浮世に散る花
短い声劇もどきを作らせていただき、尚且つ声に(^▽^;)
yaya様が演じ、わたしは語りをしています。また、さるお方からも、お声を頂戴いたしております。
(フェロキヨ様、ありがとうございます)
こちらです
https://note.mu/yaya312/n/n08887fc0e5cb
ここに、拙いですが台本もどきを書き置かせていただきます。
廓のお話です。
浮世に散る花
<高巻>
おかあさん、弥平さんの嫁になど、はなから無理だとわかっていんした。この身請け話、お引き受けいたしんす。
<語り>
浮野屋(うきのや)の花魁、高巻(たかまき)には、身請けするので一緒になろうと言ってくれた、互いに好き合う弥平という男がおりました。
しかし弥平はそこそこの店(たな)を構える呉服屋の跡取り息子。嫁に迎えるなどもってのほかと親に諭され、この度薬問屋の娘との縁組がおこなわれたのでございます。未練の残る弥平は、ならばのちのち妾にと、他の男のものにならぬよう、足止めの使いをよこしたのでございます。
<高巻>
買って買われてが、この吉原の仕切りにございんす。
禿(かむろ)を従えた花魁を囲うのであれば、身請けをするのが常。それを物入りだからと、年季が明けるのを待ってからあちきを妾にしなんすとは、随分と手前勝手、妙なことを言いなんすなぁ?
ご新造さん(ごしんぞさん)とてあわれじゃぁありんせんか。
ご門の中のこの苦界で生き延びるのは、吐いた血の上で飯を食べるようなもの。
あちきの気持ち、おかあさんにならよくわかるでありんしょう。
真似をする人が幾人いようとも、こうみえてあちきは、お姐さんより外八文字(そとはちもんじ)を正式に譲り受けた花魁、浮野屋の高巻にございんす。
<語り>
こうして、あと一年と半年あまりで年季が明ける高巻は、正式に身請け話を持ち込んできた大店(おおだな)で、四十近くも歳の離れた喜田川屋(きたがわや)の申し出を受けることに決めたのでございます。
情という名の思い上がりをあしげにして、花魁の筋を通した遊女、高巻の嫁入りにございました。
<幇間(的な人の声)>
総花じゃ~
総花じゃ~
<高巻>
浮世に散るのならば、せめて花のまま散りんしょう。
それが、廓女郎の意地にございんす。
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新しいことに挑戦でした。機会をくださり、ありがとうございました♬
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