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JAPAN CHOICE 2019参院選

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2019年参院選に際して、データビュジュアライズサービスJAPAN CHOICEを開発しました。 このマガジンには、サービスと連動して、選挙と政治を多方面から分析した記事とJAP… もっと読む
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#参院選

【2019参院選】【3分でわかる】データで参院選結果を見える化

0.はじめに令和初の大型選挙が幕を下ろしました。安倍政権にとって6度目の国政選挙ですが、これまでのように野党の攻勢を退け、勝利を収めました。全国32の一人区の勝敗やれいわ新選組など、いくつか注目点もあった今回の選挙、基本的な部分から各党の総括、そして注目すべき点について、簡単にまとめてみました。 1.選挙自体の分析  今回の参院選の投票率は48.8%。これは、過去最低を記録した1995年の44.52%に次ぐ低さで、二度目の50%割れとなりました。  投票率に関連して、有権

【2019参院選】15争点で公約を比較してみた【経済政策編】

 本記事では、JAPAN CHOICE 公約比較 サービスと連動して、15個の争点について、解説を行っていきます! 表だけでは伝わらない、争点の構造や争点をめぐる経緯について各争点1記事ずつにまとめました。15の争点、今回は【経済政策】についてです。 1. はじめに 2019年1月に内閣府によって刊行された「日本経済2018-2019」によると、日本経済は緩やかな回復を続けており、景気回復の長さでは戦後最長と並んだ可能性があるとされています。しかし同時に、2019年2月にマ

【2019参院選】15争点で公約を比較してみた【外交・安保-対外関係編】

本記事では、JAPAN CHOICE 公約比較 サービスと連動して、15個の争点について、解説を行っていきます! 表だけでは伝わらない、争点の構造や争点をめぐる経緯について各争点1記事ずつにまとめました。15の争点、今回は【外交・安保-対外関係】についてです。 1.北朝鮮問題とは1.1 北朝鮮の歩み 1950年の朝鮮戦争以来、北朝鮮にとっての最大の脅威は米国であり、米国に対抗するべく核開発を幾度となく続けてきました。1994年の米朝枠組み合意や2003年の6カ国協

【2019参院選】15争点で公約を比較してみた【エネルギー・環境編】

本記事では、JAPAN CHOICE 公約比較 サービスと連動して、15個の争点について、解説を行っていきます! 表だけでは伝わらない、争点の構造や争点をめぐる経緯について各争点1記事ずつにまとめました。15の争点、今回は【エネルギー・環境】についてです。 1.エネルギー JAPAN CHOICEでは「原発再稼働」・「脱原発・原発ゼロ」という原子力発電所に関わる2つの争点と、「脱炭素」という分野に整理して扱っています。 1.1原発再稼働 原子力発電とは、ウランを核分裂

【2019参院選】【その拡散ちょっと待って!】選挙名物デマ・不正確ツイートまとめ

いよいよ明日が最終投票日となる参議院議員選挙。 JAPAN CHOICEで投票先を考えている方も多くいらっしゃると思いますが、今回はあなたの投票先判断に大きな影響を及ぼすかもしれない選挙名物「デマ」・「フェイクニュース」の数々をここにまとめ、注意を喚起したいと思います(2019年7月20日正午時点)。 ※本記事は、FIJ(ファクトチェック・イニシアティブ)の公式メディアパートナーである当法人が、これまでFIJ及びメディアパートナーによって審査されたフェイク投稿、又はミスリー

【2019参院選】15争点で公約を比較してみた【地方・IR編】

本記事では、JAPAN CHOICE 公約比較 サービスと連動して、15個の争点について、解説を行っていきます! 表だけでは伝わらない、争点の構造や争点をめぐる経緯について各争点1記事ずつにまとめました。15の争点、今回は【地方・IR】についてです。 1.地方って?背景と現状について  令和を迎えた日本では、少子高齢化と都市部への人口流出の2つが地方にとって大きな課題となっています。若年層を中心に、地方圏から東京圏へ人口が流出、そこに出生率の低下が重なり、人口オーナス(

【2019参院選】15争点で公約を比較してみた【社会保障制度編】

本記事では、JAPAN CHOICE 公約比較 サービスと連動して、15個の争点について、解説を行っていきます! 表だけでは伝わらない、争点の構造や争点をめぐる経緯について各争点1記事ずつにまとめました。15の争点、今回は【社会保障制度】についてです。 少子高齢化が進み、財政状況も安定していないこの日本の選挙の大きな争点として社会保障制度があります。社会保障制度といってもその施策は多岐にわたっていてなかなか全体をつかむのは難しいため、ここでは各政党が公約に掲げたもの

