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【特集記事】政治家向けクラウド名簿地図アプリ「ミエセン」を作ったきっかけ@代表寄稿

 皆さんこんにちは。政治家向けクラウド名簿地図アプリサービス「ミエセン」を運営しているジャッグジャパン株式会社代表の大濱崎です。
今回は、選挙コンサルティングを手がける当社が、なぜ政治家向けクラウド名簿地図アプリサービス「ミエセン」をスタートしたのか、その開発のきっかけを原体験を含めてお話をさせていただければと思います。

もともとはコンサル関与先とのデータ連携ツールだった「ミエセン」

 ジャッグジャパンでは、創業当初から選挙に立候補をお考えの方の戦略立案や政治活動・選挙運動の支援といった選挙コンサルティングを業務として提供してきました。お客様の中には現職の方や国会議員の方もいらっしゃいますが、一般市議会議員選挙に「無所属・新人」で出馬されるという方が一定数いらっしゃいます。この「一般市議会議員選挙・無所属・新人」という3つが揃った場合には、個々の候補者の特性や選挙区事情そして政策や主義主張にもよりますが、多くの場合は戸別訪問(後援会勧誘活動)をしっかり行うことが、活動における一つの柱になると思います。政治活動の基本となる辻立ち(駅立ち)、戸別訪問(後援会勧誘活動)、ミニ集会(後援会醸成活動)をどれだけこまめに地道にやっていけるかで、市議会議員選挙の8割は決まると言っても過言ではないでしょう。選挙期間中の7日間はあくまでもすでに囲うことができた有権者に対する投票行動を促進する期間とも言い換えられると思います。

 そうなると、コンサルティング先(私どもは「顧問先」と呼んでいるので、今後は「顧問先」とします)の政治家の方がどれだけこまめに地道に回れるか、というのをモニタリングする必要があります。顧問先を訪問したときには、一緒に戸別訪問を回ったり、駅頭活動をご一緒させていただきその場でフィードバックを行うといった支援をしていきますが、当然、一人の顧問先にずっと付き添っていることはできません。とはいえ顧問先の政治家が地道な活動をきちんとできているか、そして例えば日々の戸別訪問の状況において反応が良化・悪化するなどの変化があったかどうか、地域毎の特性から次はどの区域を回るべきか、2周目の戸別訪問をするべきなのかもしくは範囲を広げていくべきなのか、などの判断を行うために、遠隔でも正確に現状把握する必要があります。

 そこで開発したのが「ミエセン」です。顧問先が日々どの程度戸別訪問ができているのか、また活動量に比して良い反応が着実に積み重なっているかどうかを、顧問先の政治家さんにその場で入力をしてもらうことで、活動途中でも「この地域はあまりにも反応が良くないが、このまま進めて良いだろうか」「留守宅が多い地域で効率が良くないが、次はどの地域を回ったら良いだろうか」というような質問に対し、その場に一緒にいないコンサルタントでも、「ミエセン」から実際のデータを見てその場で判断をしていくことができるようになりました。

 また、活動のフィードバックをデータを元に丁寧にすることができることから、ある種の活動評価レポートのようなものにもなり得、それが顧問先の政治家さんのモチベーション向上にも繋がりました。特に政治家の方は皆さん感じてらっしゃると思うのですが、活動自体は本当に孤独で、活動そのものを評価してくれたり背中を押してくれる人はなかなかいません。特に戸別訪問の状況や名簿の整備状況といった機微にかかわる情報については、後援会役員にも共有できないケースが多いでしょうから、その点コンサルタントがデータに基づいた科学的な分析を行って、次どうすればいいのかをきちんと丁寧に説明することが顧問先の活動に役立っているといえます。

後援会名簿管理アプリとして「ミエセン」をスピンオフ

 一方、この「ミエセン」の話を懇意にしている政治家の方とお話をする機会があるたびに「コンサルティングは要らないから名簿アプリとして欲しい」という声を沢山いただきました。外出先でその場で名簿にアクセスする、地図落としをする、といった機能は、現職の方でも大変重宝される機能だとご評価をいただいております。戸別訪問自体は新人でも現職でも行う方はしっかり行いますから、その管理のために「ミエセン」の機能は魅力的だから是非導入したい、でもコンサルティングは要らない。という声を多くいただき、アプリ単体としてサービス・インできるようにカスタマイズをすることで、2017年に政治家向けクラウド名簿地図アプリサービス「ミエセン」としてリリースをさせていただきました。

 ここまで「ミエセン」が作られた経緯をお話ししてきましたが、こういった経緯で作られた名残がひとつ「ミエセン」には残っています。「ミエセン」は他社サービスと異なり、同一ID/PASSでの複数ユーザーでのログインを(追加費用なく)認めています。例えばご自身が戸別訪問などで外回りをされているときに、事務員さんが名簿アプリで名簿の整備をすることや、選挙期間中に選挙カーの中で後援会員の分布をミエセン上で確認しながら、選挙事務所では電話作戦の状況を入力していく、などの使い方が追加費用なく可能です。孤独な戦いと先ほど述べましたが、やはり選挙本番になるにつれて応援していただける方、力になっていただける方が増えていくのも選挙です。その中で、「ミエセン」を最大限に活用していただくために、この同一ID/PASSでの複数ユーザーでのログインを活用していただき、事務所全体で名簿と地図を多面的に活用していただけることを望んでおります。

  ジャッグジャパン株式会社 代表取締役 大濱﨑卓真

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