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なんでもない日記(2024/5)

5月1日(水)

「ラナーク」もようやく第四巻に入った。ソーの物語が終わり、また、ラナークの物語に戻ってくる。夕飯はプルコギ、キャベツと玉ねぎの甘酢和えなど。

5月2日(木)

WEBページのデザインの見直しをする。とりあえずBOOTSTRAPを使ってグリッドデザインを取り込むところから始める。夕飯は回鍋肉、海老とブロッコリーのマヨネーズ和え、小松菜の煮浸しなど。

5月3日(金)

母の様子を見るために帰省する。たまたま家族全員の都合がついたので一緒に行くことにする。いつもは品川から新幹線に乗るのだが、東京駅で買いたい手土産があったので、東京から新幹線に乗る。東京駅の弁当売り場はすごい人の数で一往復でへとへとになる。夕飯は実家で食べる。近所のデパートで北海道フェアをやっていたらしく、母がそこで買ったというお弁当を食べた。蟹工船というお店の、かにといくらがのった弁当だった。小林多喜二はあの世でどう思っているだろう、などと考えながら食べた。

5月4日(土)

今回は車を借りたので父の墓参りに行く。母の話によると、最近、鹿が山から下りてきてお供えの花を食べるらしい。ただ、ゆりの花だけは匂いが強いため食べないそうだ。墓に着くと、前回母が参った際に供えたゆりの花が食べられずに残っていた。一週間前に供えたということで、まだきれいに咲いていたが、新しく買った、なんとなく鹿が好んで食べそうな花に取り換え、5人で賑やかに参った。墓参りの後、鯉料理を食べに行く。子供の頃、父が好きでよく連れて行ってもらった店だ。鯉の洗いを酢味噌のタレとキムチ味のタレにつけて食べるのだが、特にキムチ味のタレが美味しくて、このタレがあるといくらでも食べられる。キムチ味に飽きたら、酢味噌で味を変え、また新鮮な気持ちでキムチ味に戻る。こうやって繰り返し食べる。煮付けと鯉こくも美味しい。駅で母と別れて、新幹線で品川へ。品川駅でアメリカからと思しき団体さんに遭遇する。みんな半袖に短パン姿だ。こうやって見ると腰の位置が日本人と全然違う。軽装だったので、京都へのオプションツアーからの帰りといったところか。途中で夕飯用にキンパを買って帰る。

5月5日(日)

午前中買い物へ行く。その後走る。荻窪まで走り、本屋「Title」に立ち寄って、『武田百合子対談集』を買って戻ってきた。Twitterで毎日本を紹介されていて、この本の存在もそこで知った。夕飯はたけのこご飯、アスパラの肉巻き、まいたけの天ぷら、ブロッコリーの豆鼓炒めなど。

5月6日(月)

午前中走る。昼食にパンを買って帰ろうと思ったが、今日はどこも閉まっていた。午後はWEBデザインの見直し。ようやく形になってきた。キリがないので一旦ここまでで良しとする。後はこの修正を全ページに展開する。やってみると結構時間がかかる。なかなか前には進まないが、さぼっている訳ではないのだと自分に言い聞かせる。『武田百合子対談集』を読む。対談の中で「日記なんて、ウソですよねえ。」と語られていて、やはり富士日記も日記の体裁をとった創作なのだと合点がいった。夕飯はホットプレートでお好み焼。

5月7日(火)

夕飯は生姜焼き、エビフライ、ポテトサラダ、焼ねぎのマリネなど。久しぶりにエビフライを作った。丸まらないよう、海老の腹側に切れ込みを入れたり、ほんの少し手間をかける。タルタルソースのゆで卵をゆでる時、お湯に酢を少し混ぜると、きれいに殻がむけた。

5月8日(水)

朝から雨、降ったり止んだりを繰り返す。夕飯は三杯鶏、居酒屋風冷奴、ブロッコリーの天ぷらなど。武田花さんの訃報を目にする。明日は富士日記読書会の最終日。

5月9日(木)

富士日記読書会の日。今回はついに最終回。読書会のおかげで、実際に別荘の跡地やガソリンスタンドを訪ねてみたり、「武田百合子対談集」や「めまいのする散歩」など周辺作品も読んだりと、自分なりに富士日記を楽しむことができた。時間をかけて読むことで武田百合子と泰淳が自分の中に生きていたと感じる。そして、毎回、読書会ではうまいこと言えないこと山のごとし。もういい加減そういう柄ではないのだと悟りたい。当たり障りのないのことを言うグランプリがあったら優勝できる自信がある。今回印象に残ったのはこの箇所。

