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保育士になってから分かった時代の流れと共に変わるべき保育園のあり方の話

昨日、ふとこのツイートが目に入って思った事。それは、私の感覚が保育士になって2年で激変したと言うこと。

https://twitter.com/naokubo1995/status/1230747946938798082?s=21


そう、私は2年前、初めて保育園で勤める事になった頃、まだ保育園のあるべき役割について、疑問を持っていた。まだまだ幼くて可愛い子どもを他人に預けてしまうなんて、もったいない。心配じゃないのかな。子どもも親と離れて可哀想、、、。親子にとって本当にそれでいいの???


そもそも私は長男を3歳までは手元で育てるべきと20数年前は思っていたし、実際に幼稚園入園の歳まで、専業主婦で育てた。次男とは、3歳7ヶ月離れているから、その年齢まで一人っ子だった長男。絵本も車のおもちゃも独り占め。お母さんも独り占め。十分な環境だったように思う。お昼寝をしなかったので、午前も午後も公園に居た。私は、思う存分子育てを楽しんだ。

次男は、ひとり親になった為、半年程、保育園に預けた経験がある。2歳の頃。それは私にとって、とてもとても悲しい出来事で、なるべく早く迎えに行きたかった。お迎えを待つ時間がなるべく短いようにと午睡の途中でお迎えに行った。他の子ども達はまだ眠っている中、我が子を起こして連れて帰っていた。

当時、次男は毎朝泣いて、保育園から頂いた写真には、いつもふてくされている表情の次男ばかり。笑っている写真は一枚もなかった。私はその顔がいまだに脳裏に焼き付いていて、可哀想な事をしたと思ってしまう悲しい思い出だ。現在20歳になった当の本人は、あまりよく覚えていないらしいから幸いなんだけれど、今だに私は当時を思い出す度に、すっかり大人になった次男でさえ抱き締めたくなる。今思えば、突然保育園に預けられ、パパが居なくなり(普段から殆ど仕事で不在だったけれど)生活環境が変わった為だろうかとも思うけれど、保育園生活に慣れることはないまま、生活環境を変える為、引越しを考え、退園した。


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当時はまだ、三つ子の魂100まで神話が世の中にはあって、今程共働きの家庭はなかった。神話と言えど、一理はある。ただそれがイコール保育園に預けることがマイナス要素になるとは、誰も言ってないのではないかと、今、保育士をしていて思う。

今の時代は、女性が結婚した後も働くことは普通の価値観としてある。社会そのものが変わった。私が会社勤めをしていた25年程前は、産休制度を使う人も少なく、寿退社(結婚して女性が家に入る)なんて言葉さえ残っていた。今の若者はもうそんな言葉さえ知らないのではないか?

それに比べ、育児休暇の期間は短いように思う。その為、乳幼児期から子どもを預ける必要性がある。保育園も今では時代のニーズに合わせて増えて来ているけれど、保育士の数は圧倒的に間に合っていない。親として、保育園の質を見極める必要もあるけれど、そんな事を言ってられない事情もあるだろう。とにかく預け先が見つからないと仕事復帰出来ないのだから。


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ある事がきっかけで、孤独な子育てから親を守りたい。子育てに不安な親に対して子育て支援がしたい。子育ては楽しいと思う親が増えて欲しい。それが子どもの幸せに繋がるから。そんな観点から私は保育士資格を40代後半にして取ったのだけど、それでも子どもの目線で見た時に、愛着関係を育む大事な時期に親と離れるのは、如何なものか、と思ってしまう自分が、今でも全てぬぐい切れてるわけではない。けれど、保育園の現場で日々、ご両親のどちらかがお子さんを迎えに来た時の親子の愛着の絆の関係性を見ていると、感動のシーンだったりする訳で、その時間帯が私はとても好きだ。

数年前、どこかで目にしたデータによると、専業主婦で子育てしている親よりも働きながら子育てしている親の方が、育児ストレスが少ないと知った時は衝撃だった。核家族化が進んだ現代において、子育ての伴走者が居る事の方が、安心して子育てが出来るのだと今更ながらに思う。まさに社会全体で子どもを育てると言う社会的養護の観点から生まれた私の理念もそこには含まれている。

子どもを産んだその日から子育てだけに専念する事が前提でもなければ、それだけが人生でもない。子育てしながら仕事を続けて行くなんて、当時の私には考えられなかったけれど、たまたま私が育児領域が好きだった訳であって、万人に通ずるものでもない。相談出来る相手が居ること、自分だけではなく他の人からも愛情を注がれること、一緒に成長を喜んでくれる人が居ること、私もそんな保育士でありたいし、世の中の保育園に於いても、保育士は専門職として、時代のニーズと在り方としての必要性を考えながら、日々進歩していかないといけないと思う。


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保育士って素晴らしい仕事だ。頑張って勉強して良かった。

そしてそれは親目線だけではなく、もちろん子どもの最善の利益を追求するべくこれからも更にバージョンアップして行き、子育て支援をする者として残りの人生を全うしたいと思う。それが私自身の幸せでもある。



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保育園で育った子どもが増えて、この子ども達が大人になる頃、どんな未来が待って居るのだろう。

それにしても保育園に子どもを預けて女性も仕事を続ける時代…
街の風景から子どもが消えて、ご老人達も淋しかろうな・・・


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