外資系の面接でよく聞かれる質問5つ

面接に行く前に想定質問をシミュレーションすることは大切なので、採用担当がよく聞く5つの質問と、どう答えるのが理想かをテーマにします。

1. 簡単に自己紹介してください

「英文履歴書(以下レジュメ）を読めばわかるじゃないか」と不快に思う候補者もいるようですが、面接官には必ず意図があって質問しています。この質問をするときは2つのケースが考えられます。

まずは、忙しくて面接官がレジュメに目を通す時間がなかったので、本人に話してもらいながらレジュメに目を通したい場合です。候補者が話しているのにレジュメに目を向けているようであれば、残念ながらこのケースです。

もう一つは、地頭のレベルを見たいです。簡単に自己紹介と言われて、短くロジカルに説明できず長々と話している候補者が優秀である確率はかなり低いです。枝葉の説明に入り込まないように、3分くらいでまとめてください。延々と細かいことを述べられても、最初の頃、何を聞いたのか思い出せなくなりますので「短く」が肝です。

2. 転職を考えている理由を教えてください

正解はもちろんありませんが、ポジティブであることが望ましいです。「上司と折り合いが悪い」「同僚に意地悪な人がいるから」など、人間関係を前面に押し出すのは得策ではありません。本当に100%相手が悪いのかどうかは、相手にも話を聞いてみないとわかりませんし、人間関係のトラブルが多い人はどこに行ってもトラブルに巻き込まれる（起こす？）傾向にあり、敬遠されがちです。

理想の解答は、「今のポジションからは学ぶことも、貢献できることも無くなってきたように思います。かと言って、社内異動もできないようなので、ステップアップのために外部へ転職することを考えています」です。

もちろん、全く違う理由の場合は無理に上記を使うと、つじつまが合わなくなるので柔軟にアレンジしてください。

3. 志望動機を教えてください

この質問は、答えから候補者がどのくらいの熱量で入社したいと思っているかがわかるので、一次面接で聞かれることが多いです。

例えば、長い間アメリカン航空に転職したいと思っていた知人がいます。どうしてと聞くと、「3つ理由があって、まずはアジアへの路線を強化している。」など即座に答えられますし、声に気持ちが乗っていて本当にアメリカン航空が大好きなことが伝わります。紛れもなく第一志望です。

これが面接の練習にでも行こうかと思っている企業だと、こうはいきません。そもそも、あまり企業について調べていない可能性も高く、即答で熱量を込めていくつも志望動機を挙げられないのが普通です。例えば、前出の彼女に第3希望のエアラインに入社したい理由を聞くと、「それって格安エアラインにも当てはまるのでは？」と思うような志望動機しか出てきませんでした。

志望動機についてはよく考えてから面接に望んでください。

4.  今までの職歴で一番大きな実績を教えてください。

この質問は、候補者のスケール感を知りたくてする質問です。どのくらいの規模の売り上げ、プロジェクトに関わっていたのかで責任範囲がわかります。

急に聞かれると出ないこともあるので、過去を振り返って洗い出してみましょう。説明するときに、「売り上げの向上なのか」「生産性アップなのか」「関わった人数の多さなのか」、一番大きい理由を添えると面接官が理解しやすいです。数字を使って説明できることが好ましいです。

5. 5年後どうなっていたいですか？

この激動の時代に、5年も先のことを聞いてもしょうがない気もしますが、聞くことが多い質問です。正確に先が見通せているかよりも、キャリアについて真剣に考えているかどうかが問われます。

この質問に正解はありません。例えば5年後にはマネジャーになっていたい、海外で仕事をしてみたいなどの夢がある人は、そのまま正直に伝えて大丈夫です。

難しいのは、将来の夢が特に無い場合です。この質問されたくないですよね（笑）無難なのは、「変革の時代なので、なかなか決めた通りにはならないかもしれませんが、5年後にはさらに責任あるポジションに就いていたい」です。

本日は、外資の面接で聞かれることが多い5つの質問をお届けしました。

もっと詳しく、想定問答集を読みたい、候補者が会社に聞いて答えから企業文化を測れる質問について知りたい方は、『英文履歴書の書き方・英語面接の受け方』（鈴木美加子著、日本実業出版社）を参考にしてください。

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('O'*) 右脳の女王の回想 ('O'*)

外資系に25年勤務して一度だけ、「女性だと不利なのね」と思ったことがあります。◯◯商事の候補者が、私が3時面接官として入室した途端、「げっ、女が出てきた」と顔に表したことがありました。向こうもびっくりしたかもしれませんが、当時、経理の責任者も女性の会社に勤めていた身としては、驚愕だったことを思い出しました。キャリアにコミットしたい人には、外資推しのミッキーです。