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人間関係の最適な距離感を保つには研究者の視点を持つといい

人間を研究対象として見るって実はとても良い距離感なのかもしれないと思った話。

私、大学時代は人間科学部という学部に所属してました。

心理学、脳科学、社会学、教育学、人類学、哲学…...
様々な切り口から人間とは何かを問う"探求の場"だったと思う。

そんな大学時代の友人で母になっている子たちが何人かいるんですけど、彼女たちを見ていると自分の子供との距離感が絶妙だなぁと感じるのです。

なるべく手を出さない、過保護にしない、急かさない。でも、とても良く観察している。

それってもしかしたら大学時代の経験が生きているのではなかろうか。

私自身は子供はいないので、外から見ただけではわからないこともいっぱいあるんだとは思います。ただ、カウンセラーとして色んな方々の話を聴かせていただく中で、親子関係の問題はかなりのケースで出てくる。だから、親と子の距離感についてあれやこれやと思いをはせることは多いのです。

親に愛して貰えなかった、見捨てられた、という距離が遠く離れていたケース。
過保護で手を出しすぎる、親の思い通りにコントロールしようとする、などのような距離が近過ぎる(親と子が一体化してしまっている)ケース。

前者ももちろん問題だけれど、後者のケースもかなり多い。親としては良かれと思ってやっていることもよくあるので問題はより複雑化しやすい。

友人たちの、親としての接し方を見ていると子供を"子供"扱いするのではなく”人間”として接しているような感覚がある。

意識しているかはわからないけれど、大学時代に人間という存在を知識として学び、さらに人間とは何かを研究した経験の影響は大きい、気がする。(今度聞いてみようかな)

子供を研究対象として見る。
それって冷たくない?と感じる人もいるかもしれないけれど、もちろん愛情はちゃんとある。そこに人間としての可能性を見守る姿勢、もっと言えばそれを面白がれるような好奇心が潜んでいるのかもしれない。

子供が履くオムツを選びたいとういなら、ひたすら待つ。
痒くなるよと教えても触りたがるなら、山芋だって触らせあげる。(そしてやっぱり痒くなる)

子供であっても意思を持った人間であること。
その可能性を奪い取ってはならないということ。

彼女たちの距離感はそんなことを教えてくれる。

正直にいえば、今、私がカウンセラーや心に携わる仕事をしているのは、探究心や好奇心から来ている影響もかなり大きい。でも、他者を自分の思う善からコントロールしようとするより、ずっといいと自負している。

親子関係に限らない。
配偶者だって、上司だって部下だって、友だちだって、先生だって生徒だって。
誰かにこうしてほしいと勝手に期待したり、自分の思い通りにしようとコントロールしようとしたり、そんな風にするからストレスになる。だって誰かは、自分とは違う意思を持った”人間”なのだから。

良い研究の一歩はよく観察することから。
この人はこう感じているのか。この行動の意味はなんだろう?そうやって、どんな知らない一面を見せてくるのかワクワクしながら観察できる。そんな研究者のようでありたい。

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