記事一覧
広告観察を通して、イメージ/ジェンダー/経済の関係を考えよう
広告観察はイメージと経済の関係を考えることTIP(TOKYO INSTITUTE of PHOTOGRAPHY)の企画で、オンライン講座を開催することになりました。以前より「メディア・リテラシーとジェンダー表現を学ぶ講座を作りたい」と考えていて、昨年から講義動画を収録してきたのですが、連続講座として開講する前のキックオフとして、YouTubeチャンネル、「いわなびとん」を運営する尾藤さん、TIPの
もっとみる脱毛広告観察記 6 「キレイは、強い。」か?
コロナウィルス災禍の世の中である。仕事に影響が出始めた2月上旬から危機感を抱いていたが、学校休校措置に伴い、子どもとともに実家のある京都に退避している。人口が密集する首都圏に身を置いていることに心身共に耐えられなくなったからだ。世界中が深刻な事態に及んでいるのに、「脱毛広告観察記」かと思わないではないが、身辺雑記として目にしてきたものを記述しておきたい。
「首都圏に身を置いていること」の耐え難さ
脱毛広告観察記 5 キッズ脱毛
低年齢化する脱毛産業
「脱毛の広告に関心を持っている」と方々で話をするようになって、「こんな広告がありましたよ。」と教えて頂いたり、脱毛の経験談など伺うことも増えてきた。最近知り合いになった方から2月の半ばに「埼京線でこんな広告を見かけました。」と写真を送って頂いたのが、エステティックTBCの脱毛サロン、エピレ(épiler ) のキッズ脱毛の広告である。「キッズ用、ほんとにあったんですね…。広告
脱毛広告観察記4 尻の毛まで抜かれる世界
脱毛の新領域 VIO脱毛
「尻(ケツ)の毛まで抜かれる」という慣用句がある。「何も残らなくなるまでだまし取られる」という意味だが、その意味では通じなくなりつつあるのではないか、と思う。
2年ぐらい前のことだったか、電車の車内広告で「VIO脱毛」という言葉を見た時に、それどういう意味なのか分からなかったのでスマホで検索したら、隠毛の脱毛だということがわかった。陰毛をV(体の正面から見た部分の陰毛)I
脱毛広告観察記 3 「 医療脱毛」の圧
年末年始は京都の実家に帰省していた。関西に戻るといつも実感することだが、公共交通機関の車内、駅構内の広告の量が首都圏のそれに比べて圧倒的に少ない。近鉄、京阪、叡山電鉄、京都市営地下鉄を使って移動したが、脱毛広告を見かけたのは京都市営地下鉄の車内だけだった、それもたった一枚。年末年始という時節柄もあるのだろうか、車内広告の多くは関西近郊の観光地、初詣関係、デパートなどの商業施設、学校関係のものだし、
もっとみる脱毛広告観察記 2 「私の脇毛が誰かの頭髪になる」世界
世の中には定額制で脱毛するサービスと、定額制で増毛するサービスが存在するそうだ。これらのサービスを一つの組織の中で組み合わせれば、脱毛された毛が誰かの頭に植毛される、体毛の循環システムが可能になるのでは、と夢想してみる。
「私の脇毛が誰かの頭髪になる」世界が実際に待ち望まれているのでは、と思ったのは、JR池袋駅のプラットフォームで電車を待っていた時のことだ。正面にガンを飛ばす顔があるなと思ったら