真っ暗な庭を下りて来ると、風呂場にも納戸にも二階の二部屋にも灯りがついている。仕事部屋も雨戸を閉めずに灯りをともしてある。主人が家中に灯りをつけて足許が危なくないようにしてくれている。真暗な水底に灯籠が沈んでいるみたいに見える。
「これが私の家。これが私の家」と胸の中でつぶやき乍ら、くらい庭を下って来る。 若いときはそうでなかったのに、去年頃から家を留守にして夜帰って来るときはいつもそう思う。大福とおせんべを食べて、お茶をのむ。主人、ふとんの中から「面白かったか」といったが、起きてきて大福とおせんべを食べなかった。
去年、吉田で映画を観て、一年ぶりで私は映画館に行った。

富士日記 武田百合子  

泰淳の思いやりと山荘への愛着とうっすら漂う死の気配が一緒になり、読んでいて何とも言えない気持ちになる。夕飯はひき肉のカレー。

5月10日(金)

夕飯は、鱈とじゃがいもの炒め、野菜のグリル、ねぎチャーシューなど。

5月11日(土)

午前中走る。日中は初夏の日差し。風が強い。何度か帽子が飛ばされそうになる。午後は昼寝の後、仕事する。夜は近所のタイ料理屋へ行く。茄子を揚げてタレに浸したのが美味しい。

5月12日(日)

午前中走って、その後買い物。お昼は牛丼を作って食べる。夕飯用に買ってきた、はたはたの頭を落として、胸ひれと内臓をとる。全部で15尾。塩もせず焼いたので、少し物足りない。普段食べているのは干物だったことを思い出す。夕飯ははたはた焼、牛肉とえのきの煮物、小松菜のごま和え、きんぴらごぼう、水菜と豆腐のサラダなど。

5月13日(月)

仕事の文章は書けるのに、日記となると思ったように書けないのはどうしてだろうか。そもそもかけている時間が違うのか。日記を書く意味を見いだせていないからかもしれない。夕飯はなすとズッキーニとアスパラを使いたかったので、鶏肉のトマト煮、ポテトフライ、アスパラとごぼうのオーロラソースなど。明日は仕事の後、映画を見に行きたい。

5月14日(火)

仕事の帰りに『PAST LIVES』を見る。今を生きる事、過去を振り返る事、そしてそれぞれの選択を尊重することが、美しい映像で描かれたいい映画だった。あの時こうしていれば、と後悔するのではなく、自分の人生を肯定し、同時に来世にも思いを馳せる主人公たちの姿が印象的だった。夕飯は串揚げ。映画帰りでちょっと遅くなったが、食卓についてから揚げてもらえるというご褒美付きだった。

5月15日(水)

自分の仕事の理想の状態とはなんだろう。バグのないプログラムを書く、プログラムのコードの意味が100%理解できる、最初に思い浮かぶのはそんな技術的なことだった。それよりは、世界中の人に使ってもらえるソフトを開発か。ただ、そうなるとソフト開発だけの話ではなくなるので、やはり、技術的な理想を追うことになろうか。美しいプログラムを書き、人の書いたコードを完璧に理解する、となるのかな。ただ、こうやって書いてみるとAIにとって代わられそうな技術ではある。「先端技術を常に取り入れて」と前につければAIも使いこなします、となるか。誰でも使いやすいソフトを開発なんていうのはどうだろう。目指すところではあるが、あまり面白みがないし、選挙の公約みたいだ。そして、現実は目の前の仕事をこなすことで汲々としている。ありきたりな結論だが、理想を頭の片隅において、日々精進するしかない。夕飯はチキンカレー。夜食べたおせんべいが美味しかった。

5月16日(木)

昨日食べて予想の斜め上をいく美味しさだったのは、定家の月和三盆仕立てであったことが判明した。この間、実家に帰ったときにお土産で持たされたものだった。夕飯は赤魚の煮付け、水菜の煮浸し、いんげんとじゃこの炒めもの。

5月17日(金)


広尾で散髪。強い日差し。夕方近所のファミレスで打ち合わせ。

5月18日(土)

ひろのぶと株式会社の株主ミーティングに参加する。今年も落語あり、阿波踊りありと盛りだくさんの内容だった。ミーティング後、映画部の方々と鳥貴族へ行く。映画の話でひとしきり盛り上がる。

5月19日(日)

午前中走る。気温も湿度も高くなってきて、思ってる以上に発汗しているようだ。しっかり水分補給しなければ。お昼は餃子の満州へ行き、ラーメンと餃子を食べる。餃子の皮がしっかりしていて美味しかった。夕飯はかじきのカツレツ、豚肉とねぎの塩レモン炒め、キャベツの煮浸しなど。

