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中学・高校でのオンライン授業の可能性

オンライン授業は何が大変なのか?

オンライン授業とは何なのか?
大きく分けると、2つの形式があると思います。
 ①動画形式
 ②ビデオ会議形式

動画形式は、生徒は動画を見るだけなので完全な一斉授業の形式です。一方、ビデオ会議形式の場合、一方的な授業にするのか双方向的な授業にするのか、すべては会議のチェア=講師次第です。したがって、双方向的な授業を行わないのであれば、ビデオ会議形式である必要性はないと言えます。

しかし、これはどちらかが優れているということではなく、目的に応じて形式を使い分けるべきだということです。

オンライン授業は大変だという話を耳にします。いずれの形式にも違う大変さがあると思いますが、今日はビデオ会議形式の授業に焦点を当ててお話しします。

以降、オンライン授業=ビデオ会議形式として記載します。

例えば、50分のオンライン授業を準備をすると想像しましょう。直接授業で想定していたカリキュラムがあると思いますので、そこに指定された単元を扱うとして、準備すべきことは何でしょうか?

ホワイトボード等を画面に映して板書をするのなら、特別な準備は不要かもしれません。スライドなどを画面共有するのであれば、スライドを作成する必要が出てきますが、既に授業で使っているスライドがあるのなら、準備はいらないでしょう。

撮影機材の準備や配信準備というインフラ整備を除けば、授業をすることについては何ら難しいことはないように思えます。それにも関わらず、オンライン授業は大変だという意見が出て来るのはなぜでしょう。

50分間ずっと話し続けなければいけない、なんて思っていませんか?

講師が規定時間中ずっと話し続ける必要はありません。

それは確かに大変でしょうね。話すネタも尽きちゃいますよね。とりあえず余った時間は問題演習でもやって貰おうか…というのは非常に勿体ない。

一番大変なのは、今まで築き上げた直接授業のノウハウを生かしつつ、オンライン授業という特性に合ったスタイルを確立させることだと思います。


直接授業の方がオンライン授業よりも効果的なのか?

直接授業と全く同じことをオンライン授業でしようと思ったら、直接授業ほどの効果は得られないと思います。前項でも申し上げた通り、オンライン授業という特性に合ったスタイルを新たに考える必要があります。

効率的なオンライン授業のポイントは、教師の話す時間をいかにして減らし、生徒同士が協働する時間を増やすかだと考えます。これには、例えばzoomが提供するブレイクアウトルーム機能のようにグループワークを促進する仕組みを活用出来るように準備をする必要があります。

私に限らずオンライン授業を経験した講師が口々に言うのは、一斉授業形式で進めていると生徒は口を開かない。一方で、グループに分けると驚くほど活発に喋るということです。もちろん、生徒やグループの特性によっても雰囲気は違いますが。

では、効果的なオンライン授業のスタイルとはどんなものでしょうか?


例えばこんな授業

教師が教えるのではなく、生徒が主体的に学んでくれるように支援するという手法を取るのも良いかと思います。例えばプロジェクトワークにして、その成果をレポートとして提出してもらうなど。

例として、中学理科の授業を考えてみます。
(中学理科のカリキュラムは存じ上げませんので想像ですが、あしからず)

今日の単元では「植物の成長」を扱います。

単元のゴールはレポートの提出です。レポートの課題は「どうしたらトマトは美味しくなるのか。トマトの育て方を説明した上で、自身の考えを述べよ」です。

課題を配布する前に導入として、グループで「野菜を育てたことがあるか」のような話し合いから始めると良いと思います。

その後どのように進めるかは、生徒の自主性とリサーチ能力次第で少し変える必要があります。

自主性の高いクラス:
課題を配布後、完全に自由でも良いでしょう。教師は、グループで相談しながら調査を進められるような環境だけ提供してあげてください。

少し手助けが必要なクラス:
現時点での理解をグループで共有した後に、教師が課題に関する情報とその情報の集め方について少しインプットをします。その上で理解をお互いに確認し直し、グループ作業に進めます。

手助けが不可欠なクラス:
情報を集めるのが苦手な子が多いようなら、教師が調べるべき情報を提供すします。教師が授業をしてしまっては元の木阿弥ですので、英語の授業でも良く使われる「ジグソーリーディング」という手法を用いると良いかもしれません。まず、グループごとに記事を割り当て分担して読みます。各グループのメンバーが一人ずつ集まって新グループを形成し、お互いに読み取った内容について情報交換して(自分が理解した内容を言葉にする)記事全体を把握する方法です。

どの方法をとっても、生徒が自ら手を動かす時間が長くなります。

こんな例を勝手に作って、理科の先生に怒られないかな…(;´∀`)


主体的な学びに必要なもの

前述したようなタスクを実行するためには、目標達成のために必要な情報を定義し、その情報を探索して選別し、レポートに落とし込むための力が必要です。

それは読解力であり、情報処理能力であり、リサーチ能力であり、チームで動ける力であり、文章作成力です。

この能力をどう習得し、どう伸ばしていくか。これを支援することが、今後、今以上に教師に求められる大きな役割になっていくと思っています。


そんなことは解ってる、だから難しいんだ

そう、難しいんですよ。

難しいんですが、昨今の情勢を考えても、難しいからやめておこうは通用しなくなりつつあります。直接授業を否定するつもりはありません。同じ空気を共有して授業を受ける良さもあります。しかし、授業の形式にも多様性が求められているのは事実です。

それならば、今は大きなチャンスと捉えて舵を切る時ではないでしょうか。


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教育・カウンセリングのことなど || フリー英語講師(CELTA) | イギリス大学→民間企業→英語講師→教職課程在籍中 | 日本語教育能力検定合格
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