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いい人材が集まる、性格のいい会社 佐藤雄佑

「働き方改革」「ダイレクトリクルーティング」「リファラル採用」などなど、これからの人材マネジメントの課題を解決するしくみが満載!

HR業界で働く人に突き刺さるであろう題材がKindle Unlimited会員の読み放題にあったので即Kindle版をダウンロード。

人材不足の深刻化に拍車をかけるように、いい人材を採ろうと人材獲得競争も激化しています。

「ウチみたいな中小企業にはいい人なんて来てくれないから」
「やりたいことはたくさんある。でも任せられる人がいないんだよ」
「とはいえ、大手じゃないから高い給料は出せない」

大手企業や有名企業以外の会社では、いい人材を採ることはできないのでしょうか?

そんなことはありません。
外見で勝てないなら、性格で勝負するしかない!

◆ 性格のいい会社をつくると、会社は発展する
性格のいい会社とは、社員が「働きがい」を持って多様な働き方に柔軟に対応できる会社。

性格のいい会社をつくると、いい人材が集まります。
優秀な人材が長く活躍してくれることで、会社は発展していきます。
外見が良くても、性格が悪い会社では人材が採れないだけでなく、退職が続いてしまうバッドスパイラルにつながってしまいます。

◆ 中小・ベンチャー企業が大手企業に勝つための必読書
経営資源としていい人材を採って育てることは、不確実な時代を生き抜くうえで欠かせない経営戦略です。

人材紹介エージェントやリクルートキャリアの人事マネージャーとして多くの実績を持ち、戦略人事コンサルティングを手掛ける著者が、いい人材から「こんな会社で働きたい! 」と選ばれるマネジメントのしかけを教えます。
事例として、優秀な人材を集め、成功している企業12社を紹介。「こんな会社で働きたい! 」と思わせるしくみとして、12社が実践している評価制度やコミュニケーションツール、環境づくり、福利厚生などを知ることができます。
さらに、本書を読むと特典として「いい人材が集まる、選考プロセスのデザイン」をダウンロードすることができます。
目次
はじめに
第1章 いい人材の採用は経営課題であり経営戦略
第2章 性格のいい会社のつくり方
第3章 働きがいのある会社をつくる
第4章 多様な働き方ができる会社をつくる
第5章 これからの時代の採用戦略
おわりに

抑えておきたい内容

不確実で変化の大きい時代において、人材採用はどんどん難しくなっている。
求職者の企業選びの軸も明らかに変化をしており、どうすればいい人材が集まるかという問いに対し、「性格のいい会社をつくる」と結論付けている。

「性格のいい会社のつくり方」として、
①人に対する考え方がある会社
②働きがいのある会社
③多様な働き方
④経営者のコミットがスタート地点
この4つのポイントを挙げており、具体的な企業を例に出しながら丁寧に説明されている。

コミットするというのは人を信じて、人を待つこと

多くの会社ではKPIなどの目に見える数字やアクションプランを決めマネジメントしていくが、既存のやり方をどこまで磨くかという観点では効果があるが、これだけでは変化の時代を生き抜くことは難しい。

「いい人材を採用し、自律的に活躍してもらうことで、会社を成長させていく」という、人を起点とした経営にチャレンジするということに社長がコミットしないとならない。

採用した人が活躍するにはある程度時間がかかり、一朝一夕では何も変わらない。

だからこそ、グッドサイクルが回りだしたときは、他社では簡単に模倣できない強さになる。

一方で、このコミットができないと、もとの数字管理のトップダウンの世界に戻り、結果として人が採れない、育たない、既存のメンバーに負荷が掛かって退職するというバッドサイクルに突入してしまう。

性格がいい会社の参考企業

メルカリ
リクルート
freee
CRAZY
スタートトゥデイ
ヤフー
etc...

性格がいい会社はリファーラル採用が強い。
優秀なエンジニアが採用できないという課題を抱えるIT企業が多い中、freeeではリファーラル採用でエンジニアの8割、ビジネス系の4割を採用している。

イクボス的マネジメント

「イクボス」とは、職場で共に働く部下・スタッフのワークライフバランスを考え、その人のキャリアと人生を応援しながら、組織の業績も結果をだしつつ、自らも仕事と私生活を楽しむことができる上司の事を指す。

佐藤氏自信も昔は激ボス(気合と根性のハードマネジメントタイプのマネージャー)だったが、リーマンショックで一気に結果が出せなくなった。

人材ビジネスは基本的に景気に連動するので、当時「どんな状況でも頑張ればなんとかなる」と信じていた。

しかし、結果的に世の中の大きな流れには逆らえず、会社としても業績不振で早期退職を行うことになり、メンバーの約半分が退職することになった。

気合と根性では社員と仲間は守れないし、なにより仲間の人生にとっていいことがない。

「できることは何でもやる」ではなく、「効率的に行う、やらなくていいことを決める」というスタイルに変えた。

すると、不思議なことに組織はみるみるうちに生き返り、成果を上がられるようになった。

何度も言うけど採用は経営課題

口では「採用が大事」、「人が命」と言っていても、実際には社長・経営陣が採用にはあまり関与せず、人事や転職エージェントに丸投げという会社は多い。

採用したい人物像がこんな人ということについては、現場から言われてなんとなくわかっているが、会社としてなぜ採用しなくてはいけないのか、この採用でどんな事を実現していきたいか、だからどんな人であれば活躍しそうかという「採用背景」を語れないという事が多い。

採用は経営課題なので、社長がトップに立ってプロジェクトを推進していかないとならない。

昔の採用の役割はジャッジ機能だったかもしれないが、これからの採用でいちばん重要なのはエンゲージ機能。

とにかく佐藤氏がおっしゃる採用への思いは刺さりまくります。

オススメの著書でした。

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