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JAPAN CHOICE 2019参院選

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2019年参院選に際して、データビュジュアライズサービスJAPAN CHOICEを開発しました。 このマガジンには、サービスと連動して、選挙と政治を多方面から分析した記事とJAP… もっと読む
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#解説

【2019参院選】15争点で公約を比較してみた【憲法編】

 本記事では、JAPAN CHOICE 公約比較 サービスと連動して、15個の争点について、解説を行っていきます! 表だけでは伝わらない、争点の構造や争点をめぐる経緯について各争点1記事ずつにまとめました。15の争点、今回は【憲法】についてです。 1. はじめに:背景 日本国憲法は1948年に施行され、すでに70年以上、一切姿を変えず今日まで至ってます。1955年に結党された自民党は、新しい憲法の制定を掲げていたもののこれまで達成できていません。  戦後日本では、自民党など

【2019参院選】15争点で公約を比較してみた【働き方改革編】

 本記事では、JAPAN CHOICE 公約比較 サービスと連動して、15個の争点について、解説を行っていきます! 表だけでは伝わらない、争点の構造や争点をめぐる経緯について各争点1記事ずつにまとめました。15の争点、今回は【働き方改革】についてです。 1. はじめに:背景 働き方改革が話題となったのはもともと、2012年に発足した安倍政権の掲げる経済政策「アベノミクス」において、この働き方改革が主軸の一つにおかれたことがきっかけとなっています。政府は、2016年9月に、「

【投票のいろは】意義と決め方を考える

*この記事は斉藤亮太様による寄稿記事です。 はじめに  「投票に行く意味って何だろう」と考えたことはありませんか?  そんな方にむけて本記事では、選挙と選挙で投票に行くことの意味を説明します。そして、「行こう!」と思ったあなたに、投票先を決める際、どのように投票先を吟味すればいいのか提案します! 1. 選挙はなぜ必要か?   そもそも、選挙はなぜ行われるのでしょうか?間接民主主義をとり、私たち国民の代理人として政治家をたてる意味について、先人の言葉を借りながら、確認してみ

【2019参院選】【お金は嘘をつかない】予算でわかる政府の方針 -前編-

はじめに 「政治とお金」というと、よくないことを連想する方もいるかもしれません。しかし、国のお金の使いみちは、私たちの生活に大きな影響を及ぼします。そこで本記事では、今回私たちが投票を通して選ぶ国会議員の仕事の一つ、「行政予算の決定」を取り上げます。行政予算とは国がその年に何に、どのくらいのお金を使うかという計画です。予算が成立する過程と、過去6年間の金額の変遷を項目別に解説します!この記事を読めば、国のお財布事情が見えてきます。 まずは、予算がどのように決められていくのか

「女性議員が少ない問題」を考えたら、これからの政治が見えて来た。

1. 女性議員が圧倒的に少ないという現状  世界経済フォーラムが発表するジェンダーギャップ指数2018で、日本の順位は149カ国中110位。分野別では政治分野で125位と特に低く、女性議員が少ないことが、日本のジェンダー平等の足を引っ張ってしまっています。  日本では、2018年5月に「候補者男女均等法」が成立し、あくまで各政党の努力義務ではあるものの、候補者を男女均等にすることが求められることになりました。今回の参院選は施行後初めての国政選挙になります。注目度の高さから

もし子どもが大切なら、投票所へ一緒に行ったほうがいいかもしれない。

1.はじめに 参院選も公示から1週間が経とうとしています。さて、皆さんは「投票」と聞くと何を思い浮かべますか。  有権者、つまり18歳以上の人をイメージする方も多いと思います。  しかし、投票権は18歳以上に限られているものの、18歳未満の人でも投票所に入ることが可能となっています。私も17歳の時、母に連れられ投票所に行き、一連の投票の様子を見たことを今でも覚えています。このことが1つのきっかけとなり、政治に関心を持つようになりました。  そして現在、私はMielkaに

政治に情報革命を! 政治×テクノロジー「ポリテック」徹底解説! -後編-

 この記事は、「政治に情報革命を! 政治×テクノロジー「ポリテック」徹底解説!-前編-」に続く記事です。前編も併せてご覧下さい。 後編の本記事でも、海外の事例紹介をさらに見ていきましょう! 2. 海外のポリテック先進事例(続き) 上記サイトは、こちら 上記サイトは、こちら  この記事では、わずか5事例5か国しかご紹介できませんでしたが、他にも、地方経済のマッピングや企業から政党/議員への資金の流れの可視化など国によって様々なポリテックサービスが存在します。以下に紹介

政治に情報革命を! 政治×テクノロジー「ポリテック」徹底解説! -前編 -

はじめに 近年、国会におけるタブレット端末使用の問題視やサイバーセキュリティ担当大臣がパソコンを使用したことがないと発言するなど、政治の場におけるテクノロジーへの感度の低さが話題に上がっています。  手のひらに収まるほど小さな端末で誰でもインターネットにアクセスできる時代に、政治の場へはテクノロジーの導入が遅々として進まず、今も紙の書類を使う文化が根強く残っています。 そんな政治の状況を変えようと、日本を含め世界では政治とテクノロジーの融合を促す流れが活発になりつつあります。

世界から見た日本は「民主主義」とは言い切れないかもしれない。

はじめに 日本は民主主義国家だ。そうやって習ってきたし、実際にその通りだと思っている方は多いはずです。 もちろん選挙権があって、表現の自由があって、直接請求権もあります。  一方で前回の衆議院選挙(2017年)の投票率は53.68%でした⑴ 。言い換えれば議会が国民のおよそ半分しか代表していないとの見方もできます。  民主主義のレベルは、0か1で語ることはできません。この記事では日本の民主主義を各国と比較するための指標をご紹介します。是非日本の民主主義の在り方を考える一助

【決定版】"選挙の4P"を押さえて、投票先を決めよう

はじめに「投票先ってどうやって決めればいいんだ…?」 投票に行こうと決意しても、このハードルが大きく立ちはだかります。 選挙期間には、いつもに増してマスメディアや政治家から発信が増えます。 情報が溢れる中で、自分ののぞみを政策として実現するために、1票を託せる投票先はどのように選べば良いのでしょうか? その答えを知る手がかりは、多くの先人らの議論にあります。 あえて断言しましょう。 この記事で紹介する「4Pの法則」を使えば、必ず納得のいく投票先が決まります。 1.「選挙

【そもそも参議院ってなに?】 ②歴史に学ぶ、参議院抵抗史

はじめに いよいよ参議院選挙が3年ぶりに実施されます。 そこで、改めて皆さんと考えてみたいテーマがあります。 「参議院に意味はあるのでしょうか。」  現在、自民党と公明党に支えられている安倍内閣は、衆議院だけでなく参議院でも過半数を占めています。衆議院で成立した法律は、参議院でも成立することはわかりきっているのに、もう一度審議するという一見無駄な行為をしているのです。  しかし本当に参議院は無駄なのでしょうか? 参議院、特に参議院の自民党が歴代政権に対して示してきた存

【そもそも参議院ってなに?】①徹底的に調べてみた。

はじめに いよいよ参議院選挙が3年ぶりに実施されます。 そこで、改めて皆さんと考えてみたいテーマがあります。 「参議院に意味はあるのでしょうか。」 日本は「下院」にあたる衆議院と「上院」にあたる参議院の2つの議会からなる「二院制」の国です。 実は、世界的には二院制の国より一院制の国のほうが多いのです。そんな中、日本が二院制をとって参議院を維持する必要はあるのでしょうか。それを考えるためには、「上院」(日本でいう参議院)にどのような種類があるか、そしてそれぞれどのような役