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#フィクション

詩 壱与物語

詩 壱与物語

幾重にも連なった
玉の飾りを外す

見えない山の向こうでは
小さな集落が
跡形もなく消えたとか

そんなことはあるまい
ただ
焼かれたのだろう

まもなくわたしは
あの方がいらしたという
高貴な座に身を置く

愛した
野に唄う小鳥を遠ざけ
匂いたつような
色事も知らぬまま

檻の中の
高貴な座に身を滑らせる

日毎光の導きを聴き
その声を纏い
大地に君臨する猛々しき王が
いくばくかの神妙

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そんな世界を考えたこともなく

そんな世界を考えたこともなく

詩をメインに繋ぐストーリー

何処かに行くつもりも、アテも無かった。
それでも、何も信じなくなったわたしは考えられる限りの汚い手を使って、結局は船に乗った。
花は枯れるより前に腐った。
だからその時
魂の肉片を火薬の匂いがする悪魔の下僕に売った。

ミセモノゴヤノ カチク ダッタカラ まるで。

うまくやれよ、ラナー

赤黒く光る、頭の落ちた薔薇の棘がさかんに引っ掻きキズを作る。
そしてたいしたこ

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詩「fall」

詩「fall」

あなたが叫ぶ
引き金から飛び出した鉛は
罵声を切り裂き石の壁にめり込んだ
さあこれで生きられる
命を取られないし食い物にありつける
捕まえろ、早く

自分を傷付けほら
わたしをまた孤独にする
うまくやれよ、ラナー

故郷を捨て逃げ込んだこの街で
わたしはきっと花を売ろう

群衆の熱は火炎瓶を溶かし
やがて来る静寂を待つ
ほら
わたしひとりが
行き先の無い道の端で花を売る
何日かすればまた
怒り狂う

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