5月20日(月)

夕飯はほっけの干物、じゃがいも煮付け、かぶとベーコンの炒め物、かぶの葉とじゃこ炒めなど。明日見に行く映画を調べる。

5月21日(火)

外作業の日、今週の弁当はかじきのカツレツ、卵焼き、豚肉とねぎの塩レモン炒め、かぶの葉とじゃこ炒め。帰りに『ミッシング』を見る。わが子の失踪という出来事を前に、少しでもいい方向へ向かわないかと祈るような気持ちで見た。それは自分がスクリーンから受ける重圧に耐えられなかったからかもしれない。夕飯は焼売、にんじんのごま和えなど。

5月22日(水)

日が長くなり7時でもまだ明るい。この時期の日が暮れる前の時間が好きだ。夕飯はひよこ豆のカレー。

5月23日(木)

健康診断の日。例年は朝一番に済ませてしまうが、今年は夕方の予約だった。そして検尿も事前に採取するのではなく、現地で採取するとのこと。頻尿なのでそれほど心配はしていないが、何時くらいから我慢すればいいのかが悩みどころ。早めの昼食を終えた後ぐらいから、なぜか何度も尿意をもよおす。尿意をこらえつつ無事健診を終える。夕飯はぶりの照り焼き、海老ワンタン、大根の煮物、かぼちゃのマヨネーズ和えなど。

5月24日(金)

これから先の仕事についてぼんやり考える。夕飯は生姜焼き、ポテトサラダ、とんぺい焼、焼きなすなど。

5月25日(土)

午前中走る。お茶の水のディスクユニオンで柴田聡子の「Your Favorite Things」のアナログを購入する。ジャケットの写真がよくて購入を決める。中でも「Reebok」がお気に入り。夜は近所のイタリアンで食べる。ここで出てくるものは大体美味しい。

5月26日(日)

いろいろなものがあるべき場所に戻って行った。夜はびっくりドンキーへ行く。久々だったが、飲み物がやたらとジョッキで出てきて楽しい。「ラナーク」もいよいよエピローグに入る。エピローグに入り怒涛の引用ラッシュが始まる。ここまで何とかストーリーを追いかけてきたが、ここで引用元をことごとく知らないという自分の教養のなさにぶち当たる。突然作品から牙をむかれたような感じ。引用元を知っていれば随所でその比較を楽しめるという仕組みだ。なるほど。

5月27日(月)

何となく気が抜けてぼんやり過ごす。北海道からアスパラが届く。夕飯はまぐろのハラミ醤油漬け、茹でたホワイトアスパラ、鹿肉フランク、豆苗と卵の炒め物など。

5月28日(火)

アスパラが豊富にあるので、昼はアスパラとベーコンのパスタにする。夕方いつもの病院。病院の後で『関心領域』を見た。これほど音で心がえぐられる映画を知らない。エンドロールでとどめを刺され、自責の念を持って帰途に着くのが精一杯だった。台風1号が接近しており強風に煽られながら帰る。夕飯は鶏となすのすっぱ煮、アスパラ炒め、キャベツと昆布の和え物など。

5月29日(水)

そろそろランニングシューズが欲しくなってきた。ランニングシューズのページを見ているとあっという間に時間が過ぎる。最近は発売から3か月くらいで売り切れてしまうモデルも多く、型落ち前後のセールを狙ってなんて思っていると買い逃してしまう。ただでさえ、値段が上がっているのに定価で買うのは何となく癪な気がする。夕飯は肉じゃが、茄子の揚げびたし、茹でたホワイトアスパラ、豆苗とベーコンの炒め物など。炒め物用に切った豆苗を味噌汁にぶち込んでしまい、泣きながら回収した。

5月30日(木)

使い切った豆苗の根を水を張ったタッパに入れて、再び伸びるのを待つ。平泉さんのLIVEに行く。夕飯はleteの近くのカレー屋で食べる。ご飯を大盛りにして満足したところでふらっと店を出ると後ろから店員さんに呼び止められる。何か忘れ物をしたのかと振り返ると、会計せずに出てきたのだった。恐縮して会計を済ませる。自分の先行きが心配になる。今回のLIVEはアコギだった。ボディをたたいてリズムをとる音やミュートの音がかっこいい。スティービーのカバーを2曲もやってくれたのがうれしかった。

5月31日(金)

客先での打合せでもやもやする。夕飯は豚の冷しゃぶ、アスパラの肉巻き、ピーマンの焼きびたしなど。

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