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なぜ、小学生がプログラミングを学ぶの?

 今年度から小学校でプログラミング教育が必修化されています。


「プログラミング」という教科ができるの?

 小学校では、「プログラミング」という科目が新しくできるのではなくて、算数や理科、総合的な学習の時間の中でパソコンやタブレットを活用するそうです。
例えば、5年生の算数で正多角形を習う際、プログラミングで正多角形を描く体験をするようです。
カラフルなブロックを組み合わせてプログラムを組むスクラッチの授業例が文部科学省より紹介されています。

正六角形


そもそも、プログラミングって何?

「プログラミング」という言葉は聞いたことはあるけれど、何のことだかよく分からないという方も多いようです。
プログラミングは専門家や技術者がするもので、小学生には縁がないと感じる方もおられるかもしれません。

 プログラミングになじみがない方にどうやって説明したら分かっていただけるだろうと思って、図書館の子ども用のコーナーにあるコンピューター関連の本を探しました。
プログラミングや人工知能の新しい本がぎゅうぎゅうに並べられていました。

 その中で分かりやすいと思ったのが、阿部和広監修、杉浦学著 子供の科学★ミライサイエンス『プログラミングでなにができる?』という本です。この本には、以下のようにプログラミングが説明されています。


 運動会に配られるプログラムには、「どんなことを、どんな順番に行うか」が書かれていて、その通りに競技が進んでいくよね。コンピューターのプログラムもこれと同じだ。コンピューターがどんなことを、どんな順番に行うかを書いたものがプログラムなんだ。
 だから、コンピューターに何かをしてもらうためには、プログラムを書いて動作を指示してあげる必要がある。「プログラミング」というのは、コンピューターにやってもらいたいことの指示を書くことだよ。

コンピューターは身近なもの

 コンピューターは生活のいろいろな場面で役に立っています。わが家の場合、パソコン、スマートフォン、タブレットのほか、エアコン、テレビ、炊飯器、冷蔵庫、ガス台、電子レンジ、食器洗い機、洗濯機、一眼レフカメラ、ビデオカメラなどの家庭電化製品に組み込まれたコンピューターが働いてくれています。

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 例えば、エアコンの設定温度を28度にします。センサーで室内の気温を感じ取って、28度より高ければ、冷たい風をつくる機械を動かします。28度以下なら、冷たい風をつくる機械を止めます。この動作をスイッチがONになっている間、繰り返しています。
室温を調整するために、エアコンの中に組み込まれたコンピューターのプログラムが動いているのです。

スライド1

なぜ、小学生がプログラミングを学ぶの?

プログラミング学習の目的は3つあるようです。
1つは、暮らしを支えるコンピューターのしくみを学ぶこと、生活を便利にしている「技術」を知ることです。

2つめは、プログラミングを通じて、コンピューターに意図する動きをさせるには、決まった命令を組み合わせる必要がある、という経験をさせることです。
筋道を立てて考えることができるようになるでしょう。

3つめは、試行錯誤しながらプログラムを作り上げる経験をさせることです。
もし一か所でも間違えてしまうと、正しく動いてくれない、という経験も貴重だと思います。
エラーになってしまった時こそ、しくみがよく分かるものです。足りないものが見えてくるからです。

プログラミング学習は子どもたちの可能性を広げることになるでしょう。

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