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「格差をつけられない時代」が来る。【あまり頑張らなくてもいいという考えについて】

今回は、20~30年先に訪れるであろう社会について、テクノロジーと経済の面から考えていきます(末尾に参考書籍を載せています。)。
以前は「努力の基準が低い人が多い」という記事でマッチョな考え方を書きました。今回は逆に「あまり頑張らなくてもいい」という考え方になります。この2つの考え方は、「短期的に成果を出したいなら頑張る必要があるけど、長期的には頑張らなくてもあまり差はつかない」という枠組みで捉えていただけると分かりやすいと思います。
それでは、①テクノロジーの発展、②ベーシックインカムによる生活保障を概観した後、③の結論という流れで進めさせていただきます。

①テクノロジーの発展

まず、今後実現されていくテクノロジーとその影響について簡単にまとめます(事実ベースですので手短に紹介します。疑問やご興味のある方は参考書籍のほか、テクノロジー系の書籍、先端分野に関する海外ニュースサイト、科学情報誌などをご参照ください。)。

・AI・ロボットの普及、労働代替
 → 人件費が大幅削減され、物価が下がる

・3Dプリンター
 → あらゆるモノが素早く低コストで作れるため、物価が下がる(住宅や家具など大型のモノもプリント可能)

・食料生産の全自動化
 → 食料が安定供給される

・人工肉の普及、野菜の工場栽培
 → 安価に健康的な食品が提供される

・フリーエネルギーの開発
 → 電気代など各種エネルギーの価格が下がる

・6G〜通信によるリモート化の加速、海上都市の開発
 → 土地価格が下がる

もちろん上記は全体の発展の一部分にすぎません。
他の分野でも急速にモノの希少価値が下がり、同じ価格で得られる満足度が上昇します。
20年前の社会と現在を比べても、この流れは感覚的に理解できると思います。そしてその流れは今後急速に加速します。生活水準上がりまくりです。
そもそも最大のコストは人件費ですから、ここが機械化・自動化された時点であとはコモディティ化の一途です。

要点は、「安価で、上質なモノが、大量に」提供されるということです。

②ベーシックインカムによる生活保障

以前にも書いたとおり、人口の大半はAI革命により一時的に職を失い、相対的に貧困を味わうことになります。その後ベーシックインカムが導入されるという流れも以前書いたとおりです(導入されない場合は社会が大荒れになるので、遅かれ早かれ導入されると考えられます)。その結果、人はもはや生活のために働かなくなります。
ベーシックインカムで生活が保障され、①で書いたような物質的に豊かな社会に住む人たちはどうなるでしょうか?それ以上の生活を求めるでしょうか?

家事や身の回りの世話など面倒なことは全て家庭用AIに任せて、自分は遊び放題です。娯楽もたくさんあります。動画は見放題、音楽は聴き放題、ゲームはし放題、VRで色々な世界を体験し放題、友達と冒険し放題(Amazonプライムビデオや音楽ストリーミング、ゲームストリーミングなどの延長だと考えると想像が容易かもしれません。また、「1人1台スマホ」の次は「1人1台VR・ARデバイス」の時代が高い可能性で来ます。)。
さらに脳内物質のコントロールで快楽は得放題、マイクロマシンや再生医療により健康も維持し放題、寿命も伸び放題。
まるでSFの世界ですが、相当高い可能性で、全て現実的に開発されていく技術です(このあたりにご興味のある方は参考書籍をご覧ください。)。

娯楽に飽きたら生産的な活動を始める人もいるかもしれません。自己実現のために社会奉仕活動をしたり、美の探求のために芸術に没頭するかもしれません。お父さんは家族で宇宙旅行へ行くのに必要なお金の分、ちょっとだけ働くかもしれません。

③「格差をつけられない時代」に突入

このような時代の社会で、「格差」はあるのでしょうか?あらゆるモノ・体験に安価で素早くアクセスできる時代。もはやたくさんお金を稼ぐということは趣味の領域です。豊かさを感じるためにプライベートロケットや自分の名前入りの惑星が必要な人なら話は別ですが、大半の人は安価・上質・大量コンテンツの前に「もうお腹いっぱい」と感じるのではないでしょうか?
結果としてもはや人は「貧しい」と感じることはなくなり、現実的にも物質に満たされた生活を送ることになります。「格差のない」というより「格差をつけるのが極めて難しい」社会になるでしょう。

以上の結論は、いわゆる性善説のような立場をとった楽観的な見方だと感じる方もいるかもしれません。働かなくても富が分配されるという前提ですからね。「既得権益者や富裕層が許さないだろ!」と考えるのもムリはありません。
しかし、テクノロジー発展の裏側で、人の精神面の発展(成熟)も進んでいるので、大枠では良い方向へ流れていくと考えられます。精神面の発展についての解説はまた機会を改めます。

まとめ

こういった先々のことを考えると、「AIに負けないようなスキルを身に着けなきゃ」とか「努力して稼がなきゃ」とか気を張って生きなくてもいいような気がしてくるんですよね。

全ての要素を考慮して、突き詰めて考えてみると...
今生きる人の最優先課題は、健康的に毎日楽しく生きること。
まぁ気楽にいきましょうか。未来は明るいよ。安心して。

(余力あれば...先端分野の勉強をする、未来の自分の生き方を考える、楽しいこと見つけて没頭して仕事にする、副業する、長期投資する、とかかな〜...まぁムリのない範囲で。)

それでは今日はここまで。
またね〜!

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