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いま読んでおいて良かったと思う2冊

新型コロナウイルスの影響で、毎日の過ごし方は人それぞれあると思います。

先行きが見えない不安な時って、パニックになったり、何かを攻撃したくなったりします。が、個人的には昨年読んでいた本が、現状の捉え方がずいぶん影響を与えてくれており、おかげで穏やかに過ごせてもいると感じます。

なので、もし良ければこの機会に読んでみることをお薦めしたい2冊をご紹介します。


『FACTFULNESS』(ファクトフルネス)
10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣
著:ハンス・ロスリング、他

ビル・ゲイツが「世界を正しく見るために欠かせない一冊」と絶賛し、世界的にベストセラーになりました。

教育、環境、医療。
私たちが世界の現状をどれほど誤まって捉えているかを突きつけます。それは決して無知のせいではなく、まして故意でもない。私たちを惑わす10の本能によるものなのです。(分断本能、過大視本能、単純化本能、犯人探し本能...etc )

最初にデータに関するクイズがいくつか出題されるのですが、ここで読者は試されます。貴方はチンパンジーより正解できますか?と。答えを知った時のショックたるや......笑


FACTFULNESSによって世界の見方がガラリと変わります。

「悪い」と「良くなっている」は両立する。

この示唆は私のお気に入りの一つ。
確かに世界には解決すべき問題はあるけれど、世界は私たちの思い込みを遥かに超えた変化を遂げつつもあることを教えてくれます。

事実やデータに基づいて世界を見るのは決してネガティブなことではありません。心は穏やかに、ストレスも少なく気分も軽い。そして未来へ前向きな希望を持たせてくれる。それが、ファクトフルであるということ。

誤解の無いよう言っておきますが、著者のロスリング氏は誰よりも世界の問題を解決しようと取り組まれている方です。各地で医師として従事した経験に基づいた具体的事例がたくさん書かれており、真摯な思いが伝わってきます。

その壮絶な経験を、ユーモアに溢れ難しい言葉や数式も使わず、わかりやすく、自身の失敗談も含めて語ってくれるのが著者の素晴らしいところ。彼の人柄が伝わってきてビジネス本としても、読み物としても楽しめました。

ページ数にも負けず、最後まで読もうと思っていただいた方へ一言。どうか、あとがきまで読んでください。



『異文化理解力』
相手と自分の真意がわかる ビジネスパーソン必須の教養
著:エリン・メイヤー

こちらは、「だから日本人はダメなんだ」とか「日本は終わりだ」とか、すぐ言いがちな方に特に読んでほしい。

この本は、様々な異文化が交錯し合うグローバル企業において実際に起きた
事例をもとに、主にビジネスにおいてどう各国の文化を理解し、スムーズな
コミュニケーションを行なっていけるか、という観点で書かれています。

でね、日本は確かにある側面において極端な側面があるのだけど、それは日本と外国みたいな単純な構造ではないということ。各国の特色はグラデーションのように変化していて、相対的な違いは様々な国同士で見られるということ。また、それは良い悪いで測れるものではないということ。そういうのが、よくわかります。

ちなみに、私がこの本を読んで感じたのは「日本人って忍者じゃん!」でした。詳しくは本の中の「ローコンテクスト文化とハイコンテクスト文化」の違いを読んでみてください。






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