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人材紹介会社から推薦があがってこないと嘆く前に考えたいこと

採用を運用含めまるっと担当するCASTER BIZ recruitingで責任者をしている@MihoMorikazuです。

提供しているサービスはいわゆる採用代行(RPO)ですが、私たちは切り出されたタスクをこなすアウトソーサーではありません。
最近「レンタル人事」といったりしているのですが、リクルーター(採用担当)、アンカー(日程調整担当)、ライター(原稿担当)がチームで入社するような形で採用を進めています。
「募集しなくても採用に関するプロたちがチームで移籍してくれる!」と考えると素敵じゃないですか?(手前味噌すぎる発言すみません…笑

200社を超える企業のレンタル人事として採用を行ってきて気づきました。

「あれ、みんな人材紹介会社の仕組みとか、どんな風に付き合っていけば良いかを知らない…?」

私は新卒で入社したのが人材紹介会社で、営業、キャリアコンサルタント、事業運営に関わってきました。知名度のある会社や、給与が高い会社など特徴のある会社の方が推薦が集まりやすいのは確かです。
でも、それだけではありません。

人材紹介会社に依頼したのに全然推薦があがってこないなーと感じている会社は「あるあるNG」をやらかしているか、「ポイントのずれた情報提供」をしているかなのです。

人材紹介会社の仕組みを理解しましょう

人材紹介会社はいくつかに分類されます。

百貨店型: あらゆる業界・職種に対応している
専門店型: 特定の領域に絞って対応している
分業型:企業担当と登録者担当が別々にいる
両面型:コンサルタント1人が企業も登録者も担当する

分業型の場合は、成約金額が企業担当と登録者担当で折半になるので、目標金額を達成しようと思うと成約件数が必要になります。
一方両面型は、成約金額がそのまま個人の売上実績になります(ただし、ビズリーチ経由の人材の場合は手数料が引かれたり…)ので、成約件数は分業型の半分で達成できます。

売り手市場で求職者優位の今、営業しなくても求人の依頼はどんどんきます。人材紹介社は求人の依頼を断ってはいけませんので、依頼があれば受けます。推薦があがってこないなーと思って問い合わせると「すみません、探しているんですけどいなくて…」でおしまいです。(もちろん例外はあります)

成功報酬手数料は高騰し続け、fee100%ということも珍しくありません。そうすると、1件成約するだけでNヶ月分達成!となるのです。

担当者との相性や能力なども関係しますが、この構造が大きな影響を与えていると言えます。

両面型の場合は、注力できる会社は2-3社
分業型の場合は、注力できる会社は7-10社

担当コンサルタントの注力企業に入っているのか?

- 手数料をあげればいいのか?
- 年収が高い求人ならいいのか?

これは少し違います。
私が人材紹介会社に在籍していた時も、決定年収や手数料で注力する・しないを変えてはいませんでした。

では何か?
- 決まる(イメージがもてる)求人か
- 複数成約が可能な企業か

決まる(イメージがもてる)とはどういうことか

「手数料を100%にするから優先的に推薦あげて欲しい」と言われても、対象者が少ない難易度の高い求人には推薦ができません。
入社以降にしか手数料が発生しないビジネスですので、決められない求人に時間は割けないのです。

人材紹介会社はどこから登録者を獲得しているかご存知ですか?
メインはビズリーチという会社がほとんどです。
もちろんマーケ費用を投入して独自に登録者を増やしたりもしますし、登録者からの紹介だけで成立している優秀なコンサルタントもいます。でも、大抵は人事の皆さんも使用できる求人媒体から、同じようにスカウトを打って登録へと誘導しています。

いくら手数料を高くしても、データベースにいないものはいないのです

「採用要件」は1つのポイントにはなりますが、低ければ良いのかというと、そういうわけでもありません。「決まるイメージがもてる」というのは、現実味のある採用要件に加えて、「こういう人がマッチする」と担当コンサルタントが具体的にイメージできる求人かどうかです。

決まる(イメージがもてる)状態になるためにすべきこと**

1) 登録者へ求人紹介後、応募承諾がとりやすい情報を提供する
登録者1人あたり20~30件以上の紹介案件があるのが当たり前。
まずはそこ(初回紹介案件)に入れるかという問題もありますが、担当コンサルタントが深く会社や求人内容を理解して、人事の代わりに熱く口説いてくれるなんてことは稀です。「応募したい」を思われるような情報を提供することが大切です。

2) どんな人が採用決定に至っているかを詳細に伝える
- 過去にどんな人が採用に至ったのか
- どこが評価されたのか
- 選考でどんなところをみているのか
- 何経由で決定しているのか

スキルだけでなく人物面含め伝えると、推薦の幅が広がります。

3) フィードバックを丁寧にする
個別に良かった点、悪かった点。各々の理由をフィードバックすることで、次の推薦に繋がり、精度も上がります。

こんな会社も推薦が集まりやすいです。

- 魅力づけがうまく、面接に行った人からの評判がいい
- イレギュラーの対応もしてくれる
- 志望度がまだ上がっていない状態でもカジュアルに会ってくれる
- 推薦から決定までのスピードが早い

逆にいうと、こんな会社は嫌われます。
- 候補者を口説けない、アトラクトできない
- 面接の評判が悪い
- 面接がなかなか組めない

取引する人材紹介会社を絞らず、求人表を一斉に送付して依頼するだけでは推薦はこないというのはお分かりいただけと思います。

他にもまだまだあるポイント

意外と知られていないこととして、

- 人材紹介会社に依頼すべき求人と依頼しない方がいい求人がある
- 人材紹介会社から得られるのは人材の推薦だけではない

などがあります。

また、
1) 登録者へ求人紹介後、応募承諾がとりやすい情報を提供する
このやり方についても、その人材紹介会社が分業型か両面型かによって適切な方法がかわります。

* * *

これからも採用に関するファクトを発信していきます。

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