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【詩】泥水

人生の苦しみは
まるで泥水を口に流し込まれるかのよう

苦くて
くるしくて
むせて
息ができなくて
怖くて 寂しくて
いつ終わるのかもわからなくて
このまま死ぬのかもしれない
そんな想いで一杯になるのです

生きている中で何度も
この泥水を飲み続け
それでも前向きに生きてきました

そんな私が信頼する人から
手を振り払われた時
右手に包丁を握りしめておりました

人に頼ったことのない私が
初めて誰かを頼ろうとしたとき
いとも簡単に振り払われたんです

恨んではいけません
相手にも人生があるのです
ただ
私はもう生きていたくないと
呟きました

人が死を望むときは
そんなことではないでしょうか
そんな泥水を飲み続けているときの
些細なつまずきで
ふと生きることを
あきらめようとするのではないでしょうか

そんな私を現実に引き戻したもの
それは留学の想い出でした
違うんです
思い出すのはキラキラした
楽しい想い出ではありません
車椅子の私がホームステイを望み
誰しもが無理だと信じ
協力者も応援者もいない中
たった3ヶ月の留学のために
一年半叶うと信じ努力し続けた
自分を思い出したんです
その時の自分の努力が
私の生きる糧になっていました

私は死にたいというあなたに
無責任に生きろとはいいません
それは泥水を飲み続けろというのも同じ

ただ一つだけ言わせてください

生きる糧を作りなさい

叶えたいことや夢がないのなら
今の自分にできることやりたいことを
なんでもやるのです
そして己を知るのです

何に心が動き
楽しいと思うのか
何を叶えたいのか
小さなことからなんでも
思い付く限り経験してみると
少しずつ泥水が綺麗な水へと
浄化されるでしょう

そうすると少しずつあなたも
生きることに前向きになるかもしれません

泥水を飲みながら
耐えてくれて
生きてくれて
ありがとう
私の心からの言葉をいま死にたいと
思っているあなたに送ります

また生きることを諦めたくなったら
ここに戻ってきてください

何度でもいいます
泥水を飲みながら
耐えてくれて
生きてくれて
本当にありがとう






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