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もっとも身につけたい力は「語彙力」


 国語の授業って当たり前のように習ってきたわけですけど
 何が目的なの?って方いらっしゃいませんか。
 
 きっと
 「正直何のために勉強してきたのか分からない。」
 「物語を読む練習でしょ?」
 「日本人だからじゃない?」
 みたいな捉えの方もいらっしゃると思います。おそらく、教育関係者以外で国語の授業の目的が分かっている人なんてほとんどいないでしょう。
 今日はそんな中学校「国語の授業」の話をしていきます。

▼中学国語の目的

 中学校国語では

 国語で正確に理解し、適切に表現する。

 資質・能力を育てることが求められています。(学習指導要領に記載)

 つまり、
 国語で書かれたり話されたりした内容を正確に理解すること。
 また
 国語で書いたり話したりして、自分の考えや思いを適切に表現すること。
 
 ができるようにしたい、というわけです。
 
 どちらも大人になると当たり前にできるイメージがありますよね。
 
 中学校の国語はできなかったけど、大人になって生活が送れてるし大丈夫。
 と考えた方もいるでしょう。
 ぶっちゃけてしまえば、中学校の国語ができなくても、なんとなく生活を送ることは可能なのです。

▼国語は何故必要なのか

 ここで1つの例をあげたいと思います。
 外国語のできない人でも、外国で生活を送ればその国の言語をなんとなく理解できるようになるという話を聞いたことはありませんか。

 これは、国語でも同じことが言えます。

 国語にあまり理解がなくても、生活の中で必要な国語はなんとなく身についていくのです。

 じゃあ国語の勉強にはあまり意味がないのか。と言われればそうではありません。

 先ほどの外国で暮らした例をとりあげてみましょう。
 外国で暮らしていて生活に必要な外国語が身についた。だからその国の言葉を使う職場に就職しても簡単に仕事がこなせるだろう。
 このような考えになりますか。
 ちょと仕事は難しそうですよね。

 生活に必要な言葉が使えるようになっても、仕事で正しい言葉が使えるわけではないのです。生活が目的であれば多少言葉が間違っていても、意思疎通がとれますが、これがビジネスの場面になれば、言葉のニュアンスの違いによって、相手に不快な思いをさせてしまうかもしれません。これは大きな問題になります。

 これは、国語でも同じことが言えます。
 
 我々は日本で生活しており、基本的には日本語を使って仕事をするはずです。日本語の、つまり国語の力の差は、仕事のあり方に大きく影響するわけです。

 また、仕事していると、自らのスキルアップを目指す時期が来るでしょう。

 その際にどのように、学習をしますか。


▼国語が日本人に必要な理由

 相談。先輩や同僚からの助言。新聞記事。本。ニュース。SNS。資料。論文。などなど様々な情報を駆使して、自らのスキルアップを図るでしょう。

 しかし、これら全ての情報は日本語、つまり国語で書かれているわけです。

 国語が正しく理解できるか、国語で書かれた情報を正確に集められるかの違いが勉強の成果に、大きな差を生むことになるのは至極当然なわけです。

 つまり、国語力の違いが、今後の人生に少なからず影響を与えていくわけです。

 もちろん、国語の力が低くても生きてはいけます。
 ですが、それは生きていける。というだけで、より豊かな人生を送るとは別の話になるわけです。

 だからこそ中学校の国語では
 国語で正確に理解し、適切に表現する。
 資質・能力を育もうとしているわけです。

 では国語力とはどのように鍛えていくのでしょうか。


 ▼国語の力の鍛え方


 方法は様々ですが、
 私は、「知っている言葉の量を増やすこと」が最も大切だと考えています。

 読む。書く。話す。聞く。の活動の基盤にあるのは、言葉(単語)だからです。
 
 知っている言葉が多ければ、表現されている内容も理解できる。
 知っている言葉が少なければ、表現されている内容は理解できない。
 知っている言葉が多ければ、適切に考えを表現できる。
 知っている言葉が少なければ、適切に考えを表現しづらい。

 英語で考えてみるとわかりやすいです。
 単語を1つも知らない人間が、英文を読む。
 単語をたくさん覚えた人間が、英文を読む。
 どちらの方が、英文の内容を理解できるでしょうか。
 当然後者です。

 国語でも同じことが言えますよね。

 だからこそ、国語で最も鍛えるべき力は

 言葉の量 = 語彙力 になる、と私は考えてるわけです。


▼おわりに

 今日は、中学校の授業の目的から、私の考える国語において大切なことの話をまとめてみました。もし、授業のことや、家庭での学習の仕方、悩みに始まり、ご指摘、感想などがあれば、コメント欄にご記入ください。
 では、また。

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