アルコール、ドラッグそしてセックスで盛り上がるアメリカ学生寮の週末

アメリカ人の遊び方はパワフルだ。それが18歳とかの遊びマックスの年代だと、もうエネルギー最高潮で盛り上がる。アメリカの大学の寮ってそんなかんじだ。週末になるとあちこちでパーティ。がんがん音楽がなってものすごい音量だ。時には救急車がやってくる。たいていお酒の飲みすぎかドラックのやりすぎ(オーバードースoverdose)で病院に搬送される。

きっと規律が厳しくて静かな学生寮もアメリカにはあるんだろうけど、私のいた学生寮はパーティで盛り上がってた寮だった。

これが31歳の私にはきつかった。

元気になったとはいっても、離婚したてで精神が病み上がりだったから、パーティでがんがん盛り上がる気持ちになならなかった。むしろ週末は静かに勉強に集中したかった。

夜、部屋でひとりで勉強していると、あちこちから聞こえてくる大音量の音楽に歓声、そして時には救急車のサイレン。窓から見下ろすと、到着した救急車に誰かが搬送されている。

トイレに行こうと部屋を出ると、髪の毛がくしゃくしゃでTシャツが半分はだけた女の子とすれ違った。目がとろんとしてはだしでふらふら歩いている。きっとマリワナ(大麻)でハイになってるか、下の階の男子部屋からもどってきたところだろう。

マリワナはタバコみたいにに日常生活で手に入るものだった。現在はカリフォルニア州ではマリワナの使用は合法だが、当時はまだ違法だった。それでもマリワナを吸ったり自分で使う分を持っているくらいでは警察に連行されることはなかった。

アメリカは21歳にならないとお酒を飲むことはできない。お店ではかならずIDの提示が求められる。にせIDを持っている子たちも少なくない。簡単にお酒を飲むために、21歳以下の学生は先輩たちからお酒を買う。21歳になった先輩たちは高額で後輩にお酒を売りつけるのだ。

ルームメートはスペイン人の女の子で、パーティ三昧の毎日を送っていた。建築学の専攻でスペインの大学を半期休学して英語を学びにきたという。お人形さんみたいにかわいい金髪の子でスペインには彼がいるといっていた。が、語学学校でさっそく彼氏ができたらしい。毎晩彼らしいごっついアラブ系の男子と出歩いて帰ってくるのは朝方だった。それでも月曜にはきちんと起きてクラスに出席してた。すごい体力だ。

彼女くらいの年齢で寮生活でおもいきりはじけてしまったら、とても楽しい毎日だったんだろうなと思う。酒にドラッグにセックスになんでもかんたんに手にはいる環境だった。これはアメリカのどこの大学でも同じだろうと思う。あらゆるタイプのドラッグを手に入れるのは難しいことではないし、相手を見つけて一晩楽しむのもすごく簡単だ。

でも、私はこの環境を存分に楽しむライフステージにいなかった。

静かなところで生活したい。学生寮をでなくちゃだめだ。寮生活が始まってひとつきがすぎようとしていた。



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