのみ」は売られてないので
いつしかしょいのみから遠のいていました。
思い出の中のしょいのみ。
こどもの頃のなつかしい記憶。

ところが。
最近になって、田舎に帰省した時に
乗り換えの駅の売店(っていうか併設されたコンビニ)で
しょいのみの素が売られてるのを発見したのです。
あー。これで母さん、しょいのみ作ってたんや!
さっそく購入。
自宅に戻ってきて作ってみました。


しょいのみの素と出来上がったしょいのみ。

写真のもろみの素は
一袋に150グラムの麦と大豆(+麹菌)が入っています。
一袋全部で作ると大量にできて、最後の方は発酵しすぎてしまうので
私は半分で作ります。
容器にもろみの素と醤油、みりんを入れてかき混ぜます。
一日一回混ぜながら
季節によって1〜2週間ほど常温で発酵させて出来上がりです。
混ぜて置くだけ。チョーカンタン。
しかも一袋260円!
私はこれをちりめんじゃこ(干して固い方の)と一緒に食べるのが
大好きです。美味しいです。
ほかにおかずはいりません。



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