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目標の「期限」の意味

みなさんは、小さなときに大好きだった、あるいはいま夢中になっている習い事って、ありますか?

私にとってのそれは、ピアノです。

苦痛じゃなくて楽しみだった「練習」

始めたきっかけは保育園の年少だった4歳半の時。
姉がピアノのクリスマス会でもらってきたプレゼントがうらやましくて、「私もやりたい」と言ったのをはっきり覚えています。

動機こそ不純でしたが、結局高校受験が本格化する直前まで、およそ10年ほど続けることとなり―私にとってはピアノはまさに、「ハマった」習い事でした。

「練習が苦痛」というのがアノあるあるの一つですが、私はむしろ「弾くことでストレス解消になる」タイプ。学校の定期テスト前になるとピアノを弾き、勝手に楽譜を買っては譜読みをし・・・と、誰に頼まれなくても延々と弾く子供。

ピアニストを目指していたという小5当時の担任に、「美穂ちゃんは他のところに行けばもっと上手になったのに」と言われたことがあったので、弾いている量に対して階段の上り方は緩やかで、決して「この年齢でこの曲が!?」というほど上手ではなかったのでしょう。事実、中学になったら私より上手な子に次々と出会いました。コンクールとかに出るような教室でもありませんでしたし、アニソンとかもたくさん弾かせてくれたし。
けれど、そういう環境だったからこそ、ピアノの楽しさを手元に置き続けることができた気がしています。

40歳、自主練再開

長女は3年前、年中の4月から本人の意思でピアノを習い始めました。
それを機に私の実家にあったアップライトのピアノを今のマンションに移送。
ただ―自宅にピアノがある生活になり毎日娘の練習は見ていたにも関わらず、どういうわけか私は全く触らない日が2年以上続いたのです。

「ピアノは娘の習い事のためのもの」と思い込んでいたある日。
「あれ?私ピアノ弾けばいいんじゃない??」―と、まるで天からのお告げのようにふっと思いついたのです。
以前、私はどういうわけか40歳を迎えたのを機にマインドに変化が現れた、というお話をさせていただきましたが、このインスピレーションが降ってきたのも、これまた40歳の誕生日2日前くらいというのが不思議。

そんなわけで、現役(?)時代に最初の4小節しか弾けなかったショパンの「幻想即興曲」をマスターすることを当面の目標に自主練を開始したのが、今から10カ月前。昨年の6月末のことです。

毎日レッスンしなくてもいいし、ただひたすらに好きな曲だけ弾けばいい・・・何者も目指すことのない自由な「大人のピアノ」は、それはそれは楽しくて!
頑張っても1日2小節しか譜読みが進まないという日も続きましたが(ちなみにこの曲は全139小節)、ささやかな進歩は私に大きな喜びをくれました。

レッスンに通い始める

こつこつ積み上げ続けて1カ月ほどたったころでしょうか・・・何とか通しで弾けるようにはなったのですが、何度やっても思うようにいかない箇所が。さらに2か月ほど弾き続けても超えきれないハードルは相変わらずで、なんとなく曲としてのまとまりもいまいちなことが気になり始めます。

そこで、娘の先生のもとでレッスンを始めることに。
基本はお月謝制なのですが、それとは別に「期限なしのチケット制で、自分の好きなペースで予約しながら10回のレッスンで自分の弾きたい曲をマスターすることを目指す」というものも用意してくださっていて、ありがたい限り!
昨年の8月から、2か月に一度のペースで通いはじめました。

通ってみると、やっぱりプロってスゴイんです!
気づかなかった譜読みのミスをささっと指摘してくださったり(「あ、ここ半音ズレてますね」とか。早くて音数も多いので、さらさら弾いてしまうと素人は結構気づかないまま癖づいてしまう)。
何度やってもたどたどしかったフレーズが、教わった練習方法を何度か繰り返した後弾き直してみると、不思議なほどスムーズに演奏できるようになったり。
ピアノ素人の夫でさえ、「え、音のそろい方が格段に違う!!」と驚くほどの変化でした。

先生のもとに行かなくなった理由

そんな先生のもとでのレッスンですが・・・3回ほど通った昨年の年末を最後に、お休み中・・・。
理由は特にありません。
ただ、「そこそこ弾けるようになったから」。
でも、実は終盤の2小節、仕上がってないんです。
でも、「そこそこ弾けるようになったから」それでよしとしつつある自分—。

目標の「期限」の意味を知る

そもそも私は目標を決めるのは苦手。
「期限を加えた目標」なんて、さらに苦手!
いまできないことが、そこに行くまでの方法や道のりもわからないことが、どうして期限決められるのかが、謎でしかありません。
完全なる意味不明、ミステリー・・・。

でも―「あぁ、期限を決めない目標って、こういうことか」って、相変わらず安定しない終盤の2小節久々に弾く中で、ふと思いました。

目標達成できてるっていえば、ふんわりできてる。
けれど、「胸を張ってゴール!」まであと一歩のところで、「もうすこし本気で集中してがんばれば、達成するな」とコースから離脱してしまう。
じゃぁいつ本気になるかと言えば・・・私の場合、そのタイミングを設けないまま4カ月が過ぎようとしているのが現実—。

ここまでがんばった自分を認めている自分が大半をしめているけれど、理想像の目の前でふっと気を抜く自分。
「98%頑張ったけれど2%の宿題が残っている」と言ってしまうと減点方式のようにも聞こえますが、逆に言えば、私が「すごいな」と思う相手との差って、このたった2%だけなのかもしれない。
最後まで確実に駆け抜けることでなりたい自分になれるのだとすれば、わたしにいつも足りないのは「”いつまで”に、こうなっている」と決めることだけなのかもしれない―。

そんなわけで、勝手に決めました。
私、41歳になるころに、いま参加しているオンラインサロンで発表会をすることにしました。
誕生日は6/27、タイムリミットはあと2か月。

サロンで宣言してからというもの、毎日の練習を再開するようになりました。3日目にして、滞っていたフレーズに光が見え始めました。
「期限」をきめるって、こういうことなんだな。

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