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マーケティングトレース-堂島酒醸造所

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イギリス国内産の高級SAKE「堂島」が僕のマーケティングトレース初のアウトプットになります。
アメリカ・日本の原料に、イギリスの水で作り上げるこのSAKE(※)は1升瓶でなんとお値段15万円

5月1日よりスタートしたマーケティングトレースオンラインサロン。
5月のトレース企業1つ目が堂島酒醸造所さんでした。

いろいろ調べていくうちに、イギリス国内の新たな販売チャネル開拓・プロダクト&価格案が出てきたのでご紹介できればと思います。
(※日本酒は国内のみの名称らしい)


1. 堂島酒醸造所について

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創業:2018年
代表:橋本良英(寿酒造の御子息さん)
場所:イギリス ケンブリッジ(綺麗なイギリスの田舎)
商品:DOJIMA, KAI, CAMBRIDGEの3種類のSAKEを高級レストラン向けに卸売


2. ビジネスモデル概要

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独自の強み(バリュープロポジション)

やはり圧倒的な技術・原料を活かした高品質・高価格で評価されるSAKEのプロダクト。

2年間イギリス国内を探し続け、大地のエネルギーを強く感じたケンブリッジに拠点を持ち、良い水が採れることも発覚。
日本の軟水と違い硬水ながらも、杜氏の方が調整を尽くした結果、むしろ透き通った素晴らしい日本酒が出来上がったそう。


販売チャネル

高級レストランの提供→酒造見学→アンバサダー認定・直接販売の流れとなっており、富裕層が来店しやすいお店にチャネルを展開。


3. マーケティングトレース

マーケティングトレースワークシート-1. 堂島酒醸造所

PEST分析

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日本と違い、人気はワイン。ビールの売上は下がっています。(低アルコールのビールは市場拡大中らしい)

また、若い世代のアルコール消費は減少中。ノンアルコールのカクテルであるモクテルもイギリスが発祥で、健康志向の若い世代が増えています。

一方で、ワインの売上は変わらず、生産量が足りないため輸入しながら消費をしています。
地球温暖化により、イギリス国内産のスパークリングワインは急増中とのこと。


■競合

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そもそも、日本食はもはやレアではないそう。
NOBUを始め日本食レストランがあり、ミシュラン3つ星「The Fat Duck」のペアリングコース3種類にそれぞれ必ず日本酒が登場し、SAKEメニューだけで10種類ありました。

なのでポジショニングは日本酒の中でも高級路線・限定された店で飲める(現状青★)。これをピンク★のあたりに動かしていきたいと考えています(4.僕がCMOだったら、へ)。


さらに、1本15万はワインと比較すると中価格帯であることも衝撃的。
スライド左がイギリスのThe Dat Duckのワインリストだが、15万(1,100ポンド)と比較すると、高級ワインとして2,000ポンドあたりは平気で登場します。

ちなみに、ロマネコンティが13,800ポンドで載っていて、メニューをそっ閉じしました。(約180万円)


日本とは違い、外食の金額をあまり気にしなかったり(個人差あり)、宅配のスーパーの活用など無駄な時間を嫌う傾向は強かったりするそうです。


4. 僕がもしCMOだったら

僕なら、チャネルの拡大売物&価格の変更を試したいと思います。

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■Place① 王室御用達スーパー「Waitrose

富裕層の行動方法に着目し、王室御用達スーパー「Waitrose」の棚取りを狙いたいと思います。
(※棚取り・・・店舗の商品列を取ること。この面積や場所で売上が左右される)

高級品系はここで買う口コミをよく見かけています。
良い日本酒を楽しんでみたい時に目に入る場所に露出。
この後記載しますが、サイズ変更も検討の余地がありそうです。


■Place② ゴルフ場のバー

別チャネルとして、ゴルフ場を狙います。
イギリスは会員権(プライベート)のゴルフ場が多く、ビジターが行けないところも多いです。

イギリスは日本と違って18ホール通しでプレーし、プレー中はごはんを基本食べません。(というか日本が珍しいんです)

【余談】ここではウイスキーが競合になります。
実はハイボールのネーミングの諸説の1つはイギリスのゴルフ場のバーで、炭酸で割ったウイスキーの名前を尋ねた時、飛び込んできたボールに慌てて"High ball!!"と叫んだから、とか。

いや、ウイスキーより思わず飲みたくなる日本酒の形があったって良い(唐突のぺこぱ。スパークリングや、フードに合う、とかね)


■Price・Product① 日本食ダイニング向け「少量・高級」日本酒ボトル

日本食ダイニングでの「少量・高級」&劣化しない360~720mlボトルへ。15万/1.8Lなので、単純計算で6万円/720ml,3万/360ml

実はNOBUのメニュー表を見ると360ポンド(4.8万円)/720mlが最高級の日本酒。ここ、リプレイスしたいな、と。


■Price・Product②  ワインセラーにフィットする日本酒

富裕層のワインセラー保有率...は出て来なかったものの、ワインセラーを持つ家はインタビューでも出てくるほど。

ワインセラーで保存するとぴったり」な適温・サイズの日本酒であれば、家庭に常備したいレアな日本酒ポジションを獲得できるかも。


5. まとめ

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新たな市場となる、日本のSAKEの高級路線。
日本酒の活路は高級路線開拓と言われているそう。

嗜好品のどんな価値をリプレイスしていくかは、今月のイベント(5/17)でさらに深掘り予定とのことで、チャネル・プロダクト案も含め、より具体的な拡大戦略を考えていけたらと思います。

これでも僕の初のアウトプット。みんな投稿初めていらっしゃいます。
僕は朝会3日(計5時間ほど)でこちらを用意しました!
誰でも出来るので、一緒に頑張って行きましょー!(勝手に宣伝)


【記事内トップ画像-(桜)】
Photo by Maarten Deckers on Unsplash

【イギリスの市場調査、その他参考】

・SAKE TIMES イギリスで新たに生まれた酒蔵「堂島酒醸造所」の挑戦 ーSAKEの市場活性化に必要な戦略
https://jp.sake-times.com/knowledge/international/sake_dojimasakebrewery_open

・海外ビジネスナビ(イギリスは5記事、Waitrose他)
https://biznavi.smrj.go.jp/11059/#i-6

・地球の歩き方-イギリスのゴルフ
https://news.arukikata.co.jp/column/sports-outdoor/Europe/United_Kingdom/CROYDON/276_26183_1571430624.html

・The Fat Duck ワインリスト
https://www.thefatduck.co.uk/cms/downloads/WineList-20.03.20.pdf

・NOBU ロンドンオールドパーク店(現在メニューはテイクアウトメニュー[20/05/06現在]
https://noburestaurants.com/london-old-park-lane/home/

・WINE REPORT-2019年の世界のワイン産業 注目すべき10のトレンド
https://www.winereport.jp/archive/2567/


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