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言葉が通じない3~4歳の子の登園と就寝のコツ

あと2ヶ月で4歳になる三男とは言葉によるコミュニケーションが難しいです。

そんな三男との日々のやりとりで得られた結果を記録します。

我が家の三男の場合ですので、合う合わないはあると思って参考にしてくださいね!


言葉以外で伝える難しさ

幼稚園で同じ歳で同じ生まれ月の女の子が

「今日ね、どんぐりでコマを作ったんだよ!」

と教えてくれました。

なんてわかりやすいんだろう。

三男はやっと二語文が出たくらいです。

「ママ、開けて」

「牛乳、ください」

メインは要求。

三男が気持ちを伝える、自分にあったことを共感してもらおうと伝える、ということは難しい。

こちらの指示もかなり工夫しないと届かない

日常生活は本人のペースがあって、ご飯のタイミング、お出かけや幼稚園のタイミング、お風呂やねんねのタイミングをこちらのペースに合わせることはかなり難しい。

今していることを「おしまい」にできること、動こうと思える意欲を引き出せること、をポイントに無理やりではなく、自分から行動や気持ちを切り替えられる環境を提示できることが大切なのかな、と思って生活しています。


一度、仕事に遅れる!!と切羽詰まった状態になって、無理やり抱っこで車に乗せたことがありました。

エンジンをかけたら観念するかと甘い考えでエンジンをかけ、サイドブレーキを解除すると、ドアを開けて飛び出し、家から出なくなってしまいました。

この子に無理やりは効かないと思いました。

(私は勢いに圧倒されて、そういうものなんだ、と受け入れてしまうタイプです)

やろうと思えばいくらでも強制はできるけれど、この子の強さに勝とうと思ったら、虐待になると思いました。

私は上の子の療育でたくさんの知識を得ていて、こういうタイプの子にはどういう方法で対応したらいいのか、いくつもアイデアを持っています。

最初はこれ、最後の手段はこれを使う、そういう段階もわかってきました。

だから冷静に対処しようと思えます。

勢いや直球で子どもと対峙するだけがやり方ではないですもんね。

どんなやり方や考え方が合うのか、お互いに平和にやれるのはどんな方法か、考えて試す、の繰り返し

考え方を知らないとそもそも難しいのだけれど、知っていてもそれが合うのか、目的に沿った形でできているのか、それだって難しい・・・だけどひとつひとつやっていくしかないですもんね。

そういう考えが持てていなかったら、私は無理やり幼稚園に連れて行くか幼稚園に連れて行くことと仕事を続けることを諦めるか、この2択で私はずっと悩んだと思います。

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視覚支援

視覚的に伝えることがかなり有効

視覚支援、療育でもよく言われることです。

写真やイラスト、見本を見せるなど目で見て理解しやすい形で提示する方法です。

伝え方も伝える目的もその子によって全く変わってきます


例えば、長男は年少〜年長さんの時、保育園での流れを見通しが持てるようにノートに時計とやることを書きました

長男は何か行動する前に心の準備が必要な子でした。

かなり慎重だったので、いつもと違うことやできそうもないことはフリーズ&拒否でした。

みんなのペースで動くことも難しかったので、加配の先生についてもらって、個別対応をお願いしていました。

知的には高めだったので、いろいろわかり過ぎるための不安もあったと思います。

気持ちの切り替えというよりも、心の準備という目的だったので、安心感を与えられるようなサポートに徹していました。


三男のイヤイヤは気持ちの切り替えがうまくいっていないだけで、次の行動がイヤなわけではなかったりします(長男は次の行動がわかっていて拒否していることが多かったけれど)。

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登園を促す方法〜今の三男に合っていたカタチ〜

今の三男の行動を切り替えたいとき、視覚に訴える形が一番効果的です。

例えばグミを一つ、目の前に見せるだけで、今楽しんでいたことから注意がフッとそれます。

そのタイミングでやっていたことを隠したり画面を消したりするだけで次の行動に移れたりします。

注意がそれた時が次の行動へ移るチャンス!

普通にやっていてうまくいかないときは、この方法で乗り切っています。


※ コレ、「物で釣る」とは大きく違うと思っています。「物で釣る」は釣る方が行動をコントロールするイメージ。行動の切り替えに物を使うけれど、その先の行動をするかしないかを本人が選択する余地は常に頭に置いていて、その意思を尊重することも大事だと思っています。その意識が親にあるかどうか、結構大事ですよね。


今いちばん気を遣う行動の切り替えは、幼稚園の登園です。

やっぱり視覚に訴える、がメインです。

言葉がけでは行動につながりません。

今、登園しやすいパターンは、朝7時にベッドにiPhoneのYouTubeでおさるのジョージをつけてから声をかけて目を覚まさせ、そばのテーブルに朝ごはんを置いておきます。

時々様子を見に行き、食べてなかったらご飯を促し、時間の20分前に着替えを持っていくとご機嫌で、画面をiPhoneの画像にある幼稚園の先生の写真に切り替えて本人に見せ、着替えたらスイッチオンです。

これが、朝起こしてリビングに連れて行ってしまうと大泣き&寝室に戻り、しばらく機嫌が悪く、30分は時間がおしてしまいます。

一度機嫌が悪くなると、クールダウンまで10〜20分はかかります。

またリビングに降りてくると、おもちゃなどの余計な刺激も入りやすく、一度始めたらある程度は遊ばないと切り替えるのも難しかったんですよね。

朝はこちらの時間で動いて欲しいので、気分良く登園できることを優先し、ベッドでご飯も止むを得ない状況です。

いろいろ試した結果、一番スムーズな動きができました。

このペースをベースに、調子がいいときは少し違う形も試してみたりと完全なルーティンにしないことも大事だったりします。

程よく変化も入れていく

調子がいいときは受け入れもスムーズなんです。


そんなことしたら、お行儀が悪い子になるんじゃないか、そうやらないと登園できない子になるんじゃないかという不安も出てきますよね。

以前はそうでした、私も。

でも子どもが変わらないことって今までなかったです。

ずっと同じ形で行動のきっかけを与えなくてはならないってなかったんです。

どこかで飽きる、または成長段階が上がると通用しなくなるという感じ。

いつだって親の思考の外側を子どもは歩んでいくなぁと思いました。

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1つだけ、をわかってもらう方法

また、ひとつオッケーを出すとずっとオッケーをくれる、という認識だった三男は、ヨーグルトをもらうとエンドレスになりやすかったんですね。

1つだけだよ、と言っても食べ終わるともうひとつもらいたがるんです。

1つだけ、というニュアンスがどうも言葉では伝わらない…そこで次のときにカードに絵を描いて見せてから、1つ渡すことにしました。

三男は数字が好きで、数字に強く、丸とバツにも反応がいいので、このイラストにしました。


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これを見せてから1つ渡すと、ビックリするほどスムーズに1つでやめられました。

こんなにも視覚だと理解しやすいのか、と思ったと同時に、1つがイヤなんじゃなくて、「1つだけ」の理解ができなかっただけだったんだ、と三男の理解にもつながりました。

結構キッチリさんで、ルールが理解できると結構素直に守ってくれるタイプらしいことも、視覚支援を続けるうちにわかってきました。

すると、たまにカードを見せても2つ食べたがることがあって、そんなときは本当にお腹が空いている、とも受け取れて、他の軽食を用意することもできました。

こういうやりとりが親子の信頼関係を築くベースになっていくんだと実感しています。


就寝問題

三男でてこずっているのは就寝です。

刺激があると寝られない、でも手持ち無沙汰な時間や空間があると動いてしまう特性から、ベッドで静かに横になるということがものすごく難しいんです。


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こういう手順を見える化したり、

(③はプチおやつタイム。ラムネやアメなど1つだけのお楽しみ。ワクワクの視覚化は行動の切り替えにかなり効果的です。)

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今からこれだ!とわかりやすくイラストを見せたり、

いろいろ試しましたが、寝たくないと意味をなさないし、寝室に来ても刺激を求めてすぐにリビングに戻ってしまったり、寝室にいても遊び始めて落ち着かなくなりました。

試行錯誤の結果、刺激を求めてしまう、何もない時間を過ごせないことへの対策は、「眠くなる刺激を入れる」がいちばん有効でした。


眠くなる刺激ってなんでしょう?

つい眠くなってしまうことってなんかありますか?


車が好きな三男にぴったりだったのがこの本です。



この本をゆっくり優しい声で読むと、眠くなってくるから不思議。


「しーーー、おやすみ・・・ダンプカー、おやすみ・・・」


車ごとに繰り返されるこのセリフは、内緒話の声でゆっくり伝えるのがポイント。

この絵本の絵は色合いが本当にキレイで、読んでいて私の心も洗われる気がします。


最後に・・・

私が療育で習ったことをちゃんとこなそうとしていた頃は、本当につらかったんですね。

習ったことがうまくできていなかったり、今有効な手立てじゃなかったり、タイミングややり方が状況に合っていなかったり。

うまくいかない要因なんていっぱいある。

完璧に対応できることが全てじゃないんだけれど、それが親の責任だ、なんて想いにとらわれていました。

「言われたからできるなんてもんじゃない」と思えるようになったのは最近です。

ずっとできない自分を責めていました

ちゃんと育てなきゃ母親失格だと思っていました

発達の凸凹や遅れ、特性の強さがあるから、この子たちの未来は母親にかかっているんだ、と思っていました


うまくいく結果が必要なんじゃなくて、子どもたちの心と向き合えること、心を育てられること、それが大事なんだとやっとね、気付きました。


上に書いたやり方なんてどうでも良くて。

それが合っているか間違っているかとか、もっといいやり方があるとか、それをやり続けたらこんな危険性があるとか、そういう見方もあるかもしれません。

でも私はそのやり方が大事なんじゃなくて、どんなやり方であれ、関わるときにどれだけ子どもの心に寄り添えるかとか、共感や代弁できるか、そういう部分が大事なんじゃないか、と。

どんなやり方でも、一方的に押し付けるやり方は子どもの心には響かない・・・それを長男にはやってきてしまったなという反省があるからこそ、三男への関わりを大きく見直せました。


子育てがうまくいかないと悩んでいるママへ、どうかネットで見たやり方などに執着しすぎないでほしいと思う。

心と心が通じ合うことが大事。

お互いに無理のないやり方が大事

ママのできるレベルに合わせていい

頑張りすぎないでほしいし、自分を責めないでほしい。

平和にやり過ごせたらOKとか、私が悲しくならなかったからOKとか、OKだった部分を見つけて褒めてほしい。

そして元気なときには丁寧に関わることをすればいいと思う。


なんて書きながら、実は自分に言い聞かせてる。

子育てって大変だよね。

子どもの気持ちや考えを尊重しながらも社会のルールや人との関わりを教えていくってホント大変だよ。

お疲れさま!!!


サポートのお気持ちがとっても励みになります😊✨その幸せの気持ちを他のたくさんの方へつなげていきたいと思います🎶