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日本の論点を構造分析し、可視化する「Miel-kaigi」始動にあたって

NPO法人Mielka代表の徐東輝です。
この度、新たな取組みとして、日本の論点を構造分析し、可視化する「Miel-kaigi」を始動することになり、この事業に込めた思いと未来像を述べさせていただきます。

MielkaがJAPAN CHOICEで目指したもの

NPO法人Mielkaは、民主主義の成熟、アップデートを目指して事業を展開しています。
特にここ数年では、選挙・政治情報可視化サービス「JAPAN CHOICE」をリリースし、これまで50万人以上の方に使用していただきました。

JAPAN CHOICEは、
(1)イデオロギーに固執しない政治的公平性の立場を堅持しながら、
(2)データ/デザイン/テクノロジーを駆使し、
日本の「政治の今」をビジュアライズすることを目的として開発されました。(開発にあたっての詳しい思いはこちらをご高覧ください。)

この開発にあたり私たちは、「選挙に行くのに必要な情報はなんだろう」と考えに考え、以下の6つの情報を徹底的に集約させました。

①候補者の情報
②政党が掲げる公約の比較
③自分の考えに合う政党・政治家のマッチング機能(投票ナビ)
④過去に掲げた公約の実現度
⑤世論調査の推移と過去の出来事の振り返り
⑥行政予算の配分先

これ自体は有意義なサービスであり、多くの方に利用されましたが、その一方で私たち自身が感じる壁もありました。それは、政治家が語る様々な公約や論点が、あまりにも複雑で、あるいは多角的な視点が必要で、本質的な理解ができないままに投票に行かざるを得ない状況を解決するサービスにはなっていないことでした。

たとえば前回の参院選では、「年金の受給年齢引下げ」と「マクロ経済スライド」について与野党の公約は大きく異なりました。しかし、私は正直なところ、この問題を本質的に理解できているとは思えませんでした。

巨大な政策のプラットフォームを作りたい

何が問われているのかがわからないままに答え(投票先)を出そうとすることほど辛いものはありません。ですから、今度は日本の論点をしっかりと構造分析し、本質的な論点や見解を可視化することで、皆さんにとって良質な情報を提供したいと考えたのです。

過去、私が安全保障法制や検察庁法改正について論点整理をしてみたところ、非常に多くの方に読まれ、中立的な視点からの「論点整理」の必要性は身に沁みて感じています。しかし、一人では、あるいはMielkaのメンバーだけでやるには限界があります。なるべく多くの方の協力とレビューを得て、集合知を結集したい。

そこで、オンラインで一つの論点について関心を持つ参加者全員で討議し、構造分析し、様々な見解を一つのドキュメントデータとして整理してみようと試みるのが、この「Miel-kaigi」です。

複数回のプロトタイプ版を実行し、進め方を検証して、将来的にはこれを巨大な知の公共的プラットフォームにしていきたいと考えています。一人ひとりの力を集合させて、日本の、いえ世界の論点を分析し、可視化し、そのデータベースを共有する。いつの日か、「政策について考えるには、このデータベースがあるよ」とWikipediaのように使われる世界を作っていきたいと思っています。

ぜひご興味、ご関心がありましたら、ご参加ください。お会いできるのを楽しみにしております。

第1回Miel-Kaigiは「東京都知事選挙ー公約を整理してみよう」をテーマに6月27日(土)20:00~21:00(予定)で行います。
ただし、直前に大きな論点が生じる事象が発生した場合、そちらにテーマを変更する可能性がございます。ご了承ください。
参加費用は無料で、オンラインツールを用いて開催予定です。
参加者数に限りがありますので、お早めにお申し込みください。
ご応募はこちらからよろしくお願い致します。

※注意点
プロトタイプ版は参加者の皆様には無料でご参加いただきますが、その後は運営費・データベース開発費等に当てるべく有料イベントとなる予定です。
中立的に論点整理を行うことが目的であり、特定の政策的立場を推進するためのものではありません。討議のなかであまりにもそのような方向性へ議論を進めようとする方がいらっしゃった場合には引き続きのご参加をご遠慮いただくことになる点、ご了承ください。
原則としてMielkaのメンバーがファシリテーターとなって、皆様のご意見をもとに問題の構造をドキュメント化していくことになりますが、Listen Only参加やChat Only参加も全く問題ございません。


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