【2019参院選】15争点で公約を比較してみた【子育て・教育編】

本記事では、JAPAN CHOICE 公約比較 サービスと連動して、15個の争点について、解説を行っていきます! 表だけでは伝わらない、争点の構造や争点をめぐる経緯について各争点1記事ずつにまとめました。15の争点、今回は【子育て・教育】についてです。 1.「幼児教育・保育の無償化」 この項目の各党の政策は、「現行政策に対抗する態度」だと考えると理解しやすくなります。 自民党公約にある通り、今年10月から、3~5歳の全ての子どもたちと0~2歳の住民税非課税世帯の子ども

【2019参院選】15争点で公約を比較してみた【LGBT・女性政策編】

本記事では、JAPAN CHOICE 公約比較 サービスと連動して、15個の争点について、解説を行っていきます! 表だけでは伝わらない、争点の構造や争点をめぐる経緯について各争点1記事ずつにまとめました。15の争点、今回は【LGBT・女性政策】についてです。 中でも特に争点となっている1.同性婚 と 2.夫婦別姓 をとりあげます。はじめに同性婚からです。 1.同性婚とは1.1 同性婚、の前にLGBTQとは 同性婚について解説する前に、前提としてLGBTQに関する

【2019参院選】15争点で公約を比較してみた【消費税・財政編】

15の争点シリーズの消費税・財政です。本記事では、JAPAN CHOICE 公約比較 サービスと連動して、15個の争点について、解説を行っていきます! 表だけでは伝わらない、争点の構造や争点をめぐる経緯について各争点1記事ずつにまとめました。15の争点、今回は【消費税・財政】についてです。 1.日本の財政状況 では、まず今、日本がどんな財政状況なのか確認していきましょう。 以下のグラフの通り、税収は増えていますが歳出が増え続け、歳出と税収の差が開いています。歳出

【2019参院選】15争点で公約を比較してみた【行政・政治改革編】

 本記事では、JAPAN CHOICE 公約比較 サービスと連動して、15個の争点について、解説を行っていきます! 表だけでは伝わらない、争点の構造や争点をめぐる経緯について各争点1記事ずつにまとめました。15の争点、今回は【行政・政治改革】についてです。 1.統計・公文書管理  厚労省による統計不正問題や、森友問題などに関係する公文書改ざんなどを受け、政府による資料管理のあり方が問題となっています。  厚労省による統計不正問題は、2018年2月に発覚しました。政策を行う

【検証】立憲民主と国民民主の違いはどこにあるのか。

ついに来週の2019年7月21日が、令和初の大型選挙となる参議院選挙の投開票日です。今回の選挙と、3年前に行われた平成最後の参院選には、大きな違いが1つあります。  それは「大きな野党が無い」ということです。  これまで1998年からおよそ20年に渡り、民主党・民進党が野党第1党、ときには与党として日本政治を動かしてきました。しかし、2017年の衆議院選挙で民進党が分裂しました。その後、立憲民主党が結党され、2018年には国民民主党が出来ましたが、2019年になっても旧民

【2019参院選】15争点で公約を比較してみた【憲法編】

 本記事では、JAPAN CHOICE 公約比較 サービスと連動して、15個の争点について、解説を行っていきます! 表だけでは伝わらない、争点の構造や争点をめぐる経緯について各争点1記事ずつにまとめました。15の争点、今回は【憲法】についてです。 1. はじめに:背景 日本国憲法は1948年に施行され、すでに70年以上、一切姿を変えず今日まで至ってます。1955年に結党された自民党は、新しい憲法の制定を掲げていたもののこれまで達成できていません。  戦後日本では、自民党など

【2019参院選】15争点で公約を比較してみた【働き方改革編】

 本記事では、JAPAN CHOICE 公約比較 サービスと連動して、15個の争点について、解説を行っていきます! 表だけでは伝わらない、争点の構造や争点をめぐる経緯について各争点1記事ずつにまとめました。15の争点、今回は【働き方改革】についてです。 1. はじめに:背景 働き方改革が話題となったのはもともと、2012年に発足した安倍政権の掲げる経済政策「アベノミクス」において、この働き方改革が主軸の一つにおかれたことがきっかけとなっています。政府は、2016年9月に、「