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ニチアサの話がしたい vol,64

■今週のリバイス

・五十嵐一輝と人間の愚かさ

 今になって思うことだが、「一輝(いっき)」と「大二(だいじ)」という名前がそもそもこの二人の全てを物語っていたような気もする。

 「一気にいくぜ!」の決め台詞のとおり、後先考えずに突っ走る熱血正義漢タイプでありながら、自身から生まれた悪魔バイスと「逆契約」し、今や相棒として飼い慣らすカリスマ性に溢れた長兄の一輝と、実父にすら「ビビリ」と評されるほど繊細かつ慎重で、内に秘めた兄へのドス黒い感情を自らの悪魔カゲロウによって解放させられた挙句、人格すら乗っ取られつつある次男、大二。そんな彼の口説きは、次回予告を観る限り「大事にきめようか!」である。一つ屋根の下に住む年の近い兄弟という最も身近で、それでいて何もかもがネガとポジのように反転する二人だからこそ、「リバイス」の放送開始後、真っ先に敵対する大きな相手をその実の弟としたのは、おそらく大二の育ってきた環境や彼の性格を掘り下げて描くことで、主人公である一輝の人間像も同時に浮き上がらせるためだったのだろうなあと今週の第9話「カゲロウ暴走!五十嵐兄弟…崩壊!?」を観てつくづく思った。

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