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MIPLC(ドイツ留学)のLL.M.プログラムの概要と出願手続き

私が2021年10月に入学するマックス・プランク研究所付設のミュンヘン知的財産法センター(英名:Munich Intellectual Property Law Center 略称:MIPLC)のLL.M.プログラムの概要と出願手続きについて、まとめました。

なお、コロナ禍の中での出願手続きであり、例年と異なる部分がある可能性がありますのでご了承ください。アメリカ留学(LL.M.)の出願手続きについては多くのブログが存在しますが、ドイツ留学については数が少ないため、参考になれば幸いです。

※MIPLCのプログラムの詳細な内容については修了後にまとめたいと思います。

ー MIPLCとは ー

プログラムの概要

ミュンヘン知的財産法センター(MIPLC)は、2003年にドイツ・ミュンヘンに設立された知的財産法・競争法の研究・教育機関です。ドイツのマックス・プランク知的財産法・競争法研究所、アウグスブルク大学、ミュンヘン工科大学と、アメリカのジョージ・ワシントン大学ロースクールが連携して運営するもので、Intellectual Property and Competition Law LL.M.プログラムが提供されています。授業は英語で行われます。

生徒の人数

最大38名。

日本からは毎年、裁判官・特許庁の方・実務家(弁護士/弁理士など)がそれぞれ1~数名留学しているようです。

カリキュラム(2021/2022留学の場合)

2021年10月~2022年2月 冬学期
2022年3月~2022年8月 夏学期
2022年9月中旬 卒業論文提出〆

学費(2021/2022留学の場合)

EUR32,850.00(日本円4,270,500円 1ユーロ=130円換算)
アメリカ留学と比較すれば安いですが、高いです。。

ー 出願手続きについて ー

出願期間

プログラム開始の前年12月1日~翌年4月30日

もっとも、下記審査期間に記載したとおり、出願完了した方から順次審査が行われ合否を判断されますので、枠が埋まってしまわないよう、なるべく早く出願されることをおすすめします。

私は、2020年12月8日に出願し、同年12月22日に合格をいただきました。

審査期間

出願後、出願書類に不備がない場合、Admissionから審査を開始した旨の連絡(メール)があります。その連絡から通常2~3週間以内に合否連絡(メール)があるとされています。

出願書類

準備する書類がとにかく多い(12点)です。全て英語又はドイツ語で用意する必要があります。

(1) CV(履歴書)

(2) Letter of Motivation
英文1,000ワード以下。経歴、MIPLCに出願した理由などを記載。

(3) 推薦状2通
1通はアカデミック(大学の教授など)。1通はプロフェッショナル(職場の上司など)。

(4) 修了したすべての学位(学士号以上)の学位証明書
大学の学位証明書に加え、司法研修所の修了証書も提出しました。

(5) 修了したすべての学位(学士号以上)の成績証明書
大学の成績証明書に加え、司法研修所の成績証明書も提出しました。

(6) 卒業時の順位の証明書(順位を出していない大学の場合は、その旨の大学からの確認書)
私は、大学/司法研修所に問い合わせて順位を出していない旨の確認書を発行してもらいました。出願書類として要求されることも珍しくないようで、スムースに対応していただけました。

(7) 高校の卒業証書/成績証明書
高校の卒業証書/成績証明書は、自宅で保管していたものを自身で英訳して、日本文と英文の両方を提出しました。

(8) 成績変換シート
ドイツの成績表記として有名な”Bavarian Formula”を使って自分の成績をドイツ式の成績に変換します。1に近いほど成績が良いという仕組みのようです。

(9) 職業上の経験を証明するもの
所属する法律事務所のパートナーに書面を作成していただきました。

(10) TOEFL、IELTSなどのスコアを証するもの
MIPLCが応募要件とするTOEFLの最低スコアは85(iBT)とされていますが、合格枠が少ないことを考えますとより高いスコア(100前後)である方が安心であると思われます(私見)。

(11) パスポートに使用した写真

(12) 出願費用の支払いを証するもの(EUR50.00)

出願準備

特に準備に時間がかかるものとしては、CV, Letter of Motivation, 推薦状, TOEFL/IELTSのスコアメイキングだと思います。ドイツ留学もアメリカ留学と出願書類に重複するものが多く、私は前年にUC Berkeleyに留学していたため、MIPLCの出願手続きにおいて、一から準備する場合と比較すると短い時間で準備できました。

ご参考までに、私のアメリカ留学の準備スケジュールは以下のとおりでした。

出願する年の1月 TOEFL初受験
8月 推薦状のお願い、Resume (CV), Personal Statement (Letter of Motivation)の作成開始
11月 TOEFLのスコアメイキング終了
12月 出願開始

出願書類の提出方法

Cryptshareというプラットフォームに出願書類(PDFなど)をアップロードする方法によって提出します。原本(紙媒体)をドイツに郵送する必要はありません。

その他

詳細な出願手続きについては、MIPLCのホームページをご覧ください。
https://www.miplc.de/llm-ip/admissions/

以上、簡単にプログラムの概要と出願手続きをご紹介しました。出願書類を書き出してみて、改めて出願手続き大変だったな、、とその時のことを思い出しました。

IPを勉強するために留学を検討されている方が、MIPLCのプログラムに興味をもっていただき、出願手続きを進める上で参考にしていただけると嬉しいです